
原田美穂子
ものかき。
ご感想よろしくお願いします。
いいね。ありがとうございます!
魂から迸り出て切々と語るのでなければ人の心は得られぬわけだ。
ヨルシカ
backnumber
Official髭男dism

原田美穂子
石ころ落とし
花束を落とし
傘を落とし
Radioを落とし
腕時計を落としても
まだなんの音も帰ってこぬ
詩集を落とし
野鳩を落とし
愛猫を落としても
まだ足りぬ
愛息を抱え
井戸縁に捧ぐも
天使の訪いはない
私が井戸に飛び込んだとて
なんの音もしないのだと分かっている

原田美穂子
降る折る度
菊理媛
白貝の指で
蝶番う

原田美穂子
玉砂利に混ざる錦に見蕩れては
振り払う軍靴

原田美穂子
今にも崩れ落ちそうな檸檬
夭折したいSNS

原田美穂子
植物にも痛感があると知ってなお僕は
二つ葉を裂いて一つ葉とする
君の酷白

原田美穂子
花筏
溺れる蟻と排水溝

原田美穂子

原田美穂子
丘を越えても越えても丘ばかり
緑の畑、茶色の畑、金色の畑
でこぼこした地面に沿って
麻、綿、絹が互い違いに敷かれている
その真ん中に北斗七星が座ろうとして
しのびなく
しぶしぶと立っている
北斗七星のピクニック

原田美穂子
漆黒に紛れ込み
幾重にも帯を描きながら
藍と菫とに見送られ
一羽一羽と太陽に堕つ

原田美穂子
滲むテールランプ
引き絞られた心臓の高鳴り
ブラックホールへと発つ

原田美穂子
桃落ちて螽湧く
路地裏に土は無し

原田美穂子
自分のために鳴る鐘が
いつもいつも
己のために成るだなんて思うな

原田美穂子
手向けて見下す屋根屋根屋根

原田美穂子
転職先でも理解を得られず誤解されて伝わっていたと分かった。現場ではどうしても即戦力が欲しいそう。未経験でも教えてくれるという話だったのに、入って1週間も経ってないのになんで分からないのかと言われる。人事はゆっくり教えて欲しいと言ってくれるが、現場の認識とは違うらしい。

原田美穂子
大地に染みいてマントルをなす
夥しい流血は血の海となって
いつかは地球の肝を冷やす

原田美穂子
シルクハットを振り回しながら
相手のいない社交ダンスを踊りたい

原田美穂子
笑いながら懐手。
割れた黒曜石は君にだけ。
きっと君にだけ見せる約束だ。
だからね。この露悪趣味。
この切先で君の心から血を流す。
ご存知のとおり
君のたっている場所なんて
何時だって簡単に崩れ去るんだからさ。

原田美穂子
割れた黒曜石は君にだけ。
きっと君にだけ見せる約束だ。
だからね。この露悪趣味で傷ついてくれなくちゃあいけない。
ご存知のとおり
君のたっている場所なんて
何時だって簡単に崩れ去るんだからさ。

原田美穂子
地球の対岸に根差す祈り
象でさえも祈るのならば
水の中に住まう君は
原始のひと粒となって
神の孤独を救えるか

原田美穂子
読むものに焦がれた幼い頃の私。
感動は程遠いようだ。

原田美穂子
少し立ち止まれば思いとどまることもあるでしょう。

原田美穂子
ふつうにストーカーみたいで怖いんだけど。ほんとに分別のある大人がやることなのか?それに同調してる人たちも怖いし。そこに住んでなくてよかった。

原田美穂子

原田美穂子
「弱いものから税をむしり取るのが許せない」と言っていた。
そうだね?
ほんとにそう?
可哀想だね?
……はは、可哀想は可愛想なんだよ。
それこそ可哀想なんだけどね。

原田美穂子
ヒトラーを生み出したドイツが、“あれはドイツ人ではない”と言うのと同じだ。」
全てが終わった後、あんなに酷い人だとは思わなかったと言うんだろう?

原田美穂子
だが敗者の歴史にも幸福はある。それが日本だ。歴史上極めて珍しい。敗してなお残り、マイナーでありながら膿んでいる。
宇宙がエントロピーを望むのなら、日本はその端に位置し、バランスを取りながら増大する。

原田美穂子
— ノーム・チョムスキー、2020年インタビューより
これほどの哲学者がアメリカを見限りブラジルに移住したのか。もう語る気も起きないということか。

原田美穂子
過ぎたるは及ばざるがごとし。

原田美穂子

原田美穂子

原田美穂子
コメント欄を覗くと共感多数。アドバイス諸々。直接事務所に行って話を聞いてくれる人を選ぶというコメントに納得。それが一番良いだろう。他人に自分の権利を信じて託すのだから。
それにしてもダメ出しが多い。仕方ない放っておいたつけが回ってきている。
ただ一つ言いたい。判断材料が少ないといったコメント。これには反対だ。判断材料がない訳ではない。受け身でいるだけだ。
情報を集めるには手間がかかる。優しく教えてくれたりもしない。己が利益の事しか考えない為政者にとって、分からない人には分からないままでいてもらった方が都合が良いからだ。
小難しく煙にまかれようとも、しがみ付いて調べてみてほしい。特にその党の遍歴。いわゆる歴史だ。そこに行動が現れる。
公約だけみても、綺麗事しか書かないし、書けない。過去の行いを見てみてほしい。ネットで調べればすぐに分かることだ。
過去の行いから反省して学んでいるかも、その目でよくよく見てみて欲しい。見極める力は養える。

原田美穂子
初めは軽いものから勉強すると無理なく続きます。長く集中しないで、こまめに休みながら続けてみて下さい。
一生学ぶことができると思えば詰めこむ必要はありません。地道に着実に積み重ねる事です。
近道はありません。学ぶ楽しさを味わう余裕を持ってやってみて下さい。
原田

原田美穂子
大衆の象徴であり、何度でも否定することで軌道修正するために選ばれた人。そろそろ限界の資本主義の末路。ある意味で歴史に選ばれた悪役。
人類のために犠牲になる未来。
毒入りケーキの最後の一切れ、jokerを引いた明日は世界大恐慌

原田美穂子

原田美穂子
そのため、寝る前にベットの中で文章を作成してしまい、辞め時が分からず夜半を回っていて驚く──そんなことがままある。
言葉にすると、上手くまとまらなかった考えが、すっきりと整理される感じがする。
あの時私はこう思ったのか。こう言いたかったのかと夜中に一人で納得するのだ。想像すると寂しくも滑稽だと思うが、人間なんてそんなもんだと私は少し開き直っている。
その時その場で瞬時に応えられることが、価値を持つ社会だが、私のように咄嗟に上手く対応できない人も多いと思う。
まごまごと言葉に詰まりながら何とか捻り出す様を、不恰好で不器用だと笑う人もいるだろう。当意即妙に答えるスマートな人達に憧れてもいる。だが人とは不思議なもので、澱みなく流れる会話に時に違和感を感じる事もある。
最近の饒舌な人達を見ると特にそうだ。相手の言葉を受けて飲み込んでから、どんな言葉が適切か考えるまでの時間が、コンマ0秒に満たない。相手の言葉に被せてまで話そうとする。これを承認欲求として片付けてしまうのは、どこか安易な気がして腑に落ちない。
彼等は私達は、語る事で不安や恐怖を抑え込んでいる気がする。触れるとすぐさま脆くガラガラと崩れ落ちてしまうような。グラグラと崩れ去る覚束ない足元のような。それが実際に語るか、書き残すかの違いでしかないのだとしたら、常に不安や恐怖を感じないためにはどうしたら良いのか。良い案が浮かばないので、今日も私は黙して文章を書く。

原田美穂子
社会的に成功するということが、昔は勉強をしていれば、楽で稼げて尊敬される仕事に就けると考えられていた。今は起業家、インフルエンサー、YouTuberなど稼げる仕事は多様化している。
実際トランプの政策を批判すれば、彼が何を学んできたかではなく、実業家として成功しているかどうかが重要だとのコメントがついた。
政策は学問ではなく、今まさにここで、成功していると思われる人の意見によって決まるらしい。
生涯をかけても分からなかった。あるいは、少しは次代のためになったかと思った時には死んで、やっとの思いで書き記したものを、次の世代が受け継いで、死ぬ思いで考え抜く行為はコスパが悪く、スマートでは無いのだろう。
一人の天才が世の中を変えた方が手っ取り早く、簡単だ。何も考えず着いていけば良いのだから。
だが生憎、はなから人間は不完全で無駄が多く、失敗ばかりを繰り返している。それでも何とか生き残って来たのには理由がある。
言葉でもって失敗と教訓を伝え、教え、学んできたからだ。目の前にある事象を疑い、先人を疑い、常識を疑ってきたからだ。人一人の一生ではたどり着けない幸福のために、考え抜いた人達の犠牲があったからだ。
学ぶ事は奪われない事だ。力の強いものだけが勝つ事を許さない力だ。原始時代に逆戻りして言葉を失いたくなければ、見せかけのその場しのぎの成功に騙されず、自分を学問することだ。
ニーチェ曰く「問いのある人生は、それだけで生きるに値する」のだから。

原田美穂子
トランプと大差ない政治家ばかり選ばれていた時には、資本主義に傾きすぎるとこうなるのかと、ゾッとしていたが、いつもある意味で反面教師となってくれるアメリカには感謝する面もある。

原田美穂子
野戦病院で傷口にウジが湧く兵士は、戦場にいたからだと納得出来る。しかし蟹工船はどうだ。仕事である。どこか遠くの戦場ではない。ある意味でただの漁師である。にも関わらず、戦場にいた。暴力を振るわれ、病にかかり、ろくに手当もされずほおって置かれる。死んだら最後、簀巻きにして冷たい海の中に蹴り入れられた。
ゾッとした。あってはならないことだと思いながら、私の好物は蟹だった。今ではないと分かっていても、海の上で死ぬ思いで、死と引き換えに取ってきた蟹なのではないかと思ってしまう。
北海道にいながら、いや、北海道にいるからこそ目に浮かぶ。古い港の築港と名の付く町には、そこらに盛土がある。その盛土には蛸壷で死んだ漁師たちが埋められているのだ。もう美しい海と古びた石造りの街並みを、どこか物悲しげだと思っていた頃には戻れないだろう。

原田美穂子
一見、お局が原因で仕事を辞めている気になるが、そのお局を許している職場の体制と合わないのだと考え直す。
具体的にどこが合わないのか考えてみると、お局の仕事が適当だったり、指示が曖昧だったり、自分じゃ決められないと言われたりと、はっきりとしない状況で、待たされる事や、判断できないのに、先輩だから敬ってと言われる事が嫌なんだと分かった。自分が人よりせっかちで、スピードが合わせられないのは自覚している。ただ指示があるまで待機したり、何もしないで座っているのが苦手なのだ。時間が無駄だと思ってしまう。
上司に相談してもお局の方が長くいるため、なかなか新しいやり方を受け入れてもらえない。こうやったら効率的だとか。お客さんを待たせないようにするにはどうしたら良いかのかとか。そんな事を考えているのは私だけだったようだ。
業務改善に口を出すにはまだ早いと思う。けれど、お客さんがお局のクレームを私に言うのだ。黙って聞いてはいるけれど、対応が下手だとは思う。私までお局の仲間だと言われて困惑することもあったため、改善を提案したのだが、受け入れてもらえないのだから仕方ない。お客さん目線のサービスが評価される会社を選んで入るしかないのだろうが、どうやって見分けたら良いのやら。
転職活動も楽ではない。人格を否定されている気になるため、そうではないと分かっていても気が滅入る。誰にもなにも縛られない生き方をしたいものだ。

原田美穂子
パレスチナとイスラエルの戦争に対するデモについても、古き良きユダヤの伝統的な衣装を身につけ、イスラエル国旗を踏みつけて訴える子供達が集団の最前線に居て、パレスチナの国旗を持つ大人達に、「それがあなたたちの親がやれと言ったことなのか?」と問われる場面にはゾッとした。子供たちの後ろに隠れる親はどんな思いで聞いていたのだろうか。なぜ子供たちにこんな思いをさせなければならないのか。大人でも難しい状況なのに。怒鳴り合う集団の盾にされて。
でもと考える。この国でも大差ないかと。あの人達は悪い人達だよと教え、その後ろから石を投げる。一通り投げ終わって、死人が出たとしても知らぬ存ぜぬ。責任など取らない。結果が間違っていたとしてもしばらく黙っていれば、許してくれると思っている。そんな都合の良い話あるわけが無いのに。どこまでも覚えている。子供は大人になるし、過ちは消えないからだ。私達とあなた達の神は見ておられるはずだ。むしろ見ていない神など信じられるのか。

原田美穂子
「原田さーん」呼ばれる。
手術着の看護婦さんが呼びに来た。優しそうだけど、見慣れない手術着に緊張する。このタイミングで呼ばれるということは、祖父に何かあったのだろうか。ドキドキしながら、靴をひっかけて小走りに着いて言った。執刀医の先生が両手を掲げながら待っていた。声が聞き取りにくいので近寄ろうとすると、一定の距離を保つよう言われる。ふと手を見ると、血が着いている。祖父の血なんだろう。実感が湧かない。「心臓の太い血管が詰まっています。片方が90パーセント。もう片方が70パーセントです。先に90パーセント詰まっている方から広げますがよろしいですか?」
一も二もなく頷く。私はよろしくお願いします。と丁寧に頭を下げた。
普段無愛想な先生で、祖父の説明が分かりにくいなどと言うので、着いて行って代わりに説明しますと言ったら、そんな事言ったかなとモゴモゴ言われて以来、苦手な先生だがそんな事は言っていられない。この人の手に祖父の命がかかっている。失礼のないように頭を下げて速やかに退散した。

原田美穂子
文字を読めるということは、かつてはこれらの学問を学んだ上で、後世に書き残す事ができるという意味で特別な事だった。現在では、学問を習得する前に溢れる情報に触れて、短絡的に結論を書き記しているように思う。
学ぶという事は、死んでいった先人の失敗から、生き残るための知恵として積み重ねられてきた希望である。蔑ろにしてはならない。
何もすることがなくて暇だ。居場所がないと嘆くなら学ぶ事だ。そこに多くの人間の想像や対話がある。学問は人類の愛だと思う。

原田美穂子
更に新たな正しい時代を作れ。
宮沢賢治「生徒諸君に寄せる」

原田美穂子
しかしニーチェは精神病を患って亡くなった。来世も天国も自らで否定した。その救いも慰めもない死の瞬間に、永劫に回帰しても気が狂わないほどの信念を持った選択が出来たと言えたのだろうか。出来なかったから患ったのではないか。その思想は自らを追い込んだ。挙げ句、後世の思想に利用され多くの人が死んだ。だがこれでもまだ、ニーチェのニヒリズムには希望が残っている。この世は回帰しない。人は死んだらどこにも行けない。認めなければ超人にはなれない。
神は死んだ。エントロピーは増大する。永劫回帰は有り得ないのだ。
怪獣

原田美穂子
久しぶりに面白くて一気読みしてしまった漫画。最終話のラファウは、アインシュタインとも重なる。真理を探求した先の倫理からの逸脱。疑う事は信じる事。我らが許せば我らの罪をも許さなければならないのか。
