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臼井優

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戦略3:スキルを掛け合わせて希少な人材になる

 リポーターとして充実した日々を送る一方で、私は「いじられキャラ」という立ち位置に不安を感じ始めていた。若いうちはいい、だが40歳、50歳になっても需要があるだろうか? 生き残るには専門性が必要だ。

 情報番組や報道番組を見て、必要なポジションを考えた。そこで選んだのが「気象予報士」だった。国家資格であり、やりがいを感じられ、自分のキャラクターも生かせると思った。

 働きながら仕事終わりにファミレスやカフェで勉強した。何度も試験に落ち、30歳の時にようやく合格した。

 とはいえ、資格を持っているだけでは意味がない。私はラジオ局に許可を取り、休みの日に気象会社を通して別の放送局で天気の原稿を書き始めた

完全なオフがない日々が続いたが、コミュニティは広がった。結果、その気象会社を通じてテレビ朝日から声がかかった。これまでのキャリアに資格が加わり、さらに実務経験を積むことで新たな道が開けたのだ。

 ひとつのスキルを極めて上位1%に入るのは、正直かなり過酷だ。営業成績でトップを取る、プログラミングで誰にも負けない技術を身につけるなどは、並大抵の努力では届かない。

 しかし、「スキルを掛け合わせる」ならハードルは下がる。「営業×英語」、「営業×宅建」、「マーケティング×コミュニケーション能力」など掛け合わせは無限大だ。それぞれは「そこそこ」でも、組み合わせ次第では一気に市場価値が跳ね上がる。

 キャリアでくすぶっている人、モヤモヤしている人は、スキルや資格を組み合わせて自分の理想像をつかむことを考えてみてほしい。可能であればその資格を使って実務を積み、コミュニティを広げること。そこから新しいオファーが生まれる。

 以上、3つの戦略を語ってきたが、やはり一番大切なのは「応募すること」だと感じている。

 振り返れば、新卒の就活で100社落ちても応募し続けたからケーブルテレビに拾ってもらえた。転職も、応募し続けたから1年越しの電話をもらえた。資格を取って、別の現場に応募したから、今のキャリアがある。

 まず、動いてみないと何も起こらない。動くことで成長し、人生を変える転機が訪れるはずだ。
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臼井優

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とにかくカッコつけない。弱いところ、情けない失敗、コンプレックスを隠すどころか、武器にして笑いに変えていた。

 中でも最も衝撃を受けたのは、ある芸人さんの「脇汗」事件だ。私は汗っかきで、夏場のリポートでグレーのシャツを着ると脇汗が目立つ。恥ずかしくて必死に隠していた。

 しかし芸人さんは違う。ある芸人さんが、びしょ濡れの脇を見せて「いや〜、すごいことになってまして!」と笑い飛ばしていた。その瞬間、現場の空気が一気に和み、結果的にとても面白い番組に仕上がった。

 私は転職面接でもこれを実践した。「キレのあるMCができるアナウンサーではありません」と言い切った。「ただ、商店街のおばちゃんと仲良くなるリポートなら自信があります」と続けた。

 実況の経験を聞かれて、「数回しかないので、ほかの受験者のほうが上手いと思います」と答えたこともあった。背伸びしない。嘘もつかない。

 すると不思議なことが起きる。面接官が粗探しではなく、私のいい所を探そうとしてくれるのだ。「素直で、一緒に働いたら面白そう」と、まるで味方になってくれるような感覚があった。

 ある時、全国ネットのラジオ局が中途採用を行った。地方局の猛者たちが集まる狭き門だ。私は先述した「弱み開示」作戦で挑み、最終選考まで進んだ。

 しかし結果は不採用。やはりスキル不足か――そう諦めていた。

 それから1年後。携帯に知らない番号から着信があり、留守電を聞いて耳を疑った。「○○放送の○○です。相談したいことがあるので折り返しください」

 1年前に私の面接を見た、ラジオ局の報道局長だった。折り返すと、局長は挨拶もそこそこに、まるで1年の空白などなかったかのように単刀直入に切り出した。

 「新しい報道番組を立ち上げる。そこで、君にリポーターと記者をやってほしい」

 驚きと喜びで、携帯を持つ手が震えた。その場でオファーを快諾。当時働いていたケーブルテレビ局に事情を話すと、嫌な顔ひとつせず「そんなチャンスは滅多にない。絶対に行ったほうがいい!」と快く送り出してくれた。

 なぜ1年前に落とした人間にわざわざ連絡を? 後日、報道局長に理由を尋ねた。返ってきたのが冒頭でも紹介した言葉だ。

 「スキルは許容範囲くらいだった。でも、『いい人』そうだったんだよ」

 「採用する側も、中途採用では失敗したくない。一番怖いのは、スキルだけ高くても協調性がなくてチームを壊す人を入れること。仕事は後からでも覚えられる。それなら、間違いなく一緒にうまくやっていける、愛される人の方が大事なんだよ」

 嬉しかった。スキルがない私でも、カッコつけずにさらけ出すことで、一緒に働きたいという思いを残せていたのだ。
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臼井優

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戦略1:「準備不足」でも応募する

 宝くじは買わなければ当たらない。転職も応募しなければ何も始まらない。この当たり前を、実践できている人は意外と少ない。

 「まだ実力が足りない」「今のプロジェクトが終わってから」「どうせ受からない」などと言い訳して、打席に立つことを控えていないだろうか。断言しよう、その謙虚な準備期間こそが、キャリアを制限している最大の要因だ。

 私はケーブルテレビ局で働きながら、大手放送局の中途採用や番組オーディションに応募し続けた。そう簡単には、夢のようなキャリアアップなどできなかった。それでも応募を続けたのは、「応募すること自体」がスキルアップになると気づいたからだ。

 応募するには、自己PRや志望動機が必要だ。エントリーシートや履歴書に書くたびに、自己分析を繰り返した。私は、ニュース読みや司会の技術では他のアナウンサーに勝てなかった。

 しかし、応募書類を書くことで、自分の強みが見えてくる。当時の私はリポーター業務が圧倒的に多く、「年間数百人にインタビューしている」「街の人の懐に入り込む技術なら負けないのでは?」というポイントが見えてきた。

 応募するたびにキャリアの棚卸しが強制的に行われ、自分の強みや足りないものがわかってくる。

 いずれ転職を考えている人も、まずは憧れの企業に応募してみてほしい。そのプロセスで書いた自己PRと志望動機が、キャリアの羅針盤になるはずだ。

 戦略2:弱みを見せて愛される

 器用ではない私には、圧倒的なスキルなどなかった。スポーツ実況も原稿読みも、同年代のエリートと比べれば並以下だ。

 それでも、経験者が集まるオーディションで次第に最終選考まで残れるようになった。私より上手い人は山ほどいるのにもかかわらず、だ。

 私が意識したのは、お笑い芸人さんから学んだ「弱みを見せて親しまれる」ことだった。

 ケーブルテレビ局では多くの芸人さんと共演した。駆け出しの若手から、大ブレイクしているベテランまで、テレビで親しまれる彼・彼女らを見ていて気づいたことがある。
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グルメ番組のリポーターあるある
「今まで食べた〇〇の中で一番美味しい!!」

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もーりー

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今まさに商品棚見てる客が居るのにそれどかしてリポーターをねじ込むマスゴミ
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