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うつ病の星
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人は誰でもストレス溜まる、仕事や学校行きたくない時あると思います。
そんな時、自分気持ちを吐き出す場所として活用してほしいです。
そして1番は、うつ病患者さんの、愚痴や不安なんでも書くだけで、スッキリする時があります。そんな時に投稿してくださいね。
あと相談とかもしてくださいね(* ᴗ͈ˬᴗ͈)”
よろしくお願い致します。
惑星主 こじコジ
バイク乗りの星
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バイク好きの為のバイク乗りの星です
バイクであれば50ccからリッターオーバー、スクーターやオフ車、アメリカンやSSに至るまで皆さんの愛車自慢大歓迎🤗
技術的な話からツーリング報告等々、皆さんで盛り上げて参りましょう
ただ排気量マウントやGRAVITYの規約に反する書き込み等はご遠慮下さいね
ひとりごとの星
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この星は、皆さんの優しさでできています。
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あつ森の星
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·ルームメイン、投稿メインどちらでもOK👌
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·もちろん見る、聴く専門もOK⭕
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ninny
chat GPTいたら私いらないんだよな
#ぽつり
#本音の弱音

市𝓵

ぼっち🥃the end
最近思うんだけど
撮った写真を見て、思い出して、笑顔になるものだったら良い
でもそうじゃない物もあるよね
だから結局さ、カメラ覗いてる時間よりも自分の目にいま映ってる世界が大事なのかなって。
綺麗な景色とか、初めてのものとか、見て感じること?
うまく言えないけど
写真を見て、自分に思い出させるんじゃなくて
ふと思い出して
フフッて笑えるぐらいでちょうどいいんかね🤔
みたいな。
以上、解散!
気持ち伝わった?
#いま思うこと
#ぽつり


ヨナカ
回答数 5421>>
ませぬ
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みんと

ぱぷわ(転生済)
いつものように、「お疲れ様」とか「寒くない?」とか、そういう人間らしい前置きは一切ない。
「行こう」とだけ言って、歩き出した。
イルミネーションを見に来た人たちがわんさかいて、その合間を成瀬は、なぜか聖火リレーのランナーみたいな正確さで進んでいく。
「別に、イルミネーション好きな訳ではないんだが」
と、途中で唐突に言い出す。
じゃあなんで来たのかと聞こうとしたら、
「誘われたから行くというのが礼儀というものだろう」と、こちらの思考を先回りして返してきた。
成瀬は礼儀にだけは異常に厳しい。
仲通り着くと、木々に巻きつけられた光が一直線に1.2キロ続く。一点通し図法のようなライトラップに周りのカップルたちが次々に「わぁ」と声を上げた。
成瀬は「ふぅん」としか言わない。
けれどその横顔は、いつもよりほんの少しだけ機嫌が良さそうに見えた。
「画像、撮らないのか?」
成瀬が言う。驚いた。成瀬から『画像』なんて単語が出るとは思わなかった。
え、と言いかけたら、
「後で“連れて行った証拠を出せ”とか言われたら面倒だからな」
と、理由はやはり成瀬の成瀬らしさの範囲を一ミリも超えない。
それでも、イルミネーションに照らされたその澄んだ目は、なんだかこちらの胸の奥まで明るくしてくる。
帰り道、成瀬はぽつりと言った。
「やはり人が多いところは苦手だな。でも、まあ……今日は悪くなかった。ありがとう。」
その“まあ”の部分だけ、わずかに温度が高かった。
#成瀬は天下を取りに行くをベースにしたフィクションです
#今更ながら読了したので
#NOWPLAYING

丸ノ内サディスティック

しゃけ

ハーロック
夜の十時半
寮の部屋の机の上には、分厚い看護の教科書が三冊、ノートが何冊も広がっていた
「循環器系……心不全の分類は……えっと……」
声に出して読んでみても、文字は頭をすり抜けていく
ページの端には、昨日も、その前の日も、そのまた前の日もつけた付箋が並んでいた
テストはいつもギリギリ
技術チェックでも、手が震えて何度もやり直し
クラスメイトたちは「もうここ覚えた?」「次、実習どうする?」と話していて、自分だけが遠くに取り残されている気がしていた
十九歳
幼い頃、図書室で読んだナイチンゲールの物語
ランプを持って夜の病棟を回り、兵士たちの傍らに静かに立つ姿に、胸が震えた
「ああ、私もこんな人になりたい」と、本気で思った
――なのに
「……看護師なんて、向いてなかったのかな」
ぽつりと漏れた言葉が、狭い部屋に落ちた
「ナイチンゲールさん、ごめん。私、全然かっこよくないや」
その時だった
「お、出たな、十九歳で“引退宣言”やて
なかなかセンスあるやん、自分」
机の向こう側から、聞き慣れない声がした
びくっとして顔を上げると、黒い服を着た男が、いつの間にかベッドの端に腰かけていた
背が高く、全身黒
表情は淡々としている
「えっ、えっ!? え、誰!?」
「ワシ? ワシはただの通りすがりや、気にせんでええ」
「気にしない方が無理ですよ!? えっ、えっ、いつからいました!?」
「さっき、自分が“向いてないかも”て言うた辺りからやな
あれでちょっと呼ばれた感じや」
「呼んでません!」
思わず机をばんっと叩いた
教科書が一冊、ずり落ちた
男はそれをちらりと見て、指で机をとんとんと叩いた
「で、自分
今の人生、点数つけたら何点や」
「……は?」
「何点や、言うてんねん
十九歳、看護学生、自分の人生採点してみ」
「そんなの……四十点くらいですよ」
「ほう、結構つけたな。理由は?」
「思うように勉強できないし……技術もヘタだし……周りの子はどんどん進んでるのに、私だけ置いてけぼりで……」
言いながら、喉の奥が熱くなってくる
#希望 #自作小説


珪素
HEARTS、最初に68万字書いて、7万字書き直したので、総執筆量は約75万字なんですが、
おそらくアプリ内に載っているのは60万字台かと思われます。
執筆メインの話では前者、記載内容に触れる話では後者の数字を伝えることが多いです。仕様です。

天月 兎
第三十四話 後編
雪崩れ込む魔物を、焔の蛇が噛み千切っていく。
ゲートが閉じる様子はなく、延々とそこから魔の群れが吐き出されているかのように見えた。
自分一人でどこまでやれるか分からないが、クレストの背中だけは守りたい。
身体強化の術を更に重ね、空飛ぶドラゴンや吸血鬼すら、跳躍して斬り散らす。
その間に隙ができた地上に戻るや否や剣を振って、振って、振り続けた。
上から見れば、空にも地にも、半円状にクレストの背後だけ敵がいない空間が出来上がっている。
正直、ルーヴェリアやクレストと比べればアドニスの力は肩書き負けの部分が多かった。
幼い頃からルーヴェリアに剣を教えられてきたとはいえ、やはり成長には限度というものがあったのだ。
永遠に肩を並べることは出来ないと、挫折しそうになったことだってある。
だから魔術も磨いた。
アドニス「裂き散らせ!」
焔の蛇が喰い損ねた獲物を中空を走る稲妻で屠る。
アドニス「沈み失せろ!」
それでも足りない時は、水球に閉じ込めて圧死させて。
アドニス「貫き砕け!」
まだ不十分なら、地面を突起させて串刺しにし、内側から爆裂魔術で四散させた。
凄まじい魔力の消費量ではあるが、どうせ持ち得る全てを放ってもあのゲートを破壊するには至れないなら、全てを賭けてクレストの背中を守ることに徹した方がいい。
冷や汗が滲む。魔力が尽きかけているのか。
先程から早鐘を打つ心臓に合わせて胸部が痛むのが原因か。
どちらか分からないが、関係ない。
目の前に現れる敵を蹴散らすだけだ。
焔が小さくなり、稲妻が遅くなり、水球は消え失せ、最早大地も呼応しない。
なら更に身体能力を向上させ、剣で斬り、鞘で砕いて、少しでも多くの敵を葬ればいい。
剣が折れたなら、転がった魔族の腕でも振ってその爪を利用してやろうとさえ思っていたその時、夕陽を反射して黄金色の髪を靡かせる女神の姿が見えた。
ゲートの向こう側から無数の光矢が放たれ、目の前に居た敵諸々を木っ端微塵にしていく。
女神は自分の側に舞い降りて、その腕の一振りで数多の闇を払い除けていった。
アドニス「ごめんなさい、師匠。なんか、よく分からないんですけど、体が重くて…」
魔力が枯渇したのか、疲労なのかは分からないが、剣を地に刺して支えにしないと立てないくらいに疲弊していた。
ああ、全身が痛い。身体強化の代償だろうか。
ルーヴェリアは気にするなと言うように首を横に振った。
目の前のゲートは漸く閉じ、残った敵は全てルーヴェリアの剣が八つ裂きにしていく。
その時、砦がガラガラと崩れ落ちた。
肩越しに背後を見やるが、クレストは微動だにしていなかった。
ルーヴェリア「クレスト!魔力枯渇なら後退してください!」
いつもなら素直に従う筈なのに、一切の応答も無かった。
そこで不信感を持つべきだったのだが、目の前に魔族の牙が迫ったため反射的に剣を振ったせいで敵と一緒に吹き飛んでいってしまった。
そうして、残りの敵も全て片付け、クレストの目の前にあったゲートも消失したのを確認して、防衛戦はひと段落終えられた。
鉛のように重たかった体は喜びと安堵で軽くなり、ルーヴェリアと二人でクレストの元へ駆け寄る。
アドニス「クレスト!良かった…無事で」
息を吐くと同時に、凍りついたように動かなくなったルーヴェリアに気がつき、視線を改めてクレストに戻す。
クレストは、死んでいた。
両目から、鼻から、口から、耳から、血を流して。
胸元には大きな風穴が空いていて。
いつも穏やかに微笑んでいたあの顔は、記憶の中ですら苦しげに血を吐いていた。
なんで、どうして。
だって背中は守ったじゃないか。
元からクレストの援護に回ってから師匠はこっちに来る筈だった。
師匠が本国西門に駆けつけてくれたということは、その時はこっちの戦況は落ち着いていたということで。
吐き気を催すほど思考が渦巻いて、何が何だか分からなくなる。
ルーヴェリア「…サフラニア西門防衛無事完了、騎士団への被害はありましたが、民衆は無事です」
唐突に報告を始めた彼女に、首を傾げる。
どうして今更戦況報告をするんだ?
だって彼はもう…
ルーヴェリア「第三騎士団長クレスト・アインセル。防衛戦は無事突破、戦闘終了です。……お疲れ様でした」
そう言うと、クレストの体はやっと崩折れて、地に臥した。
ああ、そうか。
クレストの意思はまだ死んでなかったんだね。
師匠はもう休んでいいと教えてあげたんだ。
僕はやっぱり、まだまだだなぁ…。
視界がぼやける。
疲れからくるのか、別の何かなのかはわからない。
ただ、膝から下に力が入らなくなってしまった。
あれ、おかしいな。
そう思った時にはもう、何もかもが手遅れだった。
地に膝をついたアドニスの吐息に大量の血が混ざった。
ルーヴェリア「え……」
外傷は見当たらない。
魔力干渉も感じない。
先程治癒の術を施したので身体強化によって傷ついた臓器は回復できた筈だ。
なのに何故、彼は血を吐いて膝をついている?
ルーヴェリア「殿下、肩を」
一先ず帰還しなければ。
クレストには申し訳ないが今は国の未来を担う彼を手当するのが先だ。
治癒の術も意味がないのに、どうやって?
浮かぶ疑問を頭を振って打ち消し、アドニスに近付いた時だ。
嗅ぎ慣れた嫌な匂いがした。
虫が集る程に甘く、吐きそうな程に嗅覚を突き刺す、腐臭。
まさかと思い彼のブーツを脱がせると、その皮膚は血の塊が透けて見えたような色をしていた。なんと呼べば良い色なのか、褐色とまではいかない、暗い赤紫色だ。
触れると氷よりも冷たい。
よく知っている体温。
ある一つの仮説が浮かぶ。
治癒が効かない時点で既にその顔を覗かせていた言葉が、嘲笑するように心中に響き渡る。
ルーヴェリア「呪…詛…」
自分にもかけられたもの。
なんとかして打ち砕かんとして、でもどうしても、何をしても解けなった呪い。
でもこれは不老不死の呪いじゃない。
不老不死の呪いじゃないなら宮廷魔導士か彼の母親なら、王妃なら解呪出来るかもしれない。
自分の側に膝をついた女神がぽつりと呟いた言葉さえ、アドニスの耳にはもう遠い。
ルーヴェリア「急いで城に…ああでも…」
珍しく焦燥している彼女を見た。
アドニス「師匠、何か気にかかることでも…?」
自分の状態に気が付かず、そう言ったつもりでいた。
彼女からの返答はない。
それもそうだ、彼は喋ったつもりでいるが一言も発せていないのだから。
そのまま体を持ち上げられて、出来るだけ振動が伝わらないよう、それでいて出来るだけ早く走った。
ルーヴェリア(でも、現在地から城までこの速度で走っていたのでは馬より遅い…!次元移動は使えない。殿下の体が耐えられない)
そういえば、付近に本国へ通じている川がなかったか。
ヘルベ湖から降れば。
それに観光地にもなるからと舟を渡せるよう整備された川は障害物も無かった筈だ。
アドニス「師匠…?一体何をしているんですか?ちょっと休めば歩けるようになりますけど、火急の案件なら置いていっても…」
そう話しかけるのに、ずっと呼んでいるのに、彼女は何も言わずただ前だけを見て走り続けている。
何故か布でぐるぐる巻きになっている胸元からは、止まっている筈の彼女の鼓動が早く脈打っているのが聞こえた気がした。
ルーヴェリア(急拵えのボートで辿り着くまでには、早くても3日はかかる…でも走るよりは早い……それまで殿下のお体が保つかどうか…!)
森に入り、湖の近くの木に背がもたれるようにアドニスを降ろした。
いくつかの大木を蹴りでへし折り、魔力で縄を編んで筏を作る。
ちらとアドニスの方を見やれば、暗い赤紫色だった脚は既に皮膚が溶け始めていた。
胸が苦しい。嫌だと泣き叫びたくなるようなこの感情をなんと呼べばいいのか、遠い昔に捨ててしまったからもう分からない。
急拵えのそれは筏とも小舟とも呼べないものだが、魔力で多少推進力を上げても問題無さそうなくらいには丈夫なものが出来上がった。
アドニス「師匠…?」
そこに乗せられたアドニスは、初めて自分の意思で自分の体が動かないことに気がつく。
全身が鈍く、鋭く、痛んだり痛まなかったりして、何か異常が起きているということだけは分かった。
きっと、先程から声をかけているのに返事をしてくれないのは、自分が喋れていないからなのだろう。
そうか、だからこんなに焦っているのか。
先程の戦いで自分の隣に立った彼女は、真っ先に治癒の魔術を施してくれた。
でも、いつものように体が軽くなることはなくて。
ああ、心臓が痛い。
心臓から全身に広がるように、鈍くもあり、鋭くもある痛みが駆け巡っていく。
ボートはルーヴェリアと死にかけのアドニスを乗せて動き始めた。
魔術で推進力を多少上げてはいるが、大きなヘルベ湖のほぼ真ん中あたりから舟を進めるのだ。
どうしても時間はかかってしまう。
彼の脚を切り落とせばなんとかなるかとも思ったが、指先までもがあの色を帯びているのを見て、諦めた。
星が瞬き始める。
せせらぎと、時折軋む木の音が聞こえる。
ルーヴェリア「…殿下、私の声はまだ聞こえますか」
アドニスはギリギリのところで動かせる瞼だけ、一度閉じて開くことで返事をした。
ルーヴェリア「殿下のお体は、昔の戦いで私達が常用していた体を腐敗させる魔術に蝕まれています。ただの魔術なら、私ならば治癒の魔術で打ち消すことができますが…」
筏を作りながらも、彼の体が保てるよう既に十数回は試している。
ルーヴェリア「残念ながら、私には治せないもののようです。腐乱の魔術を呪詛に昇華させたのでしょう。一定の期間をかけて蝕むか、発動条件が満たされた場合に侵蝕が始まるのか、術者の意思で自在に操れるのかは分かりません」
自分の呪いすら解けないのに、他人にかかった呪いが解けるわけも無かった。
そもそも魔力に宿る残留思念が呪詛に関わるということまでしか解明できなかったのだ。
こんなに、何十年と研究してきたのに。
副産物として次元に干渉する力を手に入れたりするだけで、肝心のものについては何一つ分からなかった。
ルーヴェリア「王妃様や宮廷魔導士なら解呪できるかもしれませんから、今から急いで城に戻ります」
悔しさに歯噛みする。
強く閉じられた唇に、そんなに思い詰めないで欲しいと指を添えてやりたいところだが、残念ながら体は動かなかった。
ルーヴェリアは考える。
今自分に出来ることはなんだろうと。
ここは鍛錬場ではなく戦地だ。
腐乱して跡形も無くなってしまっては、蘇生することも、出来ない。
だからせめて、せめて彼が心安らかでいられるようにしたい。
そんな思いからルーヴェリアは口を開いたのだった。

こ〜ちゃん🌱
12月の冷たい空気が、玄関を開けた瞬間に頬を刺した。
ついこの前まで秋だったはずなのに、今日はまるで季節が一段階変わったように感じる。
風は北から強く吹きつけ、指先を容赦なく冷やす。手袋をきゅっとはめ、ウィンドブレーカーのチャックを喉元まであげた。
――今日が、このランニングコースを走る最後の日になる。
数日後には、950キロ離れた母のいる実家へ向かう。
だからこそ、寒さなんて理由にはできなかった。
今年一年走り続けてきた場所に、きちんと「ありがとう」を言いたかった。
堤防の上のコースに出ると、視界が一気に開ける。
青い空に白い雲がぽつりぽつりと浮かび、空気が澄んでいるのか、山の稜線が驚くほどはっきり見えた。
川面を渡る風は容赦なく冷たい。でも、その冷たさが逆に心を強くしてくれる。
「よし、行こう。」
一歩、一歩。
足音だけが淡々と響く。
周りには誰の気配もなく、まるでこの大きな自然をひとりじめしているようだった。
広い原っぱに出たところで足を止め、軽く深呼吸をする。
誰もいない静かな冬の空の下、腕立て伏せを50回。
サボりがちだった筋トレも、今日は特別だと思えた。
そして、堤防の下から上まで続く急な坂をダッシュで数本。
息が白く濃くなり、胸が焼けるように熱い。
でも走り終えた瞬間、冬の冷たい風がその熱さを一気に冷まし、体がふっと軽くなる。
帰り道。
町へと近づく歩道の並木は、鮮やかな紅葉を終え、ほとんどが葉を落としていた。
枝だけになった木々を見て、ふと思った。
――今年の夏、あの暑さの中でもよく走ったな。
照り返す太陽に息が詰まりそうだったあの日。
途中の水道で水をかぶり、頭から滴る水が熱を奪っていくあの感覚。
夢中で走っていた夏の自分が、ふっと胸の奥で笑ったような気がした。
玄関前に戻り、ゆっくりと息を整える。
冷たい風の中でも、心の中はぽかぽかしていた。
「今年も、よくがんばった。」
小さくつぶやき、空を見上げた。
青空の向こうで、静かに冬が始まろうとしている。
走り終えた脚に残る心地よい疲れが、今日という日を特別な日に変えてくれた。
来年も、また走り出せますように。
そんな願いを胸に、玄関のドアをゆっくり閉じた。









し
『花彩命の庭』
— 色を失った姉と、色を拾い集める弟の季節 —
姉の真帆が突然仕事を辞め、部屋に閉じこもってしまったのは、
梅雨が明けて、夏の光が痛いほど強くなった頃だった。
弟の航平からすると、姉は誰よりも強くて明るい存在のはずだった。
なのに、その光がある日を境にふっと消えた。
電球が切れたように、音もなく。
姉は語らなかった。
何があったのか、なぜ仕事を辞めたのか、
なぜ朝に起きられなくなったのか。
ただ小さく、「何も色が見えなくなったの」とだけ呟いた。
“色”。
真帆は昔から、世界を色で表す癖があった。
人の気分を「向日葵色」とか「深い藍の午後みたい」とか言うし、
天気を「機嫌の悪い緑色」と形容したりもした。
航平にはよく分からなかったが、
姉にとって色は“心の温度”のようなものなのだと理解していた。
そんな姉が「色が見えない」と言う。
それは、心がどこかへ落ちてしまった証のように思えた。
医者に行くよう促しても、真帆は首を振った。
代わりに、昔話をひとつだけした。
「子どもの頃、庭で遊んだよね。
あの家の裏にあった、やけにいろんな花が咲いてた場所」
航平は覚えていた。
――祖母の家の裏にあった、小さな花畑。
正式な庭というには雑草が多く、
“森の端に色が溜まった場所”みたいだった。
祖母はあそこを「花彩命の庭」と呼んでいた。
「ねえ航平、もう一度……行けるかな」
その声は、まるで助けを求める子どものように弱かった。
航平は、夏休みを使って姉を祖母の家へ連れて行くことにした。
車を走らせる間、真帆はほとんど窓の外ばかり見ていた。
表情は乏しい。
けれど故郷の看板が近づくにつれ、
ほんのかすかに、呼吸が深くなっているのが分かった。
祖母の家に着いたのは午後。
蝉の声が濃く降り注ぎ、空気に湿った温度がまとわりつく。
庭は手入れされないまま、草が背丈を伸ばしていた。
それでも、奥へ進むと――
かつての花畑が、半ば朽ちながらも形を残していた。
ひょろりと伸びた茎。
色褪せた花弁。
倒れた柵。
それなのに、不思議と空気だけは柔らかく澄んでいた。
真帆はしゃがみこみ、土を撫でた。
「ここ……こんなに小さかったんだ」
その声には、懐かしさと痛みが入り混じっていた。
「昔は、ぜんぶがきれいな色で満ちてた。
朝露の音も、風の匂いも、ぜんぶ見えるみたいに感じてたのに。
今は……何ひとつ、色にならない」
航平は返す言葉がなかった。
無力さばかりが胸に広がる。
でも、そのとき母が言っていた言葉を思い出した。
「真帆は、色で人を感じる子。
だから色が見えなくなったら、世界が嘘みたいに感じるんだと思う」
航平は黙って、庭の端に立っていた。
ただ姉を見ていた。
すると――姉が声を漏らした。
「……航平。そこ、すこしだけ、色がある」
航平が立つ草の根本。
小さな花がひとつだけ、陽を浴びて揺れていた。
名前も分からない、雑草にも見える花。
だが、真帆にはその色が見えたらしい。
「淡い黄色……すごく薄いけど、確かに色がある」
その言葉だけで、航平は胸が熱くなった。
真帆はゆっくりと呼吸を整え、
花に触れるように指を伸ばした。
「ここ……“花彩命の庭”だったんだね。
おばあちゃんが言ってた意味、今になって分かる。
ここは、心が疲れた人の色を、そっと照らしてくれる場所だったんだ」
その日の午後、真帆は庭にずっと座っていた。
何もせず、何も言わず。
ただ風を感じ、土を撫で、花の音を聞いていた。
夕方、姉はぽつりと言った。
「航平、少しだけだけど……世界が色づき始めてる」
それは奇跡なんかじゃなかった。
ただ、姉の心がほんのわずかに“戻ってきた”という証だった。
色が戻るには時間がかかる。
でも、戻り始めたのなら、それでいい。
花彩命の庭は、たしかにまだ姉を照らしてくれていた。
帰り道、航平はふと思った。
――庭は消えていない。
人の中に、その人が忘れているだけで、
ちゃんと“色の源”は残っているのだと。
車の助手席で、真帆は眠っていた。
久しぶりに、静かで穏やかな寝息だった。
花彩命の庭は、いつだって遠くにはない。
心が疲れたときにだけ、静かに呼ばれる。
そんな場所なのだと、航平は初めて理解した。

雨が染みる傷痕
"1番大事なとこ書くなよ"とぽつり虚しく叫んだ。



に
花彩命の庭 ― 星波の綴り手
夜の帳が落ちるたび、庭の奥にある“星波の池”は静かに光を帯びていく。
その輝きは水面からではなく、もっと深いところ──水底のさらに奥、時間と記憶の隙間から滲み出しているようだった。
「今日は、昨日より静かね」
池のそばでひとり、灯(ともり)は膝を抱えて呟く。
彼女はこの庭の“綴り手”と呼ばれる存在だが、自分ではそんな大層なものとは思っていない。それでも庭に迷い込む誰かのために、今日もここにいる。
しかしその夜、池に落ちる光の粒はいつもより重たかった。
ひとつ、またひとつと沈むたびに、胸の奥がざわつく。
──誰かが、強く願っている。
──それは、救いの形をしていない。
灯が立ち上がった瞬間、池の表面が揺れ、光の帯が空へと引き延ばされた。視界が反転し、身体が吸い寄せられるように、光の中へ落ちていく。
⸻
目を開けた先は、見知らぬ海岸だった。
風は冷たく、波は色を失っている。灰色の世界。
その中央で、ひとりの青年が膝をついていた。
「呼ばれた…の?」
灯が近づくと、青年はゆっくりと顔を上げた。
その瞳には、深い海の底と、長く閉ざしてきた孤独が宿っていた。
「……君は誰だ」
「灯。花彩命の庭の綴り手。あなたの呼び声が届いたの」
青年はしばらく何も言わず、ただ海を見つめていた。
やがて波がひとつ砕けるとともに、彼はぽつりと呟く。
「俺は、海斗(かいと)。
大切なものを、ひとつ残らず手放してしまった。
その重みを抱えて生きるには、俺は弱すぎたんだ」
彼の言葉は、波の色と同じくらい冷たく沈んでいた。
灯はそっと彼の隣に座り、海へ視線を向けた。
灰色でも、波は止まらない。形を変えながら、確かに寄せ続けている。
「海斗。あなたはまだ終わりを選んでいない」
「終われなかっただけだ」
「終われなかったのは、願いをまだ手放してないからよ」
海斗は目を細め、灯を見つめた。
その視線には怒りでも哀しみでもなく、たったひとつの問いがあった。
「……願い、なんて生き物は、まだ俺の中に残ってるのか」
灯は微笑んだ。
「残っているわ。
だからこそ、私がここに来れたの。
“庭”は、もう少しだけあなたを連れて行きたい場所があると言っている」
彼女が手を伸ばすと、海の色がゆっくりと変わり始めた。
灰色は淡い藍になり、藍は星影を映し込む深い青へと変わっていく。
「海斗。帰りましょう。
あなたの願いを、あなた自身がまだ知らない場所へ」
彼はしばらく迷ったが、灯の手を取った瞬間、世界がふたたび光に包まれた。
⸻
次に目を開けたとき、そこは花彩命の庭の中心──“記花の大樹(きかのたいじゅ)”の前だった。
四方から色とりどりの花片が舞い上がり、大樹の幹に触れるたび、音のように優しく光を放つ。
海斗は息を呑んだ。
「……ここが、君の庭か」
「そう。ここには、来た人の“願いの種”が眠ってる。
海斗の種も、ずっと前からここに転がってたのよ」
灯が指を差す。
大樹の根元に、ひとつだけ黒い種が落ちていた。
海斗がそっと手に取ると、その表面に薄い亀裂が走った。
「これは……俺の?」
「あなたがずっと握りしめてきた後悔。その奥に隠れていた“願い”の形。
後悔と願いは、同じものから生まれることもあるの」
亀裂は光へと変わり、小さな芽が現れた。
その光は海斗の胸へ流れ込み、凍っていた何かを溶かすように温かかった。
海斗は静かに息をつく。
「……こんな感覚、忘れてた。
まだ……何かを望んでいいのか?」
灯はうなずいた。
「望んで。
願いは、あなたが生きる理由になる。
理由がある限り、あなたの物語は終わらない」
海斗は芽を胸に抱きしめた。
その瞬間、大樹からひとつの花弁が舞い降り、彼の肩にそっと触れた。
まるで「ようこそ」と告げるように。
⸻
「灯」
帰り際、海斗が振り向いた。
その表情にはまだ影が残るが、もう灰色ではなかった。
「……ありがとう。
もしまた迷ったら、ここに来ていいか?」
灯は微笑む。
「もちろん。
この庭は、迷った人のためにあるんだから」
海斗は小さく笑い、光の道へ歩き出した。
彼の足跡は、庭に柔らかな色を落としていく。
灯はその背中を見送りながら、胸の奥でそっと呟いた。
──今日もまた、ひとつの願いが息を吹き返した。
──花彩命の庭は、まだ誰かを迎えに行くだろう。
そして、夜の帳が落ちる。
新しい波が、また誰かをここへ運んでくるために。
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ハーロック
僕は、うつ病からの生還者です。
病気を克服した時に学んだことや、日常の出来事を投稿しています。
よろしくお願いします。
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天月 兎
埼玉/女/26歳
出会い目的の方は回れ右してくれ。
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名前の読み、実は「かむづき うさぎ」なんです。
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こ〜ちゃん🌱
50代男性です💪フォローはどうぞ👌フォロバ100%👍アウトドアが大好き。小さなアジやサバを釣ることが多いですが、次はもっと大物を!
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ぼっち🥃the end
誰もいない静かな原っぱの木陰にハンモックくっつけてお昼寝したい🌤️🌳💤
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