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1人時間を楽しむ星
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特別なことは何もせず自分の好きなことをしてるだけ
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みんなでわいわいと過ごす時間
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気分気儘に眠って
気分気儘に出かけて
気分気儘に1日を過ごす
そんな特別なヒトリジカンを愛してやまない惑星です🪐
※こちらの惑星は申請制です。
非公開の方・投稿がない方はDMくださいね✨
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静かに花弁が舞うとき、その一枚が君を選んだ。
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または、人間が向いて無さすぎて、クスッとする投稿もありです✌️
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2021年より続くゲーム×マッチングアプリ恋庭の交流惑星です。ガッチガチの攻略サイトは他にあるので、ここではゆる〜くニワトモ募集したり雑談出来るような、新規やお試しユーザーに優しい場所になればなぁと。
まぁ恋庭ってみんなでわいわいやるようなゲームでもないかもですがね苦笑
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これからは自分自身と向き合って、自分がどうしたいか、自分がどうあるべきかに目を向けていきましょう。
最後に残るのは自分だけです。その自分がどういう人間なのか、確りとした考えと意志のもとに立ち上がることができれば、他人がどうこうとか気にならなくなるでしょう。
他人を信じず、頼らず、自分のことは自分で何とかしていく。そんな強い自分になるために、人間不信の星を活用してみてください。
人は信用できない生き物です。その再確認と、そのために自分たちが頑張っていること、自分なりの生き方、それを分かち合いましょう。
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『花彩命の庭』—静寂篇:色を失った日から始まる物語—
朝の光が差し込んだとき、庭はまだ眠りの中にあった。
いつもなら風に揺れるはずの花々は、どこか息を潜めているようだった。
色づきの気配がない。香りの息遣いもない。
まるで世界が繊細な硝子になったように、ひび割れる寸前の静寂がただ広がっていた。
そんな静けさの中、
あなたはふと気づく。
──庭の中心にあるはずの「彩命樹(さいめいじゅ)」が、光を失っている。
その木はこの庭の心臓であり、花々と人の記憶とをつなぐ唯一の架け橋だった。
あなたが何気なく触れた枝は、驚くほど冷たかった。
その冷たさは、まるで過ぎ去った日々の後悔のように手のひらへ染みてくる。
「戻らないものばかりを抱えすぎている──」
そんな言葉が、誰に向けたわけでもなく胸の奥から零れた。
⸻
庭の左手、
いつもより深い影を落としている小径を進むと、
古びた石のベンチの上で、小さな光の鳥があなたを待っていた。
その姿は、昔この庭に訪れた“ある人”が残した想いの欠片だった。
鳥は声にならない声で語り掛ける。
「ここは、あなたが忘れたものが花の姿で眠る庭。
けれど、長い間あなたが振り返らなかったせいで、
花たちは目覚め方を忘れてしまった。」
あなたの胸に、言いようのない鈍い痛みが広がる。
誰かを置き去りにした記憶。
自分自身を置き去りにした年月。
そのどれもが、この庭に“色”として刻まれていたという事実。
だが鳥は続けた。
「まだ間に合うよ。
彩命樹が光を取り戻せば、この庭も、あなたの時間も、再び流れ始める。」
⸻
庭の奥へ進むと、
枯れかけた花弁たちが道を敷くように静かに横たわっていた。
その中央に、あなたがかつて大切にしていた“ある思い出”の影が見える。
それは、言葉にならなかった愛情や、届けられなかった感謝、
そして胸の奥でずっとくすぶっていた後悔が混ざり合った形をしていた。
触れようとすると、影はかすかに揺れ、
まるであなたを責めているかのように見えた。
「違うんだ……忘れたかったわけじゃない。」
言葉を落とした瞬間、
庭のどこかで、小さくチリと光が弾けた。
その光は、長い時を経てやっと“あなたが向き合った事実”に反応したものだった。
ほんの一瞬の勇気が、庭の片隅に色を戻す。
その色は弱く儚いが、確かに存在していた。
⸻
あなたは彩命樹のもとへ戻り、胸の奥にしまっていた記憶をそっとひとつ差し出す。
それは痛みでも、失敗でも、後悔でもなく──
「まだ終わりにしない」という静かな決意だった。
その瞬間、
樹の幹から淡い光がゆっくりと生まれはじめる。
光は枝へ、葉へ、花へ、
そして庭全体へと広がっていった。
眠り続けていた花々が、初めて息を吸い込むように震え、
色を取り戻していく。
まるで庭そのものが、あなたの再生を祝福しているかのようだった。
小さな鳥が肩に降り立ち、
柔らかな声で告げる。
「この庭は、あなたが歩いた時間そのもの。
色が戻るたびに、あなた自身も取り戻されていく。
過去は消えないけれど、未来を曇らせる必要はないよ。」
あなたはゆっくりと庭を見渡す。
先ほどまで影だった場所に、うっすらと光が差し込んでいる。
それはまだ弱いけれど──確かに希望の色だった。
どこか遠くで風が鳴る。
花々がざわめき、あなたの歩みを促す。
そして、
彩命樹は再び静かに輝きはじめた。
庭に色が戻ったということは、
あなたの人生にもまた、新しい色が増えたということだった。
物語はまだ続く。
花彩命の庭は、これからもあなたとともに呼吸しながら、
新しい季節を迎えていく。

ろ
『花彩命の庭 — 追憶のフィルム』
夜のバスは、ほとんど空っぽだった。
窓の外を流れる街灯が、まるでフィルムのコマのようにぱらぱらと切り替わっていく。
蓮(れん)は首をもたげ、揺れる明かりの中で古いカメラを抱えた。
このカメラは亡くなった祖母の形見で、
シャッターの感触だけが妙に生々しい。
フィルムを巻くと、微かな音が胸の奥に響く。
もう何度巻いても、中にフィルムは入っていないはずなのに。
終点で降りると、風の中に、ありえない匂いが混じっていた。
雨上がりの土、濃い蜜、そして懐かしい畳の匂い。
胸の奥がじんと熱くなる。
祖母の家でよく嗅いだ香りだった。
気づくと、崩れかけた廃神社の奥に細い光の筋が見えた。
導かれるように足を踏み入れると、そこに広がっていたのは
どこか別世界のような庭だった。
花々は現実のものとは思えない色を放ち、
風が吹くたび光の粒が舞い上がる。
蓮は思わず息を呑んだ。
そして本能的に、形見のカメラを構えた。
シャッターを押す。
その瞬間、景色が波のようにゆがんだ。
頭の奥に、祖母の声が響いた。
「蓮、花を撮る時はね、“いのちが残る瞬間”を写すんだよ」
次の瞬間、庭の中央にひとりの少女が立っていた。
白いワンピース。
足首まである黒髪。
その瞳は、こちらを知っているようにまっすぐだった。
「君、誰……?」
少女は答えず、ゆっくりと手を差し伸べた。
蓮が触れた指先は温かいのに、どこか遠い。
「フィルム、まだ残ってるよ」
少女の言葉と同時に、カメラの中でカチリと音がした。
蓮が戸惑っていると、少女は花々の海の中を歩き出した。
ひとつひとつの花の光が、彼女の後ろ姿を淡く照らす。
蓮は気づいた。
少女の輪郭は、どこか祖母の若い頃の面影に似ている。
「……おばあちゃん?」
少女は振り返らなかった。
ただ、庭の中央にある一本の大きな花に触れた。
花は光のように波打ち、庭全体がふっと明るくなる。
その光に包まれた途端、蓮の胸に何かが流れ込んだ。
あの日、葬儀の日に伝えられなかった“ありがとう”。
帰れないと思っていた実家の匂い。
一緒に見た夕暮れ。
置き去りにしてきた言葉のすべてが、溶けるように浮かび上がった。
涙が滲んだ。
シャッターを切った。
柔らかな光が音もなく弾けた。
次の瞬間、蓮は廃神社の前に立っていた。
光も庭も少女も消えていた。
胸の中には、あたたかい余韻だけが残っている。
カメラを見ると、
空だったはずのフィルム残量窓に“1枚”の数字が灯っていた。
蓮はゆっくり拳を握りしめ、夜空を見上げた。
祖母の声がもう一度聞こえた気がした。
「よく撮れたね。次は、あなた自身のいのちを映しなさい」
風が吹いて、どこからか花の香りがした。
蓮は歩き出した。
消えた庭が、どこかでまた呼吸していることを信じながら。

な
『花彩命の庭 ― 影色のほころび』
夜が深まるほど、世界の輪郭は曖昧になる。
その境界のゆらぎが限界に達したとき、アリアは“裂け目”に気づいた。
指ほどの狭い隙間から、暖かい光が漏れている。
風も吹いていないはずなのに、光が呼ぶように揺れた。
まるで「こちら側に来てはいけない理由を知っているのだろう?」と
問いかけるようだった。
アリアはほんの少し迷い、しかし迷いそのものを背中へ押しやって
裂け目に身を滑り込ませた。
滑り落ちるようにしてたどり着いた先にあったのは、
どこまでも静かで、どこまでも色彩に満ちた奇妙な庭だった。
その色は光よりも柔らかく、影よりも深く、
生きているのか眠っているのか判別がつかないほど呼吸をしていた。
「……ここが、花彩命の庭」
声にした瞬間、花々がわずかに揺れた。
応えるように、あるいは警告するように。
アリアは足を踏み出した。
花弁に触れないよう慎重に進んでいたが、
その慎重さに反して庭は奇妙に道を変える。
気付くと、さっきまで目の前になかったアーチが現れ、
その下にだけ濃密な色の花が咲き誇っていた。
ひとつ摘んだわけでもないのに、
アリアの右手には知らぬ間に黒い花弁が乗っていた。
花の中心は空洞で、のぞき込むと底がない。
吸い込まれそうな闇が脈打ち、
その脈動に合わせてアリアの記憶のいくつかが
薄く溶けていくのが分かった。
「記憶を……食べてるの?」
返事はない。
ただ、庭全体が静かに沈黙し、
その沈黙がまるで「それが代償だ」と告げているようだった。
アリアは花弁を落とそうとしたが、
手を振っても、握っても、花は離れない。
むしろ花弁が指に溶け込み、
皮膚の下で黒い光が流れていくのが見えた。
突然、視界が大きく転がった。
庭が揺れたのではない。
アリア自身の過去がかすれ、ひとつの輪郭を失ったのだ。
大切だったはずの誰かの顔が、
まるで濡れた紙のように滲んで消えていく。
「やめて……!」
必死に叫んだ瞬間、庭の奥で澄んだ音が響いた。
鐘でも風鈴でもない、言葉にできない響き。
その方向を振り向くと、
光の色をした少女が立っていた。
少女は庭の中心に咲く光の花を抱えている。
その花弁は淡い金色で、触れた空気が澄む。
少女はアリアへゆっくりと近づき、
指先でアリアの額に触れた。
「奪われすぎる前に、戻りなさい」
その声だけははっきりと響いた。
アリアは問い返したかったが、言葉が浮かばない。
少女の光はまるで時間そのものを巻き戻すかのように、
アリアの中の欠けた記憶を、
少しずつ手繰り寄せていった。
ふと気づくと、アリアは元の世界の夜道に立っていた。
裂け目は消えていた。
手のひらには小さな金色の花弁が残っている。
触れると温かい。
それが現実なのか幻なのか判別できない。
だが夜風の匂いが変わっていた。
どこか遠くで、花彩命の庭が呼吸をしている。
そんな気配が確かにあった。
アリアはゆっくりと歩き出した。
失いかけた記憶の痛みを胸に抱えながら、
しかしそれより少しだけ強く、
金色の花弁の温度を握りしめながら。

ろ
少女ミアは、事故で声を失った日以来、人前に出ることをやめてしまった。
声だけでなく、歌うことそのものが怖くなってしまったからだ。
そんな彼女が、ある雨上がりに森の奥で不思議な光を見つける。
光の筋を辿るように進むと、そこには見知らぬ“花彩命の庭”が広がっていた。
庭の花は、風が触れるたびに小さな音を奏でた。
赤は柔らかなバイオリン、青は深いオルガン、黄色は軽いベルのように響く。
ミアは花の音に導かれるように歩き、庭の中心の大きな木に触れた。
その瞬間、庭全体がひとつの“歌”になった。
音が彼女の体を包み込み、失われた声の代わりに心の奥の震えが響きだす。
涙が頬を伝うと、ミアの胸から小さなハミングがこぼれた。
それは声を失って以来初めての、自分の音だった。
庭はゆっくりと色を変えながら、ミアのハミングに合わせて歌った。
彼女はそこで知る──「歌は声だけではない」ということを。
帰り道、ミアは声を取り戻したわけではなかったが、
胸の奥に確かな“音楽”が戻っていた。
そしていつかまたこの庭に歌を届けようと、小さく笑った。

しの🍋🙅♀️
草も風も、音までもが止まっている。
ただひとつだけ、空気を裂くような強い存在感を放つ花が咲いていた。
—それが、“縫花”。
糸のように細い光で大地と空を縫うように咲く、異質な白黒の花。
花彩は喉を鳴らし、透羽はその肩をそっと支える。
「花彩。
縫花に触れた瞬間……願いが選ばれる。
君が何を代償にするかは、その時初めて分かる。」
花彩は小さく頷き、震える指先を花へ伸ばした。
——その瞬間。
花が光り、花彩の足元に花弁が渦を巻いて広がる。
ふわりと浮かぶように、花彩は光の中心に引き込まれた。
透羽が叫ぶ。
「花彩!!」
届かない。
花の結界が透羽を外にはじき出した。
光の中心に引き込まれた花彩の前に……
白い影が現れた。
白彩。
いや、白彩の“魂の姿”。
花彩は息を呑み、胸が痛むほどの愛しさがこみ上げる。
「白彩……!」
白彩は微笑む。
けれど、その瞳はどこか悲しい。
「……カサ。
どうして来ちゃったの?
私、カサに生きてほしかったのに」
花彩は手を伸ばす。
「一緒じゃなきゃ嫌だよ!
私、白彩がいない世界なんて、いや……!」
白彩は首を振る。
「ねぇ、カサ。
縫花は“繋がった命”のためだけに願いを叶える。
願えば、私は戻れる。
でも……」
白彩は花彩の胸にそっと手を触れた。
「カサから“いちばん大切なもの”を奪う。
それが代償だよ」
花彩は震える声で問う。
「いちばん……大切なものって……」
白彩は悲しそうに微笑む。
「たぶん……透羽だよ」
花彩の心臓が止まりそうになる。
白彩は続ける。
「透羽は、カサが庭に来てからずっと“光”になってた。
カサを導く灯りみたいな存在。
心の支え……大切な人」
花彩は叫びそうになる喉を押さえる。
「……じゃあ、私が願ったら……
透羽を忘れるってこと……?」
白彩はゆっくりと頷いた。
その瞬間、光の渦が強く揺れ、縫花の声が響く。
——選べ。
命を繋ぐ願いか、大切を守る心か。
花彩は涙が溢れ、唇を噛む。
白彩を救いたい。
でも透羽を失いたくない。
震える声で花彩が呟く。
「……白彩。
どうしても……一緒に生きたいって願っちゃダメなの?
誰も失わずに……一緒に……!」
白彩は花彩の頬に触れた。
「私もそう願いたかったよ。
でも、縫花は“どちらかの心”を差し出さないと動かないんだ」
花彩の涙がぽとりと落ちる。
白彩は優しく微笑んだ。
「もし……願わないなら、私はこのまま“花”になる。
でも、それでもいいの。
カサが生きててくれるなら、それだけで……」
花彩は叫ぶようにかぶりを振る。
「いや!!
白彩を失いたくない!
透羽も……失いたくないよ!!」
その瞬間、光が激しく明滅し、
縫花自身の声が響いた。
——両方を求める者よ。
——ならば、お前の“願いの形”を示せ。
花彩は胸に手を当てた。
心の奥が熱くなる。
白彩の笑顔、透羽の優しさ、自分の生きたいという願い。
全部が重なり、光を生んだ。
「……私の願いは……!」
花彩は涙を流しながら、強く叫んだ。
「白彩も透羽も……
誰も失わずに生きたい!!
私の命を半分にしてもいい……
白彩にも、私と同じ“願いから生まれた命”をあげる!!」
光が爆ぜた。
白彩が目を見開く。
「カサ……それは……!」
縫花が唸るように揺れた。
——願いの構造を……変える……?
——命を“分ける”だと……?
透羽の方にも衝撃が走り、花弁の光が彼の瞳から溢れた。
花彩はさらに叫ぶ。
「私の願いを半分にして、白彩に返す!
自分の生まれ方を……分け合う!!
だって私たちは……“双子”なんだから!!」
——その瞬間。
庭の光がすべて花彩の中に吸い込まれた。
縫花は震え、軋むような音を立てて——
◆ ◆ ◆
光が弾けた。
代償は……まだわからない。
ただ、白彩の魂が揺れて、
涙を流しながら呟いた。
「カサ……そんな願い方、知らないよ……
でも……すごく……綺麗……」
花彩は白彩の手を握り返した。
「だって……一緒に生きたいんだもん……」
光が二人を包み込む。
——代償は“願いの結果”が落ち着くまで分からない。
だが、その選択は確かに世界を変え始めていた。

しの🥝
彼がそっと見つめるたび、花彩のまわりには“見えないはずの花”が咲く。
透羽にはそれが色鮮やかに視えているらしい。
けれどその日、透羽の様子がいつもと違った。
「透羽、大丈夫……? なんか顔、白いよ」
少年はぎこちなく笑みを作った。
「大丈夫、ちょっと……咲きすぎただけ」
咲きすぎ?
花彩が問い直すより早く、透羽の右目に淡い光が走った。
次の瞬間——
彼の視界に“花が魅せる幻の世界”が暴発するように広がった。
色、光、声。
誰かの涙。
誰かの嘘。
誰かが捨てた願い。
すべての“花の記憶”が一度に押し寄せ、透羽は膝をつく。
「透羽!!」
花彩が駆け寄ると、透羽は震えながら言った。
「……花眼は、本当は見ちゃいけないものも見えるんだ。
花が隠そうとした痛みとか、過去の嘘とか……
見続けると、目が“咲き崩れる”」
花彩は息を呑む。
「咲き崩れるって……」
透羽は花彩の手首を軽く掴んだ。
その瞳からは花弁の光がゆらゆらとこぼれている。
「もし完全に崩れたら、
僕は“花が魅せる世界”の中に呑まれて——戻れなくなる」
まるで“花の幻の住人”に変わってしまうような言葉だった。
なのに花彩は、怖がるよりも先に声を震わせていた。
「そんなの……そんなのダメだよ。
透羽をひとりでそんな場所に置いていくなんて」
透羽はふっと目を細める。
「変な子だね、花彩。
自分の記憶だってなくしてるのに、人のことばっかり」
その時だった。
風もないのに、花彩の背後に淡い金色の花が咲いた。
透羽が目を見開く。
「……この色……“誓い”の色だ。
誰かを繋ぎ止めようとした、強い誓い……
君、やっぱり——」
透羽が何かを言いかけた瞬間。
庭の奥から、鈴の音のような声が響いた。
——花彩、戻ってきて。
——あなたは“庭の外”の子でしょう?
花彩のまわりに、金色の花が一斉に咲いた。
透羽だけが、その“正体不明な声”の持ち主の姿を見ていた。
その姿は……誰より花彩に似ていた。

ゆうみ🌼*・🥒
その庭は朝靄の向こうにだけ現れると言われていた
色とりどりの花が一年中咲き乱れ、風が通る度に花びらがさざ波のように揺れる
けれどその美しさ以上に人々が惹かれる理由がある……
そこに咲く花は触れた者の「本当の願い」を映し出すのだ
ある春の日、1人の少女が庭の前に立った
少女には不思議な力があった
悲しい時 胸いっぱいに花の香りが広がる
嬉しい時 肩に光る花びらがそっと落ちてくる
まるで心に反応するように
少女は胸の奥をぎゅっと抱えながら
花彩命の庭へと1歩足を踏み入れた
庭の奥に進むにつれ花々は色を変える
淡い桃色、空を溶かしたような青
見た事のない金の花びらが少女の歩みに
呼応するように揺れた
やがて庭の中央に一本の木が立っていた
枝先には虹を閉じ込めたような小さな蕾がひとつ
「私の願い 聞こえてる?」
少女がそっと手を伸ばすと蕾はパチリ開き光の粒がふわりと舞い上がった
その光は形を変え 少女の前に浮かぶ
それは笑顔の自分だった
苦しみでも不安でもなく
ただ好きな人達に囲まれ、
大切な日々を抱きしめるように
微笑む未来の姿
胸が熱くなって少女は小さく息を吸った
「そっか、私 幸せになりたいんだ」
光の花はそっと少女の胸に吸い込まれた
その瞬間 庭がさざめき花々が色の雨を降らせる
花彩命の庭は願いを叶える場所ではない
人が持つ「願い」をそっと映す場所なのだ
少女が庭を出る時
肩にひらりと1枚の花びらが落ちた
……それは淡い虹色をしていた
少女は微笑んだ
自分の足でこれからの未来を歩いていくために
終

こなろべ
霧の深い朝だった。森の奥に“色の気配”を感じたリオは、胸の鼓動に導かれるように静かな道を進んでいた。葉が風に揺れ、鳥の声が薄く響く──そのすべてが何かを知らせるように整然としている。
ふと、霧の向こうから柔らかな光が広がった。
そこは、リオが見たことのない場所だった。
花彩命の庭。
庭に咲く花々は、色が定まっていない。青にも赤にも、金にも白にも変わり続ける。リオの胸が揺れるたび、花はその感情に寄り添って色を変えた。足元の花は淡い金色に染まり、リオは思わず息を呑んだ。
庭の中央には一本の大樹が立っていた。幹には光が脈打つように走り、まるで生きた心臓のようだった。
そっと手を触れると、木の内側から声がした。
「君の色は、まだ変わりながら育っている。
だからこそ、美しいのだよ。」
リオは戸惑ったが、同時に心の奥が温かく満たされた。
だが庭は、ただ美しいだけの場所ではなかった。
リオが歩みを進めると、突然、影のような存在が現れた。
それはリオの“不安”や“迷い”が形になったものだった。影はリオを嘲るように、暗い色を庭へ広げていく。
リオは逃げようとしたが、胸の奥で小さな光が揺れた。
恐る恐る影と向き合うと、影は意外にも静かな声で言った。
「僕は捨てられた色だ。
でも、君が抱きしめてくれるなら……消えずにいられる。」
リオは震える手で影に触れた。影は淡い青い光に変わり、胸の中へすっと溶けた。
その瞬間、庭の花々が一斉に輝いた。
リオが影を受け入れるのを見て、大樹は静かに言った。
「リオ。
次に問いたい。
君は自分の色を“誰かへ渡す”覚悟があるかい?」
リオは迷った。
自分の色が誰かの役に立つのか、まだ確信がなかった。
だが胸の青い光が、そっとリオを励ますように揺れた。
リオは大樹の前に立ち、自らの意思で答えた。
「……私の色でよければ、渡したい。」
大樹は虹色に輝く一枚の花片を授けた。
「それは“継承の花片”。
君の色を必要とする者の元へ導くだろう。」
その瞬間、森の奥から小さく震える声が聞こえた。
“…助けて。”
リオは花片を握りしめ、声の方へ歩き出した。
庭の奥へ進むにつれ、世界は次第に灰色へと変化した。
色を持たない静寂。空気にすら重さがない場所。
そこでリオは、一人の少女と出会った。
少女は透けて見えるほど輪郭が薄く、色を失っていた。
「来ないで……私、色を壊すから。」
少女は自分を責め、怯え、閉じこもっていた。
大切だったものを自ら手放し、後悔し、すべての色が消えたのだという。
少女が語るたびに、その周囲の世界がさらに灰色に染まっていく。
リオは少女へ手を伸ばし、胸の花片をそっと重ねた。
「あなたの色は、まだ消えていないよ。」
花片が少女の胸に溶けると、小さな光が芽生えた。
淡い桃色、空色、緑──少女の“まだ残っていた色”が少しずつ戻ってくる。
だがその瞬間、地面が割れ、深い無色の闇が現れた。
少女が最後まで向き合えなかった“喪失の色”。
闇は少女を飲み込もうと渦を巻き、世界そのものを崩し始めた。
リオは少女を抱きしめ、闇へ立ち向かった。
影の声が再び届く。
「喪失は壊すための色じゃない。
新しい色が生まれるための余白なんだ。」
リオは少女の手を握り、揺れる光とともに闇の中心へ足を踏み入れた。
少女は震える声で叫んだ。
「……怖い。でも、もう逃げない……!」
少女は胸の光を闇に向け、両手を広げた。
その光は闇をゆっくりと溶かし、少女自身へと戻っていった。
やがて闇は完全に静まり──
少女の体には柔らかな緑と桃色の輝きが宿っていた。
喪失すら、自分の色の一部として受け入れたのだ。
花の咲かない灰色の世界は、ふたたび色彩に満ちた庭へと生まれ変わった。
少女は涙を流し、リオの手を取った。
「私も……いつか誰かの色になりたい。」
大樹はふたりを包み込むように光を降らせた。
「それが“花彩命の庭”の使命。
色は渡り、繋がっていく。」
リオの胸の青い光は、やわらかな白金色へと変わっていた。
それは“影”だけに頼らず歩き出すための、自分だけの新しい色だった。
少女と別れ、リオは庭の入り口へ戻った。
透明な花が再び現れ、帰りの道を照らす。
大樹の声が最後に響く。
「リオ。
君が渡した色は、確かに一つの命を救った。
君の色もまた、今日から咲き続けるだろう。」
光が広がり、景色が白に染まる。
──気づくと、リオは元の世界にいた。
手の中には、淡く輝き色を変え続ける花びらが一枚だけ残っている。
リオは静かに微笑んだ。
「私も……もっと咲いていける。」
風がやさしく吹き、森の奥からかすかに花の香りが漂った。
花彩命の庭は、いつでも彼女を見守っているようだった。
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