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にいな

にいな

久しぶりに小説で泣いた作品、レイモンド・カーヴァーの「ささやかだけれど、役に立つこと」。

わりと書きやすい話だと思っても、物語の動線がきれいで、なかなか書けない小説。
悲嘆に暮れて叫んだ言葉があまりにもありきたりで「自分の言葉がほしかった」と思う主人公の心理描写も小説ならでは。
最後のパン屋職人の言葉が深みを増す……単調な仕事でも意味を見出すことの大切さを感じた。
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あこ

あこ

『翻訳夜話』
村上春樹・柴田元幸 著
文芸春秋


翻訳について、小説家である村上春樹と大学教授の柴田元幸が語り合っている。質問を受けたりもしている。
かなりの数の翻訳をこなしている2人。
とにかく名文だらけで、読んでいても楽しい。

訳の重要性については今更言うまでもないのだが、2人の翻訳に対する思いの丈が詰まっていて興味深い。

それぞれに、レイモンド・カーヴァーとポール・オースターを訳しており、その読み比べが実に面白いのだ。どちらが良いと言うわけではないのだが、受ける印象が違って、自分の好みがわかる。
なかなか翻訳を比べる機会がないので、非常に良いテキストになった。

2人ともに、英文を逐語訳的にそのまま訳すのではなく、読者が原文を読む時と同じ感覚になれるところを意識しているというところが印象的。(しかしこれを100%にできることはありえないので、どの翻訳もある意味では誤訳と村上春樹は一蹴している)

私は翻訳物を好んで読むので、この一冊は至福の本だった。
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