

夏休みの宿題といえば読書感想文…
日本の学校に通ったことのある人ならば、
きっと書いた経験をお持ちのはず。
嫌々読んでたあの本
何を書けばいいんだ?!と悩んだ学校開始前夜
感想というよりあらすじ紹介になってたあの年
結構書いたぞと思ったらまだ200字だった絶望
そんな経験もあるあるのはず…(私だけ??)
大人になって書いてみたら、
意外と1000字があっという間で、
こんな星もアリなのか?と作ってみました。
・購入記録
・積読記録
・読了記録
・もちろん読書感想文
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アメジスト
読書記録です
継体天皇
六世紀に現れた世襲王権の「始祖王」
河内春人 著
中公新書
五世紀の倭の五王の時代は、複数の王族(実際には血縁関係がなくてもいい)が、始祖である応神天皇を共有することで、倭王権として結合していたそうです
五世紀の倭王権は、古市集団や百舌鳥集団など複数の王族集団の集合体であり、倭王は複数の王族から冊立されていました
継体天皇も応神天皇を始祖とする系譜を持っており、五世紀的な倭王選定のルールに従って倭王として即位したとみられます
磐井の乱の背景について
加耶をめぐる倭王権と新羅王権の対立があった
朝鮮半島に介入しようとする倭王権
対して、磐井は朝鮮半島と独自の交流ネットワークを構築しており、倭王権とは利害が対立していた
磐井の背後には新羅王権もちらついており、倭王権の危機感は大きかったため、全力で磐井を潰しにいったと考えられるそうです
磐井の乱が鎮圧されたのち、磐井の息子の葛子は、「糟屋の地」を倭王権に献上して許されました
これが「屯倉(みやけ)」の起源とされています
屯倉は王権の直轄領的な要地であり、農業的な生産拠点であり、経済的・政治的・軍事的・交通的な要衛であったとされています
継体以降の大王は、王族を統括する大兄(おおえ)を置きました
それには大王の近親をあてました
大王が亡くなると、大兄の実績を持つ王族が次の大王に選ばれるようになりました
新しい大王は、前の大王から大王位を引き継いだことを強調する儀礼を挙行して王位継承を正当化しました
これが繰り返されることで、大王位は近親が世襲するという意識が成立して、ここに大王家は世襲王権になったと考えられるそうです
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#倭王
#王家の起源
#古代史

アメジスト
読書記録です
古文書返却の旅
戦後史学史の一齣
網野善彦 著
中公新書
民俗学や歴史学の研究のため、戦後間もない時期に借り受けた古文書を、30年ほど経ったあとに、返却する過程について述べられた内容となっています
1980年代初頭の霞ヶ浦は公害が酷かったということも述べられており、戦後経済成長の暗部も感じられました
江戸時代の霞ヶ浦の漁村の研究も、この月島分室の古文書研究の一環だったということが知ることができて興味深かったです
当初、一年という期限で借りていた古文書が、30年もの間、放置されていた末の返却の旅ですが、
叱られるのを覚悟していたものの、はからずも各地で歓迎され、人情を感じました
著者の以前の著作で読んだ奥能登の時国家の話も載っていました
能登は古代から中世にかけて罪人の流される辺境の地で貧しい土地と思われていましたが
古文書の研究の結果
時国家は、大船を持ち、松前で昆布を仕入れ、大津、京、大坂で売るという廻船業を営んでいることが分かったそうです
江戸時代の高度な経済社会の一端をうかがい知ることができました
古文書返却の旅は、稲作中心史観の虚像を暴く旅でもありました
日本はもっと多様性に満ちたものであり、海民や職人や商人を歴史の表舞台にたたせたという網野史学の意義も本書を通じて理解することができました
また、目先の利益だけを追い求める高度経済成長期以降の土木工事による「湖川や海の世界」の破壊は日本列島の破壊そのものでもあるということを感じました
#読書
#読書感想文
#網野史学
#民俗学
#昭和

アメジスト
読書記録です
曖昧な弱者の時代
伊藤昌亮 著
岩波新書
自民党政権が率先して新NISAを推奨して、各人が資産運用に励むように呼びかけてるというのは、政治に最も求められているはずの所得の再分配や福祉政策を放棄しているということなので、大きな問題だと思います
社会や政府が当てにならないという感覚が、人々をネオリベ的な価値観へ向かわせているからです
社会が当てにならないなら、自分で何とかしなければならない
それなのに、税金や社会保険料はしっかりとられる
そんなのは不公平だと、若者世代が福祉の受益者と見られている高齢者や障害者などを攻撃する
これが、ひろゆき人気、ホリエモン人気、石丸現象などの根幹です
しかし、若者世代が高齢者は福祉によって保障されていると批判するのは、巡り巡って自分の首を締めることになります
ネオリベ的な価値観、自己責任のもとでの自助を目指すという方針によって、成功を手にすることができるのはほんの一部の人間にすぎないからです
大多数の人間は努力は実らず、自分で自分の将来を自分で守ることもできず、やがて無力な高齢者になってしまいます
そうした人たちは、ネオリベ的な価値観に基づく「小さな政府」のもとでは、十分に守られることはありません
それどころか社会保障制度の「お荷物」として、若者世代から攻撃されることになります
「老害批判」の石丸伸二を拍手喝采している若者は、数十年後、老害としてバッシングされる立場となってしまうのです
石丸現象の特徴は、社会保険料の負担者である若者と、福祉の受給者である高齢者や障害者は敵対勢力であり、分断を煽ることで、若者の溜飲を下げたのです
実は、マイナ保険証論争もこの延長線にあります
デジタル化についていけない高齢者や障害者を、デジタル化によるイノベーションを妨げている抵抗勢力に見立て、ホリエモンやひろゆきがマイナ保険証反対派を率先してバッシングして、若者の支持を集めました
しかも、政府はデジタル・イノベーションを急ごうとして、学校の教科書までデジタル化して、スウェーデンの失敗の二の舞を繰り返そうとしています
若者が支持しているホリエモンら「ニューなわれわれ」を標榜するインフルエンサーの正体について
なぜ、ホリエモンらは、「小さな政府」の信奉、再分配政策の縮小、規制緩和や競争政策などを若者に支持させようとするのか
それは、ホリエモンにとって減税、歳出削減、金融自由化などの政策を推し進める政権のほうが好ましいからです
つまり、ホリエモンのような明白な強者にとって、解雇規制の緩和が望ましく、金融所得課税の強化は望ましくないからです
若者の未来のために
目指すべきは富裕層やアッパーミドル層が負担層となり
貧困層やロウアーミドル層が受益層となるような「再分配の政治」の構築です
#読書
#読書感想文
#社会の分断
#インフルエンサーの正体
#若者論

アメジスト
読書記録です
世界政治2
ー紛争・戦争・政治的暴力
岩崎正洋/松尾秀哉 編
ちくま新書
比較政治には疎いので勉強になります
2014年のクリミア侵攻にはじまる、ウクライナへのロシアの侵攻によって
ウクライナの多党制の政治は崩壊し
今やゼレンスキーによる実質的な一党独裁体制となったようです
ウクライナの平和を願うことは、独裁者であるゼレンスキーを応援することではないというがわかりました
ゼレンスキーによる国内における人権弾圧も調査・告発したほうがいいと思います
本書において権威主義体制の諸外国のケーススタディを学ぶと
スパイ防止法
国旗損壊法
武器三原則見直し
個人情報保護法改悪
国家情報局創設
をおこなっている高市政権はあからさまに権威主義体制に向かっていることが分かります
マイナ健康保険証、学校の教科書をデジタル教科書へ
という拙劣なデジタル化はなぜおこなわれるのか
SNSやYouTubeによるソーシャルメディアによって、高齢者や障害者などの弱者叩きが煽られ、社会においてやや弱い立場にある、なんらかの不満を持っている層が、より弱い存在を叩けることに拍手喝采しています
これが、参政党現象やサナ活の本質です
SNSやYouTubeは、ユーザーの好みに合わせて、つまり弱者叩きにハマりこんだ人達をさらに弱者叩きへ沼らせます
社会の分断が進めば、民主主義は機能不全に陥り、政権が強権を発揮しやすくなります
街中に監視カメラを張り巡らせるのもデジタル権威主義の典型的なやり口ですね
高市政権は世論操作による高支持率の維持に成功しているので
いよいよ警察や自衛隊による野党とその支持者への物理的強制力をおこなうようになり
権威主義体制を完成させるだろう
すでに沖縄の平和教育を禁止して、すでに権威主義体制の完成への歩みを始めています
#読書
#読書感想文
#権威主義
#社会の分断
#高市政権の正体

アメジスト
読書記録です
世界史はジャズで踊る
村井康司 著
文春新書
著者は編集者としての仕事もしているようで、読ませる文章というのがわかっているようで、面白く読み進めることができました
ジャズという音楽用語がはじめて出てきたのは1915年のシカゴが最初だそうで
語源は「元気な、バイタリティのある」だそうです
1919年頃になると「騒々しい」という意味が加わり
米国の1920年代は狂騒の時代という意味でジャズ・エイジと呼ばれるようになりました
「狂騒、興奮、刺激、活気」がキーワードの時代です
ジャズは大西洋を渡り、1920年代のパリは、「レザネフォール」と呼ばれる狂乱の時代となりました
ピカソ、ダリ、シャガール、ミロなどの画家たち、ガートルード・スタイン、ヘミングウェイ、フィッツジェラルド、ジョイズといった小説家たち、作曲家のストラヴィンスキー、ポピュラー音楽作曲家のコール・ポーターなど、才能ある芸術家の面々がパリに集まり、花の都が芸術の都として花開いた時代です
また、本書には著名なジャズ奏者の小話も載っており面白いです
p.18には1901年にニューオーリンズで生まれた偉大なトランペット奏者、ルイ・アームストロングの自伝についての話が載っています
ニューオーリンズの伝説的コルネット奏者バディー・ボールデンのプレイを聞いたという話があり、強く吹きすぎ、正確に吹いていなかったという辛口の批評をしていますが、
ボールデンが演奏活動をやめた1907年に、ルイはまだ6歳でした
本当に聞いたのかなという疑問は残りますねという著者の評です
p109には、ニューオーリンズ出身のトランペット奏者のバンク・ジョンソンのエピソードも載っています
バンクはイギリスに渡り、ヴィクトリア女王が臨席する公演で演奏した、と言っていたそうです
バンク・ジョンソンは1879年生まれだとされていましたが、その後の調査によれば1889年生まれが正しいようです
ヴィクトリア女王は1901年に亡くなってるので、これか本当だとすると、バンクは10歳か11歳くらいで、サーカス・バンドのトランペット奏者として世界を回ったということになります
うーん?というのが著者の評です
300ページというお手頃な分量で、ジャズのグローバルな歴史を楽しめることができる本でした
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#ジャズ
#教養
#雑学

アメジスト
読書記録です
ダーウィンは進化をどう考えていたのか
長谷川眞理子 著
ちくまプリマー新書
帯にあるとおり
ダーウィンの唱えた進化論は
変異は偶然
生き残りは、そのときの環境次第
自然淘汰に意図はない
というのがこの本のエッセンスです
弱肉強食、適者生存、優れたものが生き残り、劣った者が消える
というなんとなく蔓延している進化論のイメージは全くの間違いです
こういう意図のある選別というものはありません
自然淘汰に「意図はない」です
強者が生き残るという解釈は全くの間違いです
僕も『種の起源』というのは読んだことがありませんが、ダーウィンの考えのエッセンスは本書で理解できたように感じました
『種の起源』のエッセンス
すべての生物は、共通の祖先から分岐してきた
その分岐を駆動したのは自然淘汰というメカニズムである
その過程には、意図も目的も方向性もない
生物の進化というのは「無目的な変化」である
科学的に真摯な思考のありかたについて勉強になりました
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アメジスト
読書記録です
倭国
古代国家への道
古市晟 著
講談社現代新書
そもそも継体以前は、王統は複数あり、万世一系というものはなかったということを証明することが、本書のテーマとなっています
5世紀の倭王の地位は不安定で流動的なものでした
5世紀につくられた倭王または王族のものとみられる古墳は、場所があちこちに飛んでおり、政治秩序が激動していたことを物語っています
5世紀の倭王の権威について
朝鮮半島諸国及び中国南朝との通交によって、経済基盤や軍事基盤を整えた開明的な王権
倭王墓として巨大な前方後円墳をつくり、葬送儀礼を行なうという呪術的な王権
倭王は葬送儀礼と外交関係の双方の代表者として王権を保障していた
5世紀の王宮は、丘陵や谷間につくられており、他の王族による反乱に備えていたそうです
この時代は、農具や武具をつくるために、朝鮮半島から鉄を輸入することが必須でした
それには航海術を有する海人集団の掌握が重要であり、それらと関係を有している葛城勢力、吉備勢力、紀伊勢力らの豪族が幅をきかせてきました
5世紀の倭国は、朝鮮半島とのつながりから、瀬戸内海が重要視されていたことがわかりました
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アメジスト
読書記録です
決定版
交響曲の名曲・名演奏
許光俊 著
講談社現代新書
ハイドン、モーツァルトから始まって、19世紀のロマン派から20世紀初頭のショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、ラフマニノフ、シベリウスまで、交響曲の歴史を大まかにみていく入門書としては面白いと思いました
ただ、個々の演奏、指揮者についての評価は、この本を鵜呑みにすることもないのかなと思いました
名曲紹介についてはタイトルに詐欺はありませんが、名演奏に関しては著者がどの録音・音盤に言及しているかというのは伏せてあるので分からずじまいなので、タイトル詐欺の疑いがあると思います
指揮者の評価についてはおいといて、作曲家の背景については勉強になりました
自分も小澤征爾指揮の音盤は世界の宝だというつもりはないけど、けちょんけちょんにけなすのもどうかなと思いました
指揮者の個性については、それぞれ尊重すればいいのではないでしょうか
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アメジスト
読書記録です
時間の分子生物学
時計と睡眠の遺伝子
粂和彦 著
講談社学術文庫
生物の不思議さを感じました
まず眠気を感じると、オレキシンというホルモンが分泌され一旦覚醒されるそうです
このホルモンがなくなると眠くなるそうです
また、オレキシンというホルモンは食欲を亢進させるそうです
また、オレキシンが欠如するとナルコレプシーという病気になるそうです
著者はショウジョウバエの睡眠の研究をしているそうですが、昆虫も睡眠をするというのは興味深かったです
ショウジョウバエを不眠状態にすると、寿命は通常の半分になるそうです
不眠は命を縮めるということでしょうか
ハエと人間の睡眠の遺伝子は同じであること
イルカは片方の脳だけ眠りながら泳ぐといった雑学も知ることができました
生物学というのは面白いですね
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アメジスト
読書記録です
徳政令
中世の法と慣習
笠松宏至 著
講談社学術文庫
本書は、永仁5(1297)年に鎌倉幕府から発布されたいわゆる「永仁の徳政令」について、当時の法のあり方や法慣習について論じた内容となっています
単純にいうと、御家人が売ってしまった所領を無償で取り返すことができることにした法令です
また、所領の売買も禁止されました
しかし、翌年の改正で売買の合法性については回復されました
背景にあるのは御家人の窮乏
御家人が窮乏すると、鎌倉幕府の実行機関に支障が出るので
所領は「本来の持ち主へ戻す」という当時の考え方に基づいて徳政令が発布されたそうです
民事裁判を起こした時、こういう法令があるからこういうわけである、と法令があることを立証するのは当事者側だそうです
裁判官であるはずの幕府の役人は法令について、ほとんど把握していないそうです
そもそも法令を社会に周知されることすら、やっていません
中世社会は自力救済型の社会であるというのはどういう意味なのかが分かりますね
中世において、よくある一族郎党皆殺しという残酷なことは、「御家人」というのは権力者の「組織」だから、組織を壊滅しなければならないという考えに基づいているのかもしれません
#読書
#読書感想文
#鎌倉時代
#徳政令
#自力救済

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