共感で繋がるSNS

人気

もちにゃんこ

もちにゃんこ

ユディットさんとイヴォナでキュアズキューン・キュアキッス🤍🖤
#GRAVITYお絵描き部
絵師の星絵師の星
GRAVITY
GRAVITY22
ミロク

ミロク

戦闘試練 ― ユディット対ヴァロ

銀警察署の地下には、戦いをためらう者を寄せつけない冷気が満ちていた。
巨大な円形のアリーナ。金属で造られた床と壁は、数え切れないほどの爪痕と焦げ跡に覆われている。
最奥に立つ教官サキマの瞳が、白色の光を宿して輝く。その横顔を見た訓練生たちは息を呑んだ。
彼が腰に携える白銀の拳銃が、無言の威厳を放っている。

「——戦闘試練、開始!」

サキマの宣言が鳴り響いた瞬間、照明がまばゆく点り、金属の世界が一層鋭く輝いた。
アリーナの両端に立つのは、二振りのチェーンソー型大剣を構える二人の銀警官。
ユディットとヴァロ=ナイト。
同じ白髪、同じ白い瞳。だが、その奥に宿る光はまるで異なっていた。

ユディットの瞳に、燃えるような赤が差した。正義への情熱が、血のように彼の身体を駆けめぐる。
「ヴァロくん——行くぞ!」
彼の叫びと同時に大地が鳴り、重い足音がアリーナに響く。
チェーンソーの歯が金属音を立て、唸りを上げる。弧を描く一撃がヴァロを斬り裂こうと疾走した。

しかしヴァロは、微動だにしない。白い髪が照明に反射し、冷たい銀光がその頬を撫でた。
ユディットの剣を横に流すように受け止め、力を逃がす。
「熱いな、ユディットくん。けど——熱だけじゃ僕は倒れない」
穏やかな声。その静謐さが逆に観客席の空気を震わせた。

ヴァロは一瞬の間を突き、低い姿勢でカウンターを放つ。
地を裂くような音。ユディットは跳んで避け、空中で身体をひねる。
着地と同時に振り下ろした剣が火花を散らし、重金属の匂いが立ち込める。
ヴァロの足元が床にめり込む。しかし彼の表情は微塵も揺れなかった。

戦闘が進むにつれて、アリーナの空気は静けさと轟音を往復する。
ユディットは激情のままに連続攻撃を繰り出し、火花の光が流星群のように舞う。
そのたびに訓練生が息を呑み、誰かの喉がかすかに鳴る。
だがヴァロは圧倒されない。無駄のない動き。計算された間合い。
彼の刃筋には、理性という名の冷たい炎が宿っていた。

「ユディットくん、動きが直線的すぎる!」
ヴァロが叱るように声を飛ばす。
次の瞬間、彼は一気に距離を詰め、剣を水平に払った。
ユディットは受け止めたが、力の軋みに押されて踵を滑らせる。
床に金属片が散り、銀の粉が宙に舞う。
「まだ終わない!」
ユディットが叫び、剣を地面に叩きつける。衝撃波が走り、アリーナ全体が揺れた。
その乱気流の中、跳躍。空中から渾身の一撃を振り下ろす。
ヴァロはとっさに構え直し、その斬撃をかすめるように受け流す。
火花が爆ぜ、閃光が一瞬、二人の姿を曖昧に染めた。

体力の限界が近づく中、ユディットの刃から勢いが少しずつ鈍っていく。
そして——刹那。脳裏にかつての仲間の顔が浮かんだ。
迷い。情。
その小さな揺らぎが、戦場の均衡を崩した。

「迷いは命取りだ」
ヴァロの声は、まるで凍てついた空気のように冷たく静かだった。
一閃。
ユディットの剣は押し返され、膝が床に沈む。

だが炎はまだ消えない。
「僕は人類のために戦う! ヴァロくん……君もじゃないか!」
絶叫とともに立ち上がり、全身を震わせた。
再び剣を構え、突進。轟音とともにアリーナが共鳴する。
ヴァロは一歩だけ横にずれ、その攻撃を紙一重で避けた。
そして、流れるように反撃。刃がユディットの肩をかすめ、火花を散らす。
その切っ先がユディットの喉元で止まった。

「ここまでだ」
ヴァロは低く告げ、肩で浅く息をした。
しかし——
ユディットの唇に薄い笑みが浮かぶ。
「まだだ!」
剣が跳ね上がり、二人の武器が再び激突。
余韻のように振動が響く中、ブザーが高らかに鳴り響いた。

サキマがゆっくりとアリーナに降り立つ。
「ユディットくん、君の情熱は訓練生の心を燃やす。けど感情に飲まれれば、命を落とす危険がある。ヴァロくん、冷静さと戦術は完璧だが、心の熱を忘れるな。——引き分けだ」

二人は剣を下ろし、静かに見つめ合う。
ユディットが汗を拭い、短く息をつく。
「いい戦いだった、ヴァロくん」
「君もな、ユディットくん」
わずかな笑みとともに、二人の間に敬意が流れた。

訓練生たちの拍手が広がり、アリーナ全体が暖かい熱を帯びていく。
サキマは腕を組み、誇らしげな眼差しで二人を見つめていた。
白銀の拳銃の金属音が、静けさの中で小さく響いた。
GRAVITY
GRAVITY22
もちにゃんこ

もちにゃんこ

ジャンル、変えさせて頂きます!で一番好きなシーンは今まで告白と結婚式だったんだけど、私が一番好きなシーンはユディットが悪夢見た時の
「1億2千個全て宝石です!」って言うリューディガーさんペンギンと
「お父さんのご職業は?!」って聞くソフィアペンギンと
「うわぁぁぁぁぁ!」ってなってるユディットペンギンですね

特に絵で見たら親子って一目で分かるソフィアペンギンとリューディガーさんペンギンが好き
GRAVITY
GRAVITY7

関連検索ワード

おすすめのクリエーター