【性格悪すぎ】岩登りの難しい課題に挑戦した日

【性格が悪いと思ったおれの話】
前の投稿の通り今日は岩登りに行ってた

狙いに行った課題はたった数手ものだが、傾斜が145度近くある被っているラインでグレード的なところで言うと四段くらい
それをトライしに岩へやってきたクライマーはおれを含めて4人
怪我から復帰したおれとしては岩に再度慣れるためにリハビリの程で加減して触っていたのもあり、他3人の強者たちよりも劣るような登り方だった

だが他人が全力で登ってる姿を見ると感化されるのがクライマーの性(さが)、おれも気付いた時には本腰を入れていた
だが残念なことに途中指皮が裂け出血し痛覚が出始めた、クライマーの間ではこの"指が終わる"状態に陥ってしまうともう力を充分に発揮させることが難しくその日は諦める流れになることが多い

そして何より今日は暑かった、暑いと集中力や岩の質感にも影響が大きく出る
おれはとりあえず裂けた指にアロンアルファで応急処置を施し、痛みが柔らぐことを期待してしばらく様子を見ることにした

その間も3人はトライしているのだが、3人とも初めの難所である核心の一手が止まらず落ちていた
おれも指の様子を見つつ時々トライするが、痛みとそもそもの単純な難しさで止まる気配すらない

そして帰り間際終盤も終盤、暑さからくるモワッとした外気は締まり岩肌がやや冷えてきた16〜17時のこと、おれの中でのホールドの持ち感がガラッと変わった
それまで保持するのが困難で嫌悪していた印象が、持てそう？にすべてアップデートされ、最後には力まずとも楽に保持できるようになった

そして3人が苦戦していた核心の一手を自分でもおかしいくらい簡単に止めてしまった、それもまぐれではなく次のトライでも連続でもう一度
自分の中でその一手を取るための理論が確立した

驚いていたのは自分以上に周りで、
それは強者たちが今日全力を注いでも叶わなかった幾度もの果敢なトライを後に脅威ともおそらく思われず眼中になかったであろうクライマーが見せつけるかの如く核心の一手を止めた瞬間のようだった

呆気に取られた周りの顔を見ておれは嬉しかった☺️