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アメジスト
読書しました。
王の二つの身体(上・下)
E・H・カントーロヴィチ 著
小林公 訳
ちくま学芸文庫
ボリューミーな内容ですが、名著です。
王には二つの身体がある、それは自然的な生身の身体と、もうひとつは政治的な不可死のシンボル的な身体だそうです。
この国王二体論は16世紀イングランドにおいて特徴的なものだったそうです。
なぜイングランドなのか。
コーク卿が引用した『ブラクトン』の有名な一説。
「王自身は、人間の下にではなく神と法の下になければならない。なぜならば法が王を創るからである」というのがあります。
コーク卿の時代
法学の分野においては、正義は依然として父なる神と不可分であったとしても、祭壇の神とは同一視されていませんでした。
また、正義は神格化された国家に未だ従属されてはいませんでした。
正義はそれ自体において生ける徳であり、法=正義の時代でした。
もうひとつは、アリストテレス-アヴェロエス主義の現世の永遠性の概念がどこまで影響されているのかは別として、「自然的身体」から「政治的身体」論への発展としては時間の永遠性が自覚されたことが重要であるようです。
そうすることで、連綿たる王朝の永遠性が保証され、王がその体現者、不死鳥に例えられる単独法人として捉えられ、ここに個々の王の「自然的身体」からは独立した、非人格的な「政治的身体」が秩序の基盤となる国家になるそうです。
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