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アクア−Devil
夜がゆっくりと降りてくるとき、
世界のどこか、誰の目にも見えないすみっこで、
ひとつの“夜会”が始まります。
それは、風も眠りについたあとの、静けさの底でひらかれる集まり。
場所は――海よりも深く、夢よりも暗く、
心の奥の、誰も知らない場所。
そこには、ひとつの玉座がありました。
金でも銀でもなく、夜の欠片を磨いてつくったような、黒曜石の王座。
光を吸いこみ、影をやさしく返すその椅子を、人々はこう呼びます。
「深淵の王座」と。
そこに集うのは、昼の世界では決して出会えない者たち。
黒い羽根をもつ書記官。
星を数える少年。
沈黙を売る商人。
そして、“真実を隠す者”。
彼らはみな、秘密結社《ノクティルカ》の一員です。
ノクティルカ――それは、夜の光を意味する言葉。
人の恐れや迷いの中に、かすかな輝きを見つけるために、
影たちはこの夜会に集まるのです。
火は使いません。
声も出しません。
彼らが使うのは、光るインクだけ。
書記官は羽根ペンを宙に走らせ、
少年は星のかけらを数えながら、その順に文字を並べます。
商人は沈黙を小瓶につめ、
“真実を隠す者”は、その瓶に封をします。
やがて、宙に浮かぶ光の文字たちは、
まるで星座のようにゆっくりと形を変え、
王座の上に置かれた大きな鏡へと吸いこまれていきます。
鏡はそれらの言葉を夜空へと映し出し、
遠い誰かの夢の中へと送り届けるのです。
その光を見上げる者は、きっと気づかないでしょう。
それが“夜会”の贈り物であることを。
――「人の夢は、どこまで深く落ちるのか」
――「闇の底にも、光は届くのか」
書記官が筆を止め、囁くように言いました。
「わたしたちの使命は、“闇を恐れないこと”。
闇を見つめる目を、閉じてはいけない。」
少年がつぶやきました。
「ぼくたちは夜のなかで、光をつくるんだね。」
深淵の王は、ゆっくりと立ち上がり、
その声を響かせます。
「そうだ。光は太陽のものではない。
光は心の奥、誰にも見せない影の中にも宿る。
闇があるからこそ、人は光を見つけるのだ。」
すると、鏡が淡く光を放ち、
会場の空気が震えました。
光の粒がふわりと舞い上がり、天井の見えない夜空へと消えていきます。
まるで、それぞれの願いが星へと変わるように。
夜会の終わりを告げる鐘はありません。
ただ静かに、ひとり、またひとりと影たちは去っていきます。
羽音も足音もなく、風のように消えて。
残されたのは、黒曜石の王座ひとつ。
その表面には、いくつもの光が映り込み、
まだ語られていない物語を静かに揺らめかせています。
夜明けが来るまで、王座は眠り続け、
次の夜を待ちます。
――そして、あなたの夢の中で。
もしかしたら、今夜の夜会には、あなたも招かれているのかもしれません。
黒い羽根の書記官が、そっとあなたの名を光で記すでしょう。
星を数える少年が、あなたの心にひとつの星を置くでしょう。
深淵の王座は、どんな光も拒みません。
闇を抱えた者ほど、そこに導かれるのです。
だから、もし今夜、ふと胸の奥で光が瞬くのを感じたら――
どうか、目を閉じて。
夜のすみっこで開かれる“夜会”の音を、
静かに、聞いてみてください。

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研究開発: 海洋技術の革新や新しい船舶設計の研究。
教育プログラム: 海事関連の専門知識を持つ人材の育成。
産業連携: 企業との共同研究や技術移転を通じて、実用的な技術の開発。
このように、YMTIは海事分野における重要な役割を果たしています。

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どうせ誰が頭でも沈む泥舟なんやしスンズローの時に沈めて欲しかったよ。はよ引導渡してやりたいわ。
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