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アメジスト
読書記録です。
縄文時代の歴史
山田康弘 著
講談社現代新書
僕が住んでいる市内でも縄文時代の遺跡が見つかっているので、縄文時代の歴史についての本は読んでみたかったんですよね。
本書によると、土器の出現をもって縄文時代の始まりとし、灌漑水田稲作をもって弥生時代の始まりとするのが、定説だそうです。
土器の出現は最も古い場合は16500年前、灌漑水田稲作は最も古いのは、3000年前、または2400年前になり、その間が縄文時代ということになるそうです。
この時代は、狩猟、採集、漁労を主な生業とし、土器や弓矢を使い、本格的な定住生活も始まりました。
温暖な気候に恵まれ、栗林の育成(前期)、漆の採集(前期)、海水からの塩の精製(後晩期)などもおこなわれていたそうです。
特に、中期にあたる5470年くらい前から4420年くらい前に縄文時代の最盛期を迎え、日本列島全体の人口は26万人程度となり、西日本より東日本のほうが人口が多かったそうです。
また、縄文土器の一般的なイメージである派手で大ぶりな文様な付けられた土器や、有名な国宝の土偶「縄文のビーナス」は、この中期の時代に作られました。
東北地方において、精巧な亀ケ岡式土器や遮光器土偶を生み出した亀ケ岡文化が発達した時期が、晩期(3220年くらい前から2350年くらい前)となっています。
北海道の千歳市、恵庭市、苫小牧市などの石狩低地帯からは縄文時代後晩期につくったとみられる、周堤墓という大型の墓が発掘されているそうです。
周堤墓に埋葬される人/埋葬されない人の格差
周堤墓に埋葬される人々の中でも
周堤墓の中心部に埋葬される人/
周堤墓の内部空間に埋葬される人/
周堤上に埋葬される人/
という格差があったということが想定されるそうです
既にこの時代は単純な平等社会ではなく、すでに社会に階層が存在する「複雑化した社会」であった可能性が高いそうです。
縄文時代の人々は現代の意識高い系の方々が持っているようなサステナブルでエコロジカルで自然と共生しようという考えを持っていたというわけではなく、ごく少ない人口下で、石器によって人力で自然を切り開いていたので、開発の度合いよりも、自然の回復力の方が優っていただけというのが、この時代の真相だそうです。
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クワガタ1975
火焔式土器の実用には明らかに過剰なデザインとか、今の感覚では不思議な土偶のデサインとかに惹かれます[穏やか] 埴輪くらいになると少し型にハマって来るような気がして、縄文のダイナミックさは好きです。