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はち🎱
今夜のテーマは『記憶の花が咲く庭』
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🌷記憶の花が咲く庭
ノクティルカの西の端、静かな丘のふもとに、その庭はあります。
門もなく、看板もありません。
けれど、風がふとやさしく香るとき、その香りにつられてたどり着く人がいます。
庭には、決まった形の花は咲いていません。
ある花はまるで星のかたち、ある花は音符のような姿、またある花は本のページのようにひらひらと。
咲いているのは——**「記憶」**です。
誰かのやさしい声、笑った日の空の色、
忘れたと思っていたひとこと、もう会えない誰かの背中……
そういったものが、花のかたちとなって、夜の静けさの中に咲いているのです。
庭のなかには一本の細い小道があり、
その脇にはベンチと小さな案内板があります。
そこにはこう書かれています。
「記憶に触れるとき、花はひらきます」
花にそっと手を触れると、音が鳴ります。
それはその人だけが聞こえる、懐かしい音。
同時に、花はふわりと光りながら開き、
記憶の香りをまとうのです。
ひとりの人が、ベンチに座って目を閉じています。
花の波紋の中で、静かに、自分の過去をなぞっているのでしょう。
けれど不思議なことに、この庭では、記憶が痛みになりません。
すべてがやさしい余韻となって、胸の奥にそっと灯るだけ。
夜が明けるころ、花は静かに閉じていきます。
けれど、その人の中には、たしかに「何かが咲いた」あとが残るのです。
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ほんとうに誰かの夢を追体験しているようなお話。
「夢」とは、現実と非現実のあいだの「余白」みたいなもので、僕たち自身の存在がその狭間をまたぐ瞬間の危うさを救ってくれるのが「夢」なのかもしれない。
ふつうならあるものがいつもどこか欠けているノクティルカの建造物や場所。門がないから戸惑っていても入ることができ、看板がないから間違っても受け入れられ、灯りが弱いからこそ自分のなかの光に気付ける。
「記憶」は「現実世界との絆」。記憶があるから非現実から戻ってこられる。だけど、そのままでは現実から離れられないから、光や花となって現れるのかもしれないな。


はち🎱
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🚂夜の図書列車《ルーメ》🌌
ノクティルカの駅舎に、日付のない切符がひとつだけ置かれていた。
それを手に取った人だけが、**夜の図書列車《ルーメ》**に乗ることができる。
この列車は、時刻表にも地図にも載っていない。
走るのは、夜のとばりがすべてを包んだあとの、ほんのひととき。
星の線路をゆっくりと、音もなく進む図書列車だ。
車両はひとつひとつ違っていて、それぞれテーマのついた図書室になっている。
たとえば、「旅の記憶」「やさしさの定義」「話しそびれた物語」「未来からの手紙」。
読んでいるうちに、本のページから風が吹いたり、音楽が聞こえたり、景色がにじみ出したりする。
乗客たちはほとんど話さない。
それぞれの車両で、ただ黙って、本のなかにある自分のかけらを見つけていく。
ある人は過去の自分を、ある人は誰かの気持ちを、ある人はまだ見ぬ未来を。
列車の窓の外には星が流れていて、ときどき、流れ星が車内に入り込む。
触れると、その人が一番覚えておきたい1ページが、しおりのように光って残る。
終点はない。
眠気に誘われて目を閉じると、ルーメはそっと停まり、次の人のためにまた走り出す。
目が覚めたとき、本のしおりがポケットに残っていたなら、
あなたもきっと、あの夜の図書列車に乗ったということ。
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アクア−Devil
夜が降りてくるとき、
世界のすみっこでは、ひとつの“夜会”がひらかれます。
場所は――海より深く、夢よりも暗い場所。
そこには金でも銀でもない、黒曜石の王座がひとつ。
その名も「深淵の王座」。
今夜もまた、影たちが集まります。
黒い羽根をもつ書記官、
星を数える少年、
沈黙を売る商人、
そして“真実を隠す者”――みんな秘密結社《ノクティルカ》の一員です。
彼らは火を使わず、声も出さず、
ただ光るインクで宙に文字を描きます。
「人の夢は、どこまで深く落ちるのか」
「闇の底にも、光は届くのか」
そうして浮かんだ言葉たちは、
やがて王座の上の鏡に吸いこまれ、
夜空へとひろがっていきます。
星座の形を変え、
知らない誰かの心を照らすために。
書記官が言いました。
「わたしたちの使命は、“闇を恐れないこと”。」
少年がつぶやきました。
「ぼくたちは夜のなかで光をつくるんだね。」
深淵の王は、静かにうなずきます。
「そうだ。光は太陽のものではない。
心の奥、誰にも見せない影の中にも、
ちゃんと灯っている。」
やがて夜会は終わり、
ひとり、またひとりと影たちは帰っていきます。
深淵の王座だけが、静かに残り、
次の夜を待っています。
――あなたの夢の中で。
もしかしたら、今夜の夜会は、
あなたも招かれているかもしれません。

アクア−Devil
夜がゆっくりと降りてくるとき、
世界のどこか、誰の目にも見えないすみっこで、
ひとつの“夜会”が始まります。
それは、風も眠りについたあとの、静けさの底でひらかれる集まり。
場所は――海よりも深く、夢よりも暗く、
心の奥の、誰も知らない場所。
そこには、ひとつの玉座がありました。
金でも銀でもなく、夜の欠片を磨いてつくったような、黒曜石の王座。
光を吸いこみ、影をやさしく返すその椅子を、人々はこう呼びます。
「深淵の王座」と。
そこに集うのは、昼の世界では決して出会えない者たち。
黒い羽根をもつ書記官。
星を数える少年。
沈黙を売る商人。
そして、“真実を隠す者”。
彼らはみな、秘密結社《ノクティルカ》の一員です。
ノクティルカ――それは、夜の光を意味する言葉。
人の恐れや迷いの中に、かすかな輝きを見つけるために、
影たちはこの夜会に集まるのです。
火は使いません。
声も出しません。
彼らが使うのは、光るインクだけ。
書記官は羽根ペンを宙に走らせ、
少年は星のかけらを数えながら、その順に文字を並べます。
商人は沈黙を小瓶につめ、
“真実を隠す者”は、その瓶に封をします。
やがて、宙に浮かぶ光の文字たちは、
まるで星座のようにゆっくりと形を変え、
王座の上に置かれた大きな鏡へと吸いこまれていきます。
鏡はそれらの言葉を夜空へと映し出し、
遠い誰かの夢の中へと送り届けるのです。
その光を見上げる者は、きっと気づかないでしょう。
それが“夜会”の贈り物であることを。
――「人の夢は、どこまで深く落ちるのか」
――「闇の底にも、光は届くのか」
書記官が筆を止め、囁くように言いました。
「わたしたちの使命は、“闇を恐れないこと”。
闇を見つめる目を、閉じてはいけない。」
少年がつぶやきました。
「ぼくたちは夜のなかで、光をつくるんだね。」
深淵の王は、ゆっくりと立ち上がり、
その声を響かせます。
「そうだ。光は太陽のものではない。
光は心の奥、誰にも見せない影の中にも宿る。
闇があるからこそ、人は光を見つけるのだ。」
すると、鏡が淡く光を放ち、
会場の空気が震えました。
光の粒がふわりと舞い上がり、天井の見えない夜空へと消えていきます。
まるで、それぞれの願いが星へと変わるように。
夜会の終わりを告げる鐘はありません。
ただ静かに、ひとり、またひとりと影たちは去っていきます。
羽音も足音もなく、風のように消えて。
残されたのは、黒曜石の王座ひとつ。
その表面には、いくつもの光が映り込み、
まだ語られていない物語を静かに揺らめかせています。
夜明けが来るまで、王座は眠り続け、
次の夜を待ちます。
――そして、あなたの夢の中で。
もしかしたら、今夜の夜会には、あなたも招かれているのかもしれません。
黒い羽根の書記官が、そっとあなたの名を光で記すでしょう。
星を数える少年が、あなたの心にひとつの星を置くでしょう。
深淵の王座は、どんな光も拒みません。
闇を抱えた者ほど、そこに導かれるのです。
だから、もし今夜、ふと胸の奥で光が瞬くのを感じたら――
どうか、目を閉じて。
夜のすみっこで開かれる“夜会”の音を、
静かに、聞いてみてください。


はち🎱
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🔭はしごのない観測塔🌌
ノクティルカの北の端、霧の出やすい草原に、ひとつの塔が建っている。
古くて、どこかねじれたような形をしていて、塔の入り口にも、階段にも、はしごにも、
何ひとつ“上へ登る道”が見つからない。
でもその塔には、ある夜だけ、誰かが灯りをともしにやってくる。
その夜は、「星を見たいと願った夜」。
ほんとうに強く、心の底から「何かを見上げたい」と思った人だけが、
なぜか気づくと、塔の最上階にいる。
誰にも気づかれず、いつの間にか内部に導かれている。
その塔に上がるためには、脚も、階段も、努力もいらない。
ただ、心のなかに「見上げたい空」があることだけが条件。
最上階には、大きな丸いドームと、
黒くつややかな望遠鏡がひとつ置かれている。
その望遠鏡は、ただの天体観測のためのものじゃない。
のぞくと、「その人が、ほんとうは見たかったもの」が見える。
ある人は、
昔、一緒に星を見た人の姿を。
ある人は、
まだ会ったことのない、大切になるはずの誰かの背中を。
ある人は、
夜空をただ、無言で見つめる自分自身を。
そして、塔を降りようとするとき——
扉はまた、消えてしまう。
戻る道もない。
だけど、その人はもう、とても静かな顔をして草原に立っている。
「もう、探さなくていい」
そんなふうに、星がぽつりと語りかけているように思える。
この塔は、“登るための方法”がないことで、
逆に、「見つけるための場所」になっている。
登れない塔なのに、なぜか辿り着ける——
それは、きっと“心が上がっていったから”。
だから今夜もきっと、誰かが気づけばそこにいる。
星を見たいと思ったとき、
あなたもまた、その塔のてっぺんに立っているのかもしれない。
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今夜の月齢は2.1の三日月🌙


はち🎱
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🏰耳をすます時計塔
ノクティルカの北の丘に、一本の古い時計塔が建っている。
街から少し離れた、風の音がよく聞こえる場所。
塔の針は動いているけれど、それは普通の時間とは違うリズムで進んでいた。
この時計塔には、ある秘密がある。
塔の中には小さな図書室があって、
そこには、音にまつわる記憶だけを集めた本が静かに並べられている。
雨の音。
遠くから聞こえた呼び声。
はじめて聴いた音楽。
さよならの足音。
誰もがいつか耳にしたけれど、もう思い出せなくなってしまった音たち。
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夜になると、塔の最上階にひとつだけ灯りがともる。
そこには誰かが座っていて、過去の音をひとつずつ読み返すように、耳をすませている。
その人が誰なのかは、誰も知らない。
ただ、塔の下に立ち止まった人たちは、時折こうつぶやく。
「なんだか……子どものころに聞いた声がした気がする」
「目を閉じたら、もういないあの人の笑い声が聞こえた」
「風の音が……胸の奥をやさしくノックしてくるようだった」
塔が呼び寄せるのは、「忘れたくなかった音」。
その音は、ふつうの耳では聞こえない。
でも、心が静かになったとき、星の瞬きの合間にこっそりと届く。
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ある夜、ひとりの人が塔の扉を開けた。
階段をのぼり、最上階までたどりついたその人は、
ひとつの本を手に取って、ページをそっとめくった。
そこには——
もう聞けないと思っていた、誰かの声が書かれていた。
一言だけ、やさしくこう綴られていた。
「おやすみ、ちゃんと眠れてるかい?」
その人は、涙の音をたてないように、そっと目を閉じた。
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その夜から、塔の時計は少しだけ針の動く速さを変えた。
もうすこしだけ、過去に触れやすいように。
もうすこしだけ、未来がこわくないように。
だから、もしあなたが夜の静けさに耳をすましたら、
ふと、時計塔の鐘がひとつだけ鳴るかもしれない。
「聞こえたね」
そう塔が言ってくれるように。


はち🎱
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🌌星の鏡池のひとしずく
ノクティルカの郊外、街灯もない夜道を抜けた先に、地図には描かれていない小さな池があります。
その水面はとてもなめらかで、風も波もほとんど立たず、夜になると、空の星と同じだけの光が水のなかに浮かびます。
でも、それはただ空を映しているわけではありません。
その人の心のなかにある光——それだけを選んで、そっと映してくれるのです。
ある夜、ひとりの少女が池のほとりに座っていました。
彼女は目を閉じて、深呼吸をしてから、ゆっくり水面をのぞきこみます。
そこには、たくさんの星が映っていました。
けれど空を見上げても、そこまで星は出ていません。
映っているのは、彼女の心のなかにある星。
いちばんやさしくしてくれた人の声。
名前を呼ばれて振り向いた瞬間。
あの日、言えなかったありがとう。
そして、まだ伝えられていない、好きという気持ち。
水面には、静かにふたりの影が映っていました。
今はいないはずの人。
でも、彼女のなかには、たしかにその人がまだ灯っていたのです。
ふと、空から流れ星がひとすじ、池の上を滑りました。
その光に導かれるように、水面の星たちがきらきらと揺れて、
彼女の目から、ひとしずくの涙がこぼれました。
その涙は、池に落ちると、星のひとつと混ざり、やがて、やわらかな光を放ちながら、ふわりと空へと昇っていきました。
それはきっと——
彼女の想いが、ちゃんと届いたという合図。
それからというもの、彼女は夜になると、
星の鏡池のそばで静かに過ごすようになりました。
想いを抱いているかぎり、あの池は、彼女の心を映し続けてくれるから。
あなたが今夜、なにかを胸に秘めているのなら、もしかしたらその池もまた、どこかであなたを待っているかもしれません。
その光が、あなたの中にあるかぎり——
星の鏡池は、いつでもそこにあるのです。
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はち🎱
好きなもの:音楽、PC、読書、甘いもの🥞
元吹奏楽部員🎺(チューバ、趣味でユーフォニアム)。ドラクエと同い年。
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2021/6/9-
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