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亀太郎の玄孫

亀太郎の玄孫

子供たちの抱っこ抱っこで腰が痛く、今日は整骨院に行くことにした。
僕はかなりの寒がりなので、ズボンの下に薄スパッツと極厚裏起毛スパッツの2枚履きで外へ出た。
先生は色々と世間話もしながら丁寧にほぐして矯正してくれる。
「腰が痛いときはね、自分でお尻の皮をつまんでほぐすと血行が良くなってマシになるんです。こんな感じで、、わかります?」
「あーー、はい」
こういう時にハッキリと言える人間になりたい。
先生がつまんでほぐそうとしているのが2枚履きしたスパッツだと。
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卵家うずら

卵家うずら

今起きた。

夢の中で映画の試写会に参加していて、裏で試写会の絵を間に合わせるために泣きながら死に物狂いで描いてる夢だった。
藤田先生がサポートしてくれててめちゃくちゃ幸せだった。

思い出せないけど人生で一番濃密な絵だった気がする…。
あーーー勿体無い。

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ハーロック

ハーロック

第二話 (全二話)


黒い服の男は、器をトントン叩く。

「ほな聞く。今それ言えてるのは誰や」

「……私」

「そうや。言えるってことは、壊れ切ってへん。
壊れ切ってへんのは、勝ちや。勝ちは“価値”でもある。……勝ち価値や」

「それ、ベタすぎる!」

「ベタで泣けるなら上等や」

男は真顔で続けた。

「今年がしんどかったやつはな、しんどかった分だけ“笑い”が効く。
笑いは薬や。副作用は……腹筋痛や」

「それはいい副作用ですね」

「せやろ。腹筋割れたら来年モテる。
……いや、モテるかは知らん。けど腹筋は裏切らん」



そのとき、鍋の前から子どもの叫び声が飛んだ。

「おじさん! ちくわぶが沈んでる! 助けて!」

黒い服の男が、真顔で走る。

「どけ! ワシが行く! ちくわぶは沈んだら“ちくわ沈”…ちゃう、沈むのが仕事や!」

標準語の青年がツッコむ。

「ちくわぶに仕事はない!」

黒い服の男は巨大なお玉で、沈んだちくわぶを救い上げる。

「沈んだやつほど味が染みる。人も同じや。
今年沈んだやつ、来年“しみじみ”うまなるで。……しみじみ、や」

「そこは上手い!」

「上手いのは出汁や。ワシは出汁の代理人や」

商店街が爆笑する。

そこへ青年部が慌てて駆け寄ってきた。標準語で言う。

「すみません! おでん、足りなくなりそうで!」

黒い服の男はうさぎ耳当てを直し、関西弁で言った。

「足りんのは普通や。足りんから人は工夫する。
ほな、追加の具、持ってくる。ワシの必殺技、“値引き交渉”や」

数分後、男は戻ってきた。
手には――割引シールだらけの袋。

商店街がざわつく。

「それ、どこから……?」

黒い服の男が真顔で言う。

「スーパーで“交渉”してきた。
閉店間際はな、店員さんも眠い。眠い時は心が優しい。
つまり、眠い=ねみい=値引きや」

「今のはベタで分かりやすい!」

「やろ。ベタは強い。ベタは正義や」

男は段ボールにマジックで書く。

『本日の福:出汁』
『本日の厄:空腹』
『本日の笑:ウインナー(運いいなー)』

見ていた人が標準語で言った。

「本当に、出汁で世の中を救おうとしてますね」

黒い服の男は、少しだけ声を落とした。

「世の中全部は救えん。
でもな、今夜ここにおるやつの“腹”と“心”くらいは、温められる」

その言葉だけは、ふざけてなかった。
だからこそ、周りが一瞬静かになって、次の瞬間、誰かが鼻をすする音がした。

黒い服の男はすぐに戻す。

「泣くな! 出汁が薄くなる!
泣くなら、たまご食え! たまごはな、“たま”に“ご”褒美で、たまごや!」

「もうめちゃくちゃ!」

「めちゃくちゃでもええ。年末は元々めちゃくちゃや!」



商店街のスピーカーからカウントダウンが始まった。

「十、九、八……」

人々が湯気の中で笑っている。
今年うまくいかなかった人も、しんどかった人も、今だけは同じ温度で息をしている。

最後尾の人が標準語で聞いた。

「具、選べます?」

黒い服の男が関西弁で答える。

「選べん。人生と一緒や」

「じゃあ大根で!」

「選べん言うたやろ!」

「じゃあたまご!」

「選べん言うたやろ!」

「……ウインナーは?」

黒い服の男は、誇らしげに頷いた。

「それは選べる。ワシの流派や。運いいなー、やからな」

全員が腹を抱えて笑った。
笑いながら、こっそり目をこすってる人もいる。
出汁の湯気のせいにして。

「三、二、一……!」

小さなクラッカーが鳴って、誰かが拍手して、誰かが「おめでとう」と言った。
派手な花火はなくても、ここにはちゃんと“始まり”があった。

黒い服の男は鍋の蓋を閉め、うさぎ耳当てを外して丁寧にポケットにしまった。
意外な几帳面さが、なんだか可笑しい。

標準語の女性が言った。

「あなた、変な人だけど……今日は助かりました」

黒い服の男は照れ隠しみたいに、少しだけ顎を上げた。

「変でええ。正月は“しょうがつ”やろ。
つまり、しょうがないこともある。
でも出汁飲んで笑えたら、だいたい勝ちや」

そして、最後に一言。

「みんな、ええ年を迎えてや」


#希望 #自作小説
読書の星読書の星
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☺︎

☺︎

クリムゾン・ピーク(2015)
U-NEXT•Amazon Prime (400yen)
周りで知ってる人が少ない映画だけど、昔観たのにずっと脳裏から離れない名作だと思ってる。
映画の星映画の星
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ハーロック

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第一話 (全二話)


大晦日の商店街は、寒いくせに人だけは熱かった。

「歳末大感謝」「福袋」「年越し特売」の旗が風にバタバタ鳴って、どこかの店からは演歌が漏れている。

その真ん中に、さらに場違いなものがあった。

巨大なおでん鍋。

そして鍋の前に立っているのは、黒い服の男。
黒いコート、黒いマフラー、黒い手袋。
なのに頭には――白いモコモコのうさぎ耳当て。

通行人が二度見する。
三度見したおばあさんが、標準語で言った。

「あなた、誰なの?」

黒い服の男は、鍋をかき混ぜながら関西弁で答えた。

「ただの通りすがりや。今日は寒いから、“あったかい係”やっとるだけや」

「その耳当ては……?」

「耳が冷えると“みみず”…ちゃう、耳ずや。つまり耳が…ずっと寒い。……今のは忘れろ」

すでに周りが笑い始める。
黒い服の男は笑わない。真顔のままギャグを投げる。

鍋の横には張り紙。

「年越し“福おでん”無料配布! 先着100名!」

子どもが叫ぶ。

「サンタじゃないの!? うさぎなの!?」

黒い服の男は即答。

「サンタちゃう。うさぎでもない。ワシは“おでんタ”や」

「おでんタ?」

「そう。“おでん”+“サンタ”で“おでんタ”や。……ほら、分かりやすいやろ」

周りが「なるほど!」と笑う。
ベタは強い。ベタは裏切らない。



少し離れたベンチに、今年ずっとしんどかった人たちが座っていた。
笑えない一年。踏ん張り続けた一年。
「年越しって、何がめでたいんだ」と顔に書いてある。

黒い服の男が、おでんの器を二つ持って歩いてくる。
湯気が街灯に照らされて、ちょっとだけ神々しい。

「はい、自分。顔が冷えとる。まず出汁や。出汁は裏切らん」

ベンチの人が標準語で言う。

「……あなた、誰ですか」

「通りすがりや。年末は理屈より塩分。塩分は正義や。…“えんぶん”だけにな」

「そこ、ダジャレ?」

「せや。年末やから“年末”に“ねんまつ(念末)”…ちゃう、年末はダジャレ末や」

ベンチの人が吹き出した。
硬かった空気が、湯気と一緒にほどける。

器の中には、大根、たまご、ちくわ。
そして――ウインナー二本。

「おでんにウインナーって、ありなんですか」

黒い服の男は胸を張る。

「ありや。ウインナーは“運”が“いいなー”で、運いいなーや」

「……分かりやすい」

「分かりやすさが正義や。難しいギャグは腹に入らん」

周囲が笑う。
黒い服の男は、ベンチの人の顔を見て言った。

「ええか。今日だけは“反省会”禁止や。反省は来年に“持ち越し”や。
……いや、年末やから“年越し”や。反省は年を越してからや」

「言いたいことは分かりました」

「分かったら食え。冷めたら“おでん”が“おでん(おー、でん…)”って電気みたいに弱くなる」

「それはちょっと無理がある!」

「無理があるのが年末や!」

ベンチが笑いで揺れる。
笑いながらも、誰かがぽつりと標準語で言った。

「今年、何もいいことがなかった気がします」


#希望 #自作小説
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なつき

なつき

自分の今年の漢字は「表」
音楽とか作品の表現力に圧倒された年でもあり、
人間は表裏一体ということにも改めて気付かされた年だったな〜
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えるですぺらーも

えるですぺらーも

#Lifefit #筋トレ #ジム活 #ワークアウト #筋肉は裏切らない
トレーニング納め
なんか人多くて集中できんかった
あと、大声出して唸らないでほしかった
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k

k

新事実発覚
某元カレの裏垢見てたら私と付き合う前に付き合ってた元カノがいるときも飛田新地行ってるのがわかった。やっぱり根が遊び人なんやな。
改めて別れてよかったわ。
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