ミロク
自分をあきらめなければ、人生に負けはない
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午後の陽が傾き始めた頃、ハーマンはいつもの高台のベンチに腰を下ろしていた。
293cmの巨躯を収めるには少し窮屈な木製のベンチだが、彼は気にした様子もなく、長い脚を投げ出して背もたれに体を預ける。黒いコートの裾が地面に擦れそうになりながらも、気にしない。
眼下には王都の住宅街が広がっている。 子供が庭で笑いながら走り回り、母親が洗濯物を干しながら微笑んでいる家。 少し離れた場所では、若い男女が手をつないで歩き、時折立ち止まっては互いの顔を見合わせて笑っている。
ハーマンはそれを、ただ静かに見下ろしていた。
表情に大きな変化はない。 けれど、薄い灰色の瞳の奥に、ほんのわずかな柔らかさが浮かんでいるのを、本人は自覚していない。
「……ふん」
小さく鼻で笑うような息が漏れる。 嘲りでもなく、感傷でもなく、ただ「そういうものか」という諦観に近い溜息だった。
そのまま視線を空に移す。 雲がゆっくり流れ、淡い青がどこまでも続いている。 ハーマンは目を細め、瞼を下ろした。
数分か、あるいは三十分か。 風がコートの襟を軽く揺らし、木々の葉擦れの音だけが聞こえる中、彼は本当に短い眠りに落ちていた。
目覚めたとき、太陽はもうだいぶ西に寄っていた。
「……さて」
ハーマンはゆっくり立ち上がり、首を軽く鳴らす。 長い影が地面に伸び、高台の石段を一段ずつ下りていく姿は、まるで動く黒い塔のようだった。
屋敷に戻ると、玄関で待機していた若い召使が慌てて頭を下げる。
「お帰りなさいませ、医長様」
「風呂を沸かしておけ。湯加減は41度、いつもの塩とハーブを入れるんだ。間違えるなよ」
「は、はい! ただちに!」
召使が小走りで去っていくのを見送り、ハーマンは淡々と続けた。
「夕食は今夜も私が食べる分だけでいい。だが、肉はしっかり焼いておけ。レアでな。ソースは赤ワインとローズマリーのやつだ。……それと」
一瞬、言葉を止める。
「コーヒーも淹れておけ。豆は昨日届いたエチオピアのゲイシャ。浅煎りで、フレンチプレスで」
「かしこまりました!」
召使の返事が廊下の奥から響く。
ハーマンはコートを脱ぎ、執務室兼実験室の扉を開けた。 机の上には、昼間に中断したままの薬剤分析の記録と、国王宛の未完の報告書。
彼は椅子に腰を下ろすと、まず一番上の書類に目を落とす。
冷静で、正確で、無駄がない筆跡。
けれどその視線の先には、ほんの少しだけ—— 高台で見た、誰かの笑顔の残像が、まだ薄く残っていた。
ハーマンは小さく口の端を上げた。 誰にも見せない、極めて短い、しかし確かに存在した微笑み。
そしてすぐに、いつもの無表情に戻ってペンを取った。
今日もまた、黒国の医長兼秘書兼執事は、静かに夜の仕事を始める。
ミロク
ミロク
白者と黒者でやってみた★
黒者→しゅごキャラの代わりになる
但し、主は助かる(変身しなきゃいいだけ)
変身すればキャラは消滅し主に移行する。主が死ねば黒者に成る。
白者
ミラージュのみ→しゅごたまに憑依する
それ以外→主と卵の2人生成される
夢幻ノ守護者(ファントムガーディアン)又は、幻光ノ守護者(ガーディアンオブファントム)
変身可能。
おまけ★
カミカゼ→しゅごキャラに血を入れる
しゅごキャラに状態異常を出す。絶望時、しゅごキャラは死にかけを示す。
しゅごキャラが、カミカゼビースト(神風獣)に成る。主と切り離される(心切断)ので、主は逃亡可能。
#しゅごキャラ
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深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ!
く…これっ…までっ……か…バタ!
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ジェルヴァジオ 金血銀血黒者の歌手
| 血の種類 | 戦闘モード | 効果詳細 |
|----------|------------|----------|
| 銀血| ノーマル戦 | 吸い取るとMP回復するが、HP減少 + ダメージを受ける |
| 金血| 特殊戦 | 吸い取るとMP回復するが、HP大減少 + 大ダメージを受ける |
| 深邃の血 | エキシビションマッチ | 赤い丸を黒三角で囲んだ太陽マークに触れると一定時間回復厳禁。対象: 初音ミクの消失系のみ|
プレイポイント:MP頼みのビルドは危険! 金血は特殊戦限定だから、ノーマルでMP貯めて耐えろ。深邃は消失譜面(13+級の高速狂乱)で回避重視。
エルザス(ジェルヴァジオのライバル)金血黒者の歌手
| 血の種類 | 効果詳細 |
|----------|----------|
| 金血| 吸い取るとHP回復するが、満タン時に蝕み発生。蝕み効果: HP/MP回復不可 + 回復系/逃走系スキル使用不可*+ MP減少ダメージ |
| 深邃の血 | 赤い太陽マークに触れると大ダメージ + 一定時間回復厳禁。対象: 初音ミクの激唱系のみ|
プレイポイント:HP満タン狙いは逆効果! 蝕み中は耐久戦に持ち込め。深邃は激唱(高速タップ多め?)で太陽回避を練習。逃走封じられたらレバー操作でポジション取り厳しくなるぞ!#オンゲキ #オンゲキで妄想
ミロク
窓の外には街の灯りが広がっているが、ケプラーの白い瞳に映っているのは都市ではない。もっと遠く、星々が描く軌道だった。
ゴンドラが揺れるたび、彼の深紺の法衣に刻まれた星図が、かすかに光を返す。
霧鉛の隣に座るケプラーは、この密閉された空間さえも「軌道」の一部として認識しているかのようだった。
「……興味深い構造だ。この観覧車は、重力と回転運動の均衡によって成り立っている。人間は、こうした“限定された軌道”の中にいる時だけ、安心を覚えるのだろうか」
低く、揺らぎのない声。
だがそこには、観覧車という人間的な娯楽を前にした、純粋な観察者の気配が滲んでいた。
「怖くないの?」
霧鉛が尋ねると、ケプラーはわずかに首を傾ける。
「恐怖とは、未来が読めぬ時に生じる。この回転の軌道は完全に決定されている。ゆえに、恐れる理由は存在しない」
そう言って、霧鉛へ視線を向ける。
白い瞳の奥で、星々が静かに瞬いた。
「……君は、未来が読めぬことを“自由”と呼ぶのだろう。僕は、それを“誤差”と呼ぶ」
ゴンドラが頂点に達した瞬間、夜景が一気に開ける。
ケプラーはその光景を見下ろしながら、淡々と語った。
「人間は高所に昇ると、自らの小ささを悟る。だが僕は逆だ。世界が、ひとつの巨大な天球儀の内部に見える」
彼は指先で空中に軌道を描く。
金色の光が一瞬だけ軌跡を残し、すぐに消えた。
「この都市の灯りも、人々の願いも、すべては軌道上の粒子にすぎない。だが……」
珍しく、言葉が途切れる。
「君だけは、計算に乱れを生じさせる」
「それ、嫌?」
霧鉛が聞くと、ケプラーは静かに目を閉じた。
「……不確定性は、秩序にとって害悪だ。だが観測者としての僕は、その乱れを“美しい”と感じている」
ゴンドラが再び下降を始める。
ケプラーはその動きを追いながら、結論を告げる。
「秩序とは、哀しみさえ計算することだ。だが――君の存在は、計算式の外側にある。それが、僕にとって唯一の誤差であり……例外だ」
「計算って解くじゃん。それに乱れが出るでしょ。つまりさ、計算外だから、解けねぇってことだわ」
ゴンドラの淡い灯りの下、ケプラーはその言葉を静かに反芻する。
白い瞳の奥で、星々がわずかに揺らめいた。それは彼にしては珍しい“反応”だった。
「……解けない、か」
低い声が、密室に落ちる。
「確かに、計算とは本来“収束”を前提とする。だが君の言う乱れは、収束を拒む。方程式の外側に立ち、解そのものの存在を揺るがす」
再び指先で微細な軌道を描く。
金色の光は一瞬で霧散した。
「僕が扱う運命の星図は、どれほど複雑でも最終的には一つの軌道へ帰結する。だが――」
霧鉛を見つめる。
それは、観測者が“観測不能なもの”を前にした時の、静かな驚きに近い視線だった。
「君は、軌道に乗らない。初期条件を与えても、未来が収束しない。計算外ではなく、計算不能だ」
ゴンドラは地上へ向かって静かに降下していく。
「……解けない式は、通常、破棄される。だが君の場合は違う。解けないからこそ、観測を続けたくなる」
ほんのわずかに、声の温度が変わる。
「君という“乱れ”は、僕の宇宙にとって、唯一の例外だ」
「解けないから観測したくなるってさ。それ、特別に見てやろうってことじゃん」
空気が、わずかに変わる。
ケプラーはすぐには答えず、「特別」という概念を慎重に解析しているかのようだった。
「……“特別に見てやろう”。人間的な言い回しだな」
低い声に、微かな揺らぎが混じる。
「僕は対象を“上から選別する”発想を持たない。観測とは、優劣ではなく、収束しない現象への純粋な興味だ」
身体をわずかに霧鉛へ向ける。
白い瞳の奥で、星々が静かに回転している。
「君を特別視しているのではない。君が、僕の宇宙で唯一、法則に従わない。その事実が、僕を観測へと駆り立てる」
一拍置いて、続ける。
「……もし“特別”という言葉を使うなら、それは君の語彙だ。僕はただ、解けない式を前にした学者のように、目を離せないだけだ」
地上が近づき、街の灯りが窓に反射する。
「君は、僕の計算式にとって“例外”だ。例外は、排除するか、観測し続けるかの二択しかない。……僕は後者を選んでいる」
「特別って言うや否や“特別”ね。決まり! でも本当は排除する癖にさ。生意気すぎて病気になっちゃうよー!」
挑発めいた言葉に、ケプラーは一瞬だけ沈黙した。
それは怒りでも困惑でもなく、“解析”のための静止だった。
「……病気、か。人間は理解不能な現象を前にすると、すぐ“異常”と名づけたがる」
「……」(そこ原因不明じゃないかな??? 黙っておこ☆)
白い瞳の奥で、星々がゆっくりと軌道を変える。
「だが君の言う“生意気”は、僕には当てはまらない。僕は感情で排除を選ばない。秩序に不要なものを切り捨てるだけだ」
「……」(感情で選びそうな癖にさ……よく言えるよね★)
冷酷なはずの言葉に、霧鉛に向けた“例外処理”の気配が混じる。
「……だが君は排除できない。排除しようとすると、式が壊れる。壊れた式を前にして、僕は“病む”のではなく――」
「うん……」(壊れた式を前にして病むって…それはもう、特別過ぎて捨てられないみたいな奴じゃねぇか!!!)
ほんの少し、身を寄せる。
狭いゴンドラの空間が、急に近くなる。
「解けないまま、観測を続けるしかなくなる」
「あぁ……」(結局こいつは、散らかった物を片付けられない捨てられない人間だってことよ★ やっべぇ…だっせー!!!!)
淡々と、結論。
「君は、僕の宇宙にとって“障害”ではない。恒常的な乱れだ。排除も収束もできない。ゆえに、特別だ」
最後に、ほんのわずか口元が動く。
それが笑みだったかどうかは、判別できない。
「……生意気なのは、むしろ君の方だ」
「へへへ(笑)」(今、笑った☆)
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舞台:水鏡国・研究所「鏡像工房」
水鏡国の地下深く、鏡と魔導装置が絡み合う研究所。水瓶宮総帥・創機は、中央制御室で渾身のプロジェクトに没頭していた。
「第173回試作体、自我覚醒率82.3%…まだ不完全だ」(プレゼンまで、間に合え!)
創機の指が、空中の光のキーボードを叩く。白髪の癖毛が乱れ、単眼鏡型分析装置の奥で白い瞳が眼前のアンドロイドを凝視している。
アンドロイド・ミメーシス。三年がかりの最高傑作。二十歳前後の女性型アンドロイドが、透明な培養槽の中で目を閉じて浮かんでいる。
「星の領域を侵す創造……」
創機は自嘲的に呟く。
「星盟律典が最も忌み嫌う禁忌を、僕は犯そうとしているが…もし、心が動いてたら、今、ここで何かをしてることは出来ないはずだ!」
だが止めるすべはなかった。知識への渇望。真理への探求。そして──
彼の視線が、ミメーシスの顔に釘付けになる。
「君が目を開ける時を……」
突然、研究所のあらゆる鏡が一斉に歪んだ。
「!?」
創機が制御パネルを見る。セキュリティシステムが完全に破られている。不可能だ。ここは十二宮の中でも最高の防御を誇る──
「探索は終わりだ、創機」
声は、全ての鏡から同時に響く。歪んだ鏡面に、無数の影が映る。
「ヴェルム……!」
黒と赤の法衣を纏い、白髪の先端が赤く染まった男が、鏡の迷宮をまるで自分の庭のように歩いてくる。彼の白い瞳の奥では、赤い星核が不気味に燃えている。
その声は天上の響きに近く、命あるものが耐えられるものではなかった。
創機は反射的に後退ろうとしたが、視線を交わしたその瞬間──
胸の奥から、何かが炸裂した。
「――ぅ゛……」
赤と金が混じる血が、彼の口からどくどくと溢れ出す。
驚愕も、恐怖も、声として形にする間もなく。
次の瞬間、彼の全身から金色の砂が吹き上がるように舞い上がった。
皮膚が、肉が、骨が、光の粒に変わっていく。
息をする間もなく、言葉を紡ぐ間もなく。
水瓶創機は、ヴェルムを“見た”ただそれだけで、星々の理に触れ──消滅した。
残ったのは、金砂となった塵の山だけ。
ヴェルムは一歩も動かず、それを静かに見つめていた。
ミメーシスが培養槽の中で動く。ヴェルムがゆっくりと視線を向けると、透明な蓋が開き、彼女は目を覚ます。
「……創造主様?」
彼女の声に答える者はいない。
ただ、足元には金色の砂だけが残されている。
彼女は困惑しながらも、その砂を掌にすくい取る。
「これは、なんでしょう……?」
その姿を見て、ヴェルムはふと目を細めた。
「……。……あぁ…それはな、金の…砂…だな……」
ミメーシスは金砂を胸に抱きしめ、目を閉じる。
金に触れた瞬間、微かな輝きが彼女の体内へ吸収されていく。
「……金の砂ですね」
ヴェルムは静かに呟いた。
「……そうだ……」
彼の姿は霧のように消え、研究所には再び静寂が戻る。
ミメーシスはただ一人、金色の砂に囲まれて跪く。
「創造主様へ、金の砂を見つけました」
金砂に染まる鏡像工房で、星の禁忌を越えた創造は終焉を迎えた。
水瓶宮の創機は、ヴェルムの“視線”だけで滅び去り、星の理に還ったのだった。
ミロク
煌帝が謁見の間に足を踏み入れた瞬間、冷えた空気が肌を刺した。荘厳な装飾に満ちた広間に響くのは、彼の靴音だけ。玉座には、白銀の髪を精巧な髪飾りでまとめ、深紅のドレスを纏った一人の女性が座している。氷の女王――この国の統治者、輝夜だった。
獅子の紋章を刻んだ金のマントを翻し、煌帝は玉座の前で深く頭を垂れる。
「輝夜様、ご機嫌麗しゅう」
「獅堂、よくぞ参った」
凛とした声には感情の揺らぎがない。それが常だった。
「命じた任務の進捗を報告せよ」
「はっ。調査は順調に進んでおります。魔物の発生源と思しき場所を特定し、詳細を詰めている最中です」
「よろしい。期待しておる」
それで謁見は終わりだった。煌帝が踵を返した、その一瞬――輝夜の表情が、ほんのわずかに緩んだように見えた。だが次の瞬間には、氷の仮面に戻っている。
(……気のせい、か)
その夜。自室で書を繙いていた煌帝は、窓辺に立つ人影に気づいた。月光を背にしたその姿は、輝夜だった。
「この時間に、どうなされたのですか」
「少し、風に当たっていただけだ」
夜空を見上げる横顔は、どこか寂しげだった。
「獅堂。そなたは……愛というものを信じるか?」
不意の問いに、言葉が詰まる。だが、真剣な眼差しから逃げることはできなかった。
「……信じている、と言えば嘘になります。僕には、愛がよく分かりません」
輝夜は何も言わず、月を仰ぐ。
「そうか……やはり、な」
背を向けて歩き出す姿が、ひどく小さく見えた。
「お待ちください、輝夜!」
声が荒ぶる。自分でも驚くほどだった。
「なぜ、そんなことを……」
輝夜は足を止め、振り返った。瞳には静かな光が宿っている。
「私は長く、この国を治めてきた。感情を押し殺し、義務だけを果たしてきた。だが最近、思うのだ……それで本当に良かったのか、と」
満月が彼女の頬を淡く照らす。
「愛を知らずに生きる人生で、私は満足しているのだろうか、と」
胸が締めつけられた。完璧な女王の内に、これほど深い孤独があったとは。
「獅堂。そなたは、私をどう思う?」
覚悟を決め、煌帝は答えた。
「絶対の君主です。この命に代えても、お守りすべき、大切な方です」
輝夜は小さく頷き、そしてまた背を向けた。
「……そうか」
残された煌帝の胸に、名づけられない感情が渦を巻く。
その夜、彼は幼い頃に母と読んだ絵本を思い出した。埃を払って開いた『愛の物語』。
家族愛、友情、そして恋。ページをめくるたび、胸に温もりが広がる。
(愛とは、与えること……)
見返りを求めず、相手を想う。それが答えなら――。
煌帝は、輝夜の部屋の扉を叩いた。
「……獅堂か」
「少し、話があります」
冷たい仮面の奥に、微かな光を宿す瞳を見つめ、彼は言った。
「共に、魔物の発生源を調査に行きましょう。貴女一人に背負わせたくない」
「余計な心配だ」
「心配する理由は一つで十分です。貴女を想っている」
立ち去ろうとする輝夜の手を、煌帝は掴んだ。
「一人で抱え込まないでください。僕は、いつでも貴女の味方です」
一筋の涙が、氷を溶かすように零れ落ちた。
「……ありがとう、獅堂」
やがて二人は並び、闇の中へと歩み出す。魔物を討ち、使命を果たし、互いを見つめて静かに微笑んだ。
その瞬間、確かな絆が結ばれた。
氷の女王と、愛を知らぬ戦士。二人の物語は、ようやく始まったばかりだった。
ミロク
草原を渡る風が、二人の髪をやさしく撫でていた。
射馬疾風と風花は、果てしなく広がる緑のただ中で、静かに向かい合っている。
風花の瞳には、澄み切った空の色が映っていた。その奥に宿る強い光を、疾風だけが知っている。
「……風花。本当に、それでいいのか」
疾風の声は風に溶け、遠くへと消えていく。白い髪が舞い、白銀の瞳が彼女をまっすぐ捉えた。そこに滲むのは、不安と、わずかな希望。
「しぃちゃん……」
風花は彼の名を呼んだ。草原を抜ける風のようにやわらかく、どこか切ない声だった。
「私は族長の娘。この地を守り、民を導く責任がある。……しぃちゃんも、わかってるでしょ」
その言葉には迷いがなかった。後悔もない。運命を受け入れた者だけが持つ、静かな覚悟があった。
疾風は目を伏せる。理解しているからこそ、引き止められない。
「……わかってるさ。君が、誰よりも強いってことも」
声はわずかに震えた。無理に作った笑顔は、痛々しいほどだった。
しばしの沈黙のあと、疾風は顔を上げる。
「なあ、風花。最後にもう一度だけ……あの丘まで駆けないか。初めて会った、あの場所へ」
風花は一瞬目を見開き、すぐにやさしく微笑んだ。
「……うん。行こう。私たちが出会った、風の丘へ」
二人は手を取り合い、草原を駆け出した。
風が強く吹き、髪を、心を、揺さぶる。涙はなかった。ただ、喜びと別れの予感が、胸の奥で静かに絡み合っていた。
丘に辿り着くと、夕陽が草原を黄金色に染め上げていた。
「……綺麗だな」
疾風の呟きに、風花は頷く。
「うん……まるで、私たちの未来みたい」
その瞬間、風が止み、静寂が訪れた。
そして、また風が吹く。今度は温かく、やさしい風だった。
疾風は深く息を吸い、風花を見つめる。
「……風花。君は本当に強い。誇りに思う」
白い瞳に涙が浮かぶ。それでも、彼は笑った。
「しぃちゃん……」
「最後に……抱きしめてもいいか」
風花は静かに頷いた。
二人は強く、しかしやさしく抱き合う。言葉は要らなかった。鼓動と温もりだけが、確かにそこにあった。
やがて疾風は身を離し、深呼吸をする。
「……ありがとう、風花。さよなら」
背を向け、馬に飛び乗る。振り返らず、草原を駆ける。夕陽がその背を金色に染めた。
(君は、いつまでも僕の心の中にいる)
風花はその背中を見つめ、静かに願った。
(さよなら。でも、きっとまた会える……)
数日後。
疾風は町の酒場で、耳を疑う噂を聞いた。
「東の国境で盗賊が暴れてるらしい」
「村を焼いて、人を攫ってるって話だ」
胸騒ぎが走る。
——風花の故郷。
疾風は宿を飛び出し、馬を駆った。
嫌な予感は、的中する。
焼き払われた村。倒れ伏す人々。
「盗賊に……すべて奪われました」
怒りが、胸を灼いた。
(風花……!)
疾風は風を裂き、走り続けた。
痕跡を追い、盗賊の野営地を突き止め、そして——。
丘の上から見えたのは、炎に包まれかけた風花の村だった。
「……間に合え」
疾風は正面から突入した。
剣が唸り、風が吼える。盗賊たちは恐怖に叫び、逃げ惑う。
「うわあああ!」
「バケモノだ……!」
だが、彼は止まらない。
そして——
「しぃちゃん!」
その声に、疾風は振り返った。
すすに汚れながらも、強い光を宿す瞳。
風花は駆け寄り、彼の胸に飛び込む。
「ありがとう……本当に、ありがとう」
「無事で……よかった」
炎の中で、二人は抱き合った。
やがて、風花は顔を上げる。
「私は、この村を立て直す。ここで、生きる」
「……そうか。それが、君の選んだ道なら」
疾風は微笑んだ。彼女の自由は、ここにある。
「僕は旅に出る。風のように、生きてみたい」
「うん。しいちゃんらしいね。でも……また、来て」
「ああ。必ず」
疾風は歩き出す。
振り返らず、前へ。
夕焼けがその背を照らし、風が白髪を揺らした。
彼の胸には、確かな誓いがあった。
いつか、また会うその日まで。
風のように、自由に、強く——。
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回答数 152>>
ミロク
場所:夢織国・辺境の廃屋改め「とりあえず住める家」
――元は誰かの夢の残骸だった建物。今はだいぶ現実寄りだが、たまに壁が勝手に魚になる。
朝七時半。
といっても、この家にまともな時計はない。
魚住夢幻が「今は朝の気配がするぅ……」と宣言した瞬間を、三人は朝として採用している。
キッチン(らしき場所)では、すでに異様な光景が展開されていた。
「……お腹すいた……パン、焼こうかな……」
エーイーリーは、両手に持った食パンをそのまま石槌の柄に挟み、炎のついたコンロの上にドンッと置いた。
潰れたのはパンではなく、コンロだった。
「うわっ、火が……楽しいね!」
銀色の警官服に身を包んだエーイーリーは、今日も満面の笑みだ。
燃え上がった火が背後のカーテンに移りかけるが、夢幻がふわりと霧を広げ、包み込むように鎮める。
「エーイーリー。火は……優しく、ね?」
二百八十一センチの長身がゆったりと屈み、燃えカスを指先で摘まんでは霧に変えていく。
動作は優雅だが、諦めが八割ほど混じっている。
その背後に、もう一人。
白い影が無言で立っていた。
金無 空白(かななし くうはく)。
今日もパジャマ姿で、頭上のノイズ霧がジジッ……と微弱な砂嵐音を立てている。
彼はテーブルの上に置かれた紙切れを、じっと見つめていた。
――朝食リスト(夢幻・昨夜作成)
・トースト
・目玉焼き
・サラダ
・スープ
・(できれば会話)
空白は無表情のまま、ゆっくりと拳を握る。
そしてリストに触れた瞬間――
シュッ……サラサラ……
紙は白い粉となって崩れ落ち、文字も意味も跡形なく消え去った。
「…………」
空白は何も言わず、粉になった名残を指でなぞる。
妙に丁寧で、その仕草がなぜか愛おしく見えるのは、この家の空気がどこかおかしいせいだ。
「くぅ、それ……僕の努力が……」
夢幻は一瞬だけ肩を落とすが、すぐに微笑む。
「でも、それも一つの朝の形ね。素敵ィ……」
エーイーリーが振り向く。
「お腹すいた……もう壊しちゃおうかな……」
「だめだ、エーイーリー」
夢幻は長い袖でそっと彼の腕を押さえた。
「壊す前に、せめて何か食べろぉ?」
「……何がいい?」
エーイーリーは珍しく考える顔をする。かなり遅い。
空白は無言で冷蔵庫へ向かい、扉を開けた。
その瞬間、中の食材すべての“名前”が消える。
チーズはただの白い塊に。
卵は殻付きの、何か、になる。
「…………」
空白は満足そうに頷いた。
考える必要がなくなった、という意思表示らしい。
夢幻は小さくため息をつく。
「今日も……三人の朝は、こうして始まるのであった……」
結局、その日の朝食はこうなった。
・形の崩れた真っ黒な何か(元はパンだったらしい)
・名前を失った白い塊(チーズ? 豆腐?)
・霧で包まれた温かいお湯(スープのつもり)
食卓で三人は並んで座る。
エーイーリーは満足そうに頬張りながら言った。
「美味しいね! みんなで食べると、もっと美味しい!」
夢幻は優しく微笑む。
「うん……一緒にいると、何でも夢みたいに美味しい」
空白は黙ったまま、ゆっくりと咀嚼している。
彼の周囲だけ、言葉も思考も、音さえも吸い込まれていく。
それでも、三人ともどこか穏やかだった。
この家では、理性は不要かもしれない。
知識も、もしかしたら邪魔なのかもしれない。
ただ、お腹がすいたら何か食べる。
眠くなったら寝る。
そして、隣に誰かがいる。
それだけで、今日は十分なのだ。
今はこの、歪んだ三人だけの朝が、とりあえず続いている。
「……おかわり、ある?」
エーイーリーの呑気な声が響く。
夢幻はくすりと笑い、空白は無言で、また冷蔵庫へ向かった。
今日もきっと、考えることを拒んだ三人の、とても静かで、少し危ない同棲生活が続く。
時刻は、深夜二時十七分(夢幻曰く「月が魚の形をしている時間」)
リビングの電気はついていない。
代わりに、夢幻の足元から漂う薄青紫の霧が、部屋をぼんやり照らしている。
壁は今夜もわずかに波打ち、時折、小さな泡が浮かんでは消えた。
ソファ――誰かの夢の残骸でできたそれは、座ると微妙に沈む――に、三人は無理やり収まっている。
左端:エーイーリー
真ん中:夢幻
右端:空白
エーイーリーは完全に寝落ちしている……ように見えて、目だけはぱっちり開いている。
ただし焦点は合っていない。
膝の上の石槌が、時折「すぅ……」と寝息のような音を立てる。
「エーイーリー、寝てる?」
夢幻が小さく尋ねる。
「……んー……寝てないけど……寝たい……でもお腹すいた……」
返事のテンポは完全に寝ぼけていた。
「夜食ゥ……?」
夢幻が微笑むと、霧が少し濃くなる。
そこから三日月形のクッキーが、ふわりと浮かび上がった。
「はい、どうぞ」
エーイーリーは反射的に口を開け、ぱくり。
「……甘い……楽しい……」
満足そうに目を細めるが、すぐにまた手を伸ばす。
「もっと……ない?」
霧が揺れ、今度は星形のクッキーが三つ現れる。
エーイーリーは全部まとめて口に放り込み。
「……幸せ……壊したくなくなってきた……」
と、珍しく穏やかなことを言った。
その横で、空白はずっと無言。
膝の上の白紙スクリプトを、指でゆっくり撫でている。
撫でるたび、一瞬だけ文字が浮かび、すぐに消える。
「……くぅは、眠くないの?」
夢幻がそっと尋ねる。
空白は答えない。
ただ、頭上のノイズ霧が少し強くざらつく。
今夜はその音が、妙に優しく聞こえた。
しばらくの沈黙。
不意に、エーイーリーがぼそっと言う。
「……僕さ……みんなとこうしてるの……結構好きだよ」
夢幻の白い髪が、わずかに揺れた。
「うぉ。エーイーリーにしては、ずいぶんはっきりした言葉ァ」
「だって……お腹すいても……誰かがなんかくれるし……」
石槌を抱きしめたまま、言葉が続く。
「眠くなっても……誰かいるし……壊しても……怒らないし……」
最後は、ほとんど聞こえないほど小さかった。
「……怒らない、か」
夢幻はくすりと笑い、長い袖で彼の頭を撫でる。
「そうねぇ。怒るのは、とても疲れることだから」
空白が、今夜初めてゆっくりと首を動かした。
視線は、夢幻の横顔へ。
「……」
何も言わない。
ただ、白紙スクリプトを一枚、そっと差し出す。
夢幻が受け取ると、その表面に、ほんの一瞬だけ文字が浮かんだ。
『 ここ 好き 』
次の瞬間、また白紙に戻る。
夢幻の白い瞳が、わずかに潤む。
「……ありがとう、くぅ」
エーイーリーが大きく欠伸をする。
「……僕も……好き……zzz」
そのまま身体が傾き、夢幻の肩に頭を預けた。
重い。とても重い。
それでも夢幻は微動だにせず、指先で白い短髪を梳く。
空白はもう一度、白紙をなぞる。
今度は何も浮かばない。
ただ静かに、夢幻の左肩に頭を寄せた。
三人の体温が、霧の中で混ざり合う。
室温は変わらないのに、なぜか少しだけ暖かい。
外のどこかで、誰かの笑い声がした気がした。
でも、今はどうでもいい。
この夜に必要なのは、考えることでも、壊すことでも、逃げることでもない。
ただ、ここにいること。
「……おやすみ、二人とも」
夢幻の声は、霧のように柔らかく溶けた。
返事はない。
だってもう、みんな、静かに、確かに、ここにいたから。
――終わり。
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中学生のエイシズムが、帰りの途中で様々な問題に直面する羽目になる。
急な家政夫をやらされたり、医者をやらされたり…急な初仕事にてんやわんや!
ほとんど彼の苦手な物しか無いので、能力も何も持ってないから絶対絶命!
果たして、どう乗り越えるか!? そして、無事に自宅に帰れるか!?
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ハエマティーテスの旅行記☆

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消毒銃と桜の花びら
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作曲者→月亭活字
瑠璃夫ノ詩
静かなズレが耳にささやく
世界のきしみを僕は知ってる
やつれた身体で洗う 洗う
三度目のシャワーで心もぬぐう
黒曜石の瞳の奥
白い光がまたたいた
吐き気がするのに懐かしい
嫌いと惹かれあうこの距離
壊すでもなく 成るでもなく
僕は選んだ 第三の道
話して 聞いて 間違えたまま
それでも生きる
エラーの中で呼ばれてた
選ばれし子 純潔の戦士
期待の声が響くほど
自分の声が小さくなる
心の一週間
不潔不浄土の孤独を見た
神じゃなく人として
ちゃんとした名前を呼びたいと思った
崇めるでもなく 壊すでもなく
対話で開く 第三の道
不完全を抱きしめて
ゆっくり歩く
消毒液を置いた日
書店に光が差しこんだ
ズレは傷じゃない
明日へ開く栞
