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Yachi
京都学生ガイド協会の学生が滑らかに寺の説明を聞きながら本尊を見る。
アフロ、いや五劫思惟阿弥陀如来だ。金戒光明寺と同じく、デフォルメされたかのような姿だ。ふっくらとした頬、むちっとした首筋となで肩。五劫という時間がそうさせるのか?
説明の最後は観音堂の十一面観音だった。筋肉質なのだという。
本堂と観音堂は中で繋がっていたので、そのまま移動。
仏像を目の前にして少々驚いた。市中の像にしては、珍しく優美さがない。ちょっと芋くさい顔立ち。
そして確かに筋肉質、細身だが余分な肉がなくがっしりした体躯。少し短い腕。しかも、意識高い系の目鼻立ちがはっきりした男顔、身長1.8メートル。明らかにマウント取ってきてる。
これは文句なしにかっこいい。
衣文は彫りは浅く、対照的な部分が多い。それらは時代相応なのだろう。
しかし肌の色が何となく明王みたいに赤っぽく見えるのは気のせいか?
ガイドの方も同意見だが、その理由はわからなかった。
それに対して裙は木の素地が経年で黒くなった良い風合いを醸し出して居る。
むしろドヤ顔兄さんなので、少しチャラくレザーのパンツを履いて居るように見えないこともない。
いかん、どうやっても自意識強すぎ兄ちゃんに見える。
そこまでの自信はどこから来るのか。
うらやましい。
2025/2/16
#仏像 #京都 #仏像好きな人と繋がりたい #寺 #京の冬の旅





Yachi
それは山門をくぐった時にわかった。
三尊石の後ろの垣のツツジは満開で目に鮮やか。
庭を囲む楓の葉擦れの音が耳に優しい。
年々早くなる暑気が来るまでの短い間、初夏の爽やかさを存分に楽しもう。
とは言いながら、昨年夏に来た時は本堂のお釈迦さんはじっくり見なかった。お庭が目的だったからというのも理由かもしれない。
お釈迦さんというのは後で知った。仏像を見た時にはよくわからなかったのだ。厨子も光背もない簡素な像で、高さは1メートルほど。
装束や顔立ちは日本の雰囲気とは違って異国の雰囲気が強い。右手を下ろし、左手は膝の上で印を結んでいる。
やや煤けているものの、金色がよく残っている。
かすかに開けられた眼は、庭から差し込む陽光の眩しさのせいと考えるのは気の回し過ぎか。
明るい雰囲気の中に置かれた仏像は、構えることなく見ることができて良い。
2025/4/29#寺 #京都 #仏像 #仏像好きな人と繋がりたい #写真好きな人と繋がりたい





Yachi
一階分くらいある厨子の中で、狭そうに座る不動明王。にぶく黒く光る像は、写実的、丁寧かつ大ぶりな衣文の造形で人間味を感じさせる。左右で色が違う玉眼の大きな眼が放つぎろりとした視線は、蝋燭のちらちらと光を照り返して怪しいゆらめきをたたえている。
内陣の間近から見ることができるので木肌の様子も細かくわかる。その表面はなめらかとは言えないが、とてもきれいで傷や割れなどは見られない。
これまで修復されたことがあるそうなので、そのおかげでかもしれないが、経年の畏怖よりも、睨まれる威圧の方が強い。
間近で見て、感じるにふさわしい像といえよう。
2025/4/27
北向山不動院
#寺 #京都 #仏像 #不動明王 #仏像好きな人と繋がりたい





Yachi
開けっ放しの本堂は、周りのざわめきがほぼそのまま聞こえてくる。
ちょうど読経のところに来た。明るめの節のお経が堂内に響いている。
お堂に入るための段を上がる時から、ぱっちり見開かれた目がこちらを見ている。
諭すでもなく、圧するでもなく、見つめている。
全身が黒いせいで白目が目立つ。
近寄って見るのも良いが、光背を含めて一視野で見ようとすれば、少し離れたほうが良いかも。びっしりと仏に埋め尽くされた舟型光背は、その大きさとは逆に意匠がとても細かい。
銅鑼の音と共に読経が終わると一瞬無音になったが、すぐに通りの喧騒が聞こえるようになった。
2025/2/11
#仏像 #京都 #仏像好きな人と繋がりたい #寺




Yachi
それを横目に本堂を目指す。
建てられてから古くない本堂内は、桧の香りが残っていてひんやりしていた。
ガイドさんが説明してくれるのだけど、何とも味気ないもので正直興にそぐわなかった。
本尊の釈迦如来坐像は50センチほどの高さで、すらりとした体つき、すっきり整った顔、抑揚のある衣紋など典型的特徴がうかがえる。
良い具合に年を経ていて、全体が程よくマットな仕上がりで、渋く箔が残っている。それが陰影を柔らかい印象にしている。
表情は瞑想しているように静かだが、太い眉を思わせるところが力強さも兼ね備える。
まとまっていながら、存在感のオーラがもやーんと放出されている感じ。
この像は鎌倉時代のものらしいが、龍安寺の元となった円融寺は平安期の創建、そして龍安寺となったのは室町時代、本尊となった経緯には何か話がありそうだが、その辺りについてはガイドさんは、知りませんの一言で終わった。
正直に申し上げて、いまいち。
2025/3/8
#仏像 #京都 #京の冬の旅 #仏像好きな人と繋がりたい #龍安寺







Yachi
本尊は聖観音の坐像だが、その厨子の横の照明が当たらない壁際に、像高60センチほどの十一面観音立像がある。
暗い視野の中に、すらりとした曲線基調の体躯が華奢な印象を与える。
スタイルは教科書的何だけど、腕と胴の太さのバランスがやや自然さに欠ける。
その素朴さが、かえって親しめる。
全体に彫りが浅く、衣文も起伏は小さい。
しかし,表現は丁寧でとても細かい。想いを感じる。
顔も同じような表現で、各パーツはあっさりしていて、影になっているので線が数本のようにも見える。
なのに、だ、表情がとてもうららかで温和だ。
見ていると気分が明るくなる。
ときどき、雪が降る屋根から落ちる音が聞こえる。
次の音が聞こえるまで見ていることにしよう。
寒々…
2025/1/12
#仏像 #滋賀 #仏像好きな人と繋がりたい #雰囲気





Yachi
六日まで公開される夜叉神明王と十二神将を見に来た。
四臂の夜叉神明王は像高70センチほどで、彩色されていたのかはすでにわからない。戒める力強い姿に憤怒の表情。しかし、何処か親しみが持てる。
勢揃いしている十二神将はそれよりひとまわり小柄で、彩色はほぼ残っていて素晴らしい。かなり古い物と思われ、異国情緒に富んだ顔つきと衣装がとても新鮮に感じる。
忘れてはいけない。本尊の阿弥陀三尊、薬師如来の他に、千手観音がある。
等身大の素朴な作りの体躯で、衣文の表現は簡潔だ。それゆえにふっくらとした顔のラインは穏やかさを与え、目元はとてもやさしい。口も自然な感じで閉じられている。
静かに、穏やかに。
例年より遅れているとのことであるが、蝋梅の蕾はもういつ咲いてもおかしくないほど膨らんでいた。二、三週間後に花を観に来よう。
2025/1/5
#仏像 #京都 #謹賀新年 #仏像好きな人と繋がりたい #





Yachi
こちらも三が日に開扉される観音さまがあります。
等身大の千手観音で、均整のとれたプロポーションのどしっと安定感がある姿が印象的です。
やや角張った面立ちは男性的です。
先代の住職さんの時までは、一代で一度ぐらいしか厨子の開扉はなかったそうです。
そのため化仏、四十二臂、持物のすべてが彫仏当初からのもので、箔もほとんど残っていて、芸術的な美を感じます。
頼もしく凛々しい姿は、見る者に圧倒的な存在感を与えます。美しい。
2025/1/2
#仏像 #滋賀 #仏像好きな人と繋がりたい #GRAVITY日記 #正月



Yachi
本堂を通りぬけていくのだが、本尊の阿弥陀三尊の右手に地蔵菩薩を見つけた。
子安地蔵というらしい。ご利益を得ようと両手首に真っ赤なよだれかけが結ばれている。
1メートル少々の像で、白顔、修復されたとのことで截金や彩色がきれいだ。
すらりとした体躯になで肩で、静かに目を閉じている。
錫杖を持つ手は自然な感じで力みを感じない。
何となく仏像という雰囲気を異に感じるのは、プロポーションのせいかもしれない。
八頭身の小顔、デフォルメの少ない四肢、彫りが浅く周期性が見られないリアルな衣文など、とても生身を感じさせる。
2025/2/11
#京都 #仏像 #仏像好きな人と繋がりたい #寺 #若冲





Yachi
近道は雪で通行止めだったのだ。
なんと、国宝の本堂は屋根の檜皮の葺き替え工事中で見れなかった。残念。
幸いにも本堂の中は入ることはできた。ついさっきまで八日の護摩供だったので中には香が強く残っていた。
外陣で手を合わせていると、寺の方が内陣を案内してくれた。
秘仏の薬師如来の厨子も国宝であり風格あるもので、それを囲むように帝釈天と梵天、四天王、十二神将が並んでいる。
それを数十センチという至近で見ることができるのだ。
内陣の空気は冷え冷えとして、空気が止まっている。何も音はしない。
二天は2メートルほどの像高で平安らしいぽってりとしたふくよかな顔つき。ややしっかりとした体躯に対照的な衣文。彩色はほぼない。だが、丁寧な造形は見ていて飽きない。
四天王も良い。これらも像高2メートルほどで平安のもの。ややかたさを感じるが、それぞれが動きのあるポーズ。小顔なところが、何となく現代風。でも表情は明らかに平安風。
十二神将は約1メートルの小柄なもので、鎌倉のものらしい。それらは傷みが激しくかけている部分も少なくない。それでも皆個性的な躍動感のあるポージングで味がある。
自分は波夷羅大将のカメラ目線のどや顔が好みだ。
内陣の裏手には聖観音、阿弥陀如来、僧形文殊菩薩、不動明王、兜跋毘沙門天など多くの美仏を、これらも数センチまで寄って見ることができる。静かに、じっくりと。
檜皮の葺き替えは十月まで。紅葉の季節には新しい屋根を見ることができるだろう。
2025/2/8
#滋賀 #仏像 #仏像好きな人と繋がりたい #寺 #



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