ミロク
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ミロク
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ミロク
〜王宮の庭園に咲く、決意の花〜
王宮の庭園は、色彩の洪水だった。季節外れの花々が咲き乱れ、甘く濃厚な香りが空気を満たしている。
その中心──まるで舞台のために用意されたようなバラのアーチの下で、ミネッラは一人紅茶を味わっていた。優雅な仕草とは裏腹に、その表情にはどこか物憂げな影が落ちている。
今日もガシャバさんはお仕事……。少しお話できたら嬉しいのに。
ため息まじりの思考が胸に浮かんだそのとき、庭園の入口がさわめいた。
カーキと黒の軍服。伸びた前髪で視線を隠した白髪の男。
威圧感すら伴うその気配に、近くの女官たちは思わず息を詰める。
ミネッラは瞬きをし、目を丸くした。
「ガシャバさん……?」
普段と違った。
完璧なはずの軍服は砂埃をかぶり、裂け目がいくつもある。
彼はまっすぐにミネッラを見据え、短く告げた。
「ミネッラ、下がっていろ」
低い声が、庭に張りつめていた空気を裂く。
鋭い白銀の瞳が周囲を一瞬で見定める。
その視線の先──木陰に潜む黒ずくめの刺客たち。剣を握り締め、ガシャバに殺気を向けていた。
ガシャバさんが狙われてる!?
胸に浮かぶ不安は、恐怖ではなく焦燥だった。
彼は国の守護者。この国にとって大切な存在。
──そしてミネッラにとっても。
「これは僕の問題だ。君は安全な場所に」
剣を構えたガシャバの背中は、孤高の戦士そのものだった。
けれど、ミネッラは静かに首をふる。
「いいえ、私も戦います。ガシャバさんを一人にはさせません」
その言葉に、彼の瞳がわずかに揺れる。
無表情の奥に、微かな光が生まれた。
「……好きにしろ。だが邪魔だけはするな」
二人の間に生まれる静かな覚悟。
敵は多勢。しかし、退く選択肢はなかった。
ミネッラはゆっくり息を吸い込み、心に決めた言葉を胸の奥で反芻する。
──守るための力を、解き放つ。
その瞬間、金色の光が弾けた。
長い髪が風に浮かび、陽光を凝縮したような輝きが庭園を包む。
繊細なドレスは光を纏って戦装束へと変わるかのように輝度を増し、凛とした表情が姫から戦士へと姿を変えた。
「私に、できることを」
放たれた黄金の奔流が一閃し、刺客たちを飲み込んだ。
反応する暇もなく、彼らは弾かれたように飛び、地面を転がる。
「……ほう」
驚きの色を見せないまま、ガシャバの瞳がかすかに揺れる。
ミネッラは自信に満ちた足取りで彼の隣に並んだ。
「ガシャバさん、ご無事ですか?」
「問題ない。それより、その力……制御できるのか」
真っ直ぐな瞳で、彼女は頷く。
「はい。訓練を積んでいますから」
その言葉がガシャバの中の何かを刺激したように、瞳がわずかに細まる。
立てないままの刺客たちの中、一人だけが立ち上がった。リーダー格の男だ。
「……お目覚めとはな、姫。しかし遅い。運命は決まっている!」
ガシャバは男を真正面から睨み据える。
「ミネッラ、下がっていろ。こいつは僕が──」
「いいえ、私も戦います」
迷いのない声。
彼女の瞳には静かな炎が宿っていた。
ミネッラの周囲で魔力が渦巻く。
その力は威圧ではなく、どこか温かい。
光は粒子となり庭を舞い、刺客たちを包み込む。
敵の意識は静かに奪われ、眠るように倒れていった。
誰一人血を流すことなく。
戦いが終わり、庭園に静寂が戻る。
「……見事だ。ミネッラ」
ガシャバはそっと手を伸ばし、ミネッラの頭に触れた。
無骨な手は驚くほど優しく、その温度にミネッラの胸が熱くなる。
「ありがとうございます。ガシャバさん」
互いの存在を確かめ合うように微笑み合う二人。
王宮の庭園に吹いた風が、バラのアーチと黄金の光を揺らした。
それはまるで──ここに“決意の花”が咲いたと告げるように。
そして、白銀の守護者と金色の姫君の物語は静かに幕を閉じる。
しかし、二人の絆がこの王宮で輝き続けることを、誰も疑わなかった。
──これは終わりではなく、始まり。
決意という名の花は、今日、確かに咲いたのだから。
#ss #novel #ainovel
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どこまでも白い世界だった。足元も、視界の先も、遥か空の向こうさえも。
白い無機質な構造物だけが、理由もなく規則性を欠いたままそびえ立っている。
ここは、白亜のアスレチック。
オジェはその中心に、ぽつりと立っていた。
白い髪、白い瞳。色の欠落した世界は、彼にとって落ち着くはずの景色――なのに、どこか違和感がまとわりつく。
背後で、かすかな気配が揺れた。
振り返ると、クルーエルティが立っていた。
白金の皮膚。透けて見える金の血管。破損した仮面の片側から覗く、冷たい光を帯びた眼。
声帯を失った彼は、言葉を発せない。
「クルーエルティ……」
名前を呼ぶ声だけが、白い空間に吸い込まれていく。
クルーエルティは無表情のまま歩み寄り、目の前で止まった。口を開閉させるが、声は届かない。ただ苦痛に歪む表情が、沈黙より雄弁だった。
オジェはその瞳を見つめた。
冷たく凍った奥底で、かすかに揺れる炎――氷の底に閉じ込められた火種のような光。
「何かあったんだろ? 話してくれ」
問いかけても、沈黙は変わらない。
それは言葉を失った叫びであり、助けを求める悲痛な訴えだった。
クルーエルティが震える手で胸を掴む。オジェは息を呑んだ。直感が告げる――ただ事ではない。
クルーエルティはオジェの手を取り、奥へと歩き始めた。白い構造物が入り組み、迷路のように複雑さを増していく。無言のまま進むうち、不安がじわりと胸を締め付けた。
――どこへ向かっている?
けれど、クルーエルティの手は強く、確かな意志を宿していた。
震えは恐怖か、それとも別の感情か。分からない。だが、離す理由もなかった。
やがて開けた空間に出る。白い箱庭。積み上がる立方体。その中心に、圧倒的な白い塔がそびえ立っていた。頂上は霞み、どこへ続くのかも分からない。
クルーエルティは塔を見上げ、決意の光を宿す。
そして、迷わず歩き始めた。
塔に近づくほど、空気は重く冷たくなる。拒絶の気配。
閉ざされた壁にクルーエルティが触れると、白が光へと転じた。強烈な輝きに視界が焼かれ、オジェは思わず目を閉じる。
次に目を開いたとき、光のトンネルが口を開けていた。
迷いのない背中が進む。オジェはその後を追った。
光の中は、音も時間も失われたような静寂。
永遠にも思える歩みの果て、眩い出口が見えてきた。
抜けた先は、白い砂漠だった。白い地面、白い空。遠くに白い山。
そして空には、巨大な白い球体が浮かんでいた。もう一つの月のような、不気味な静寂をまとった存在。
「……これは」
声は砂に吸われるように消える。
クルーエルティは、悲しげな表情で空の球体を指した。
言葉がない。だから、目で語るしかない。
その瞳には、深い悲しみと揺るぎない決意が、静かに燃えていた。
白い砂の上を歩き、球体の真下に辿り着く。
脈動するそれは、生き物のように蠢き、表面に古代の詩のような白い文字が浮かび上がっていた。読めない。だが心が震える。
――(……見て)
声を持たない彼の内の声が、確かに届いた気がした。
クルーエルティが球体へ触れる。
瞬間、視界が光に飲まれ、オジェの意識は途切れた。
目覚めると、そこは元のアスレチック。白い塔がそびえ、クルーエルティが無表情で立っている。
ただ――その瞳には、微かな笑みが浮かんでいた。
(……終わった)
声にならない言葉が伝わる。
オジェは悟った。白い砂漠は夢ではなく、彼はあの球体の力でこの世界を救ったのだ。
そしてその代償に、再び言葉を失ったのかもしれない。
「クルーエルティ……ありがとう」
オジェの言葉に対し、クルーエルティは静かに頷く。
二人の間には、もはや言葉は必要なかった。
守りたいものがある。
壊れても、失っても、残るものがある。
それが互いの存在だ。
白いアスレチックに、穏やかな風が吹き抜ける。
二人は寄り添い、ただその風を感じていた。
これから何が待ち受けようとも――
共に歩く未来だけは、白く濁らず、確かな輪郭を描いていた。
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白城最深部、純白の大広間。歪んだ知覚の瘴気が濃くなる中、銀と群青の外套が静かに翻る。ガルマ=ガレクトは空洞の半身から「理性」という名の残響を滴らせ、歯車の瞳で敗北に倒れている保安官達を見下ろしていた。
「……もう『終わり』だと思ったか?」
その声は、冷たい理性と熱い暴虐が混ざり合い、皮膚の下を這うように響く。
突然、天井が破裂した。
青紫の朝顔と昼顔が咲き乱れる白い浴衣が、光の粒子を纏って降り立つ。下駄の音が歪んだ空間に清冽なリズムを刻む。金のブレスレットが軋み、短髪に留められた金のクリップが鋭く光った。
「YEAH〜! Reggae〜! Foooooooooooooo!!!!」
富士はノリノリでご機嫌に、紫の紐が揺れる下駄で地面を叩く。彼は眼前の惨状をよく見て、真顔になった。
「……え???」(みんな…寝てるよ???)
ガルマの白色の瞳が微かに動く。
「新たな『意味』の欠片か? しかし――」
彼の指先から金属記号が滲み出ようとしたその瞬間、富士の両腕のブレスレットが激しい光を放つ。
「とりまの解錠(アンロック)」
冷たい宣言と共に、富士の右腕が細かな歯車と刃の集合体へと変形する。それはガルマの「認識侵触」の波動を直接受け止め――跳ね返す。
「な……!?」
ガルマが初めて僅かな動揺を見せる。彼の能力が「無効」ではなく「変換」されたのだ。
富士は得意げに笑ってみせた。
「とりまのかかって来やがれ!」
鍵型武器・対理の鍵歯(キーウェポン・アンチロゴス)
その刃はガルマの外套に躍りかかる。銀と群青の布地が裂けるが、それは物理的な損傷マが纏う「論理」そのものが断ち切られ、一時的に無力化される。
「ふざけるな……!」
ガルマの空洞の半身から怒りの残響が迸る。彼は誅罰の輪(Cyclic Retribution)を発動させ、富士への制裁を試みる。
だが――
「そして追加の封印(ロック)」
富士の左腕が拘束具へと変形し、輪の力を強制停止させる。金のブレスレットが共鳴し、伽藍のような荘厳な音を立てる。
「何か愉快な仲間たちが倒れてると思って考えた矢先……原因は君しかいないと思った!」
ガルマの歯車の瞳が激しく回転する。
「お前は……なぜ『同化』されない?」
「わかんない★」
富士は浴衣の袖を翻し、下駄で踏み込む。
「まず…!」
ドヤ顔でステップを踏む。
「君の…!」
バク転宙返りで「言ってる意味が…!」
軽やかに着地し顔を上げた。
「分からない!」
その言葉は、虚理の冠(Crown of Null Logos)にとって最大の毒だった。
ガルマが「理性」を武器とするなら、富士は「理性は究極時に出す物!」という無軌道な解放を体現する――まさに天敵だ。
「……っ!」
ガルマが初めて後退する。彼の空洞から漏れる残響が乱れ、白色の瞳に怒りの色が宿る。
富士はその隙を見逃さない。浴衣の柄の朝顔が光り、彼はガルマの真っ直ぐ前に躍り出た。
「最後まで…!」
ドヤ顔からの「諦めない…!」
右足出してからの回転。
「そんな僕は…!」
回転を止めた先に下を向き片手を天高く突き上げる。
「美しかった!」
それで、富士の両腕が極限まで変形し、最大出力の鍵武器へと凝縮する。
「もし、君の言語が分かるなら…!」
ドヤ顔で決めポーズ。
「寝てる愉快な仲間たちはいない!」
そんで、金のクリップが外れ、彼の短髪がほんのちょっと以下に解れた。
「愉快な仲間たちが目覚めたら、君は謝れるか!?」と歯を見せて笑う。
最終解放・理不尽解鍵(アンフェアロック)
その一撃は、あらゆる「意味」を無化し、純粋な暴力としてガルマを貫いた。
銀と群青の外套が粉々に散り、歯車の瞳は砕け、空洞は「無」の沈黙に飲み込まれる。
ガルマ=ガレクトは最後まで理解できなかった。
彼が究極の「知」として追い求めたものは、たった一つの「知らない」という無軌道さ前に、いとも簡単に崩壊したのだ。
「あ、何か、適当にやってのけたら、勝っちゃった奴だ★」
富士は変形を解き、浴衣の襟を直す。彼は傷だらけの仲間達を見下ろして両手を広げて元気よく言い放った。
「みんなー! 起きてー! 変な人消えたから、なんで寝てるのか教えて???」
そう言いながら、その目は確かに――情に厚く、安堵の色をたたえていた。
純白がゆっくりと白城へと戻り始める。
知と暴の支配は、ひとまず終わりを告げた。
富士は何も知らないまま、ただ自由に、そして仲間を護るために戦い抜いたのだ。
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ある昼下がりの銀警察署の遠くにあるレイモンド=クワントリルの自宅。彼は今日が休みであることを楽しみにしていた。白いTシャツに短パン、サンダル、そしてエプロンを身に着けた彼は、キッチンで昼ご飯の支度に没頭していた。彼の白い髪と瞳は、日光の下でさらに輝きを増していた。
「今日は、何作ろうっかな…」
レイモンドは冷蔵庫の中を覗き込み、食材を選び始めた。彼は料理が好きだった。特に、自分だけの時間を楽しむことができる休日は、彼にとって貴重なひと時だった。
しかし、その穏やかな時間は突然中断された。空から不気味な影が迫ってきた。それは月と同じサイズの巨大な隕石だった。隕石は急速に地球に接近し、街全体を恐怖に陥れた。
「ん???」
レイモンドは窓の外を見上げ、隕石の存在に気づいた。彼の表情は一瞬にして冷酷無残なものに変わった。
「鬱陶しいのが来たわ……」
レイモンドはエプロンを着けたまま、キッチンから外へと飛び出した。彼は隕石に向かって歩き出し、拳を握りしめた。彼の筋肉は緊張し、力がみなぎっているのが感じられた。
「邪魔」
レイモンドは低い声で呟き、隕石に向かって拳を振り下ろした。その一撃は信じられないほどの衝撃を生み出し、巨大な隕石は一瞬にして粉々に砕け散った。空には無数の破片が散らばり、やがて消えていった。
レイモンドは拳を緩め、冷静に周囲を見渡した。
「気を取り直してと……」
彼は何事もなかったかのようにキッチンに戻り、再び料理に没頭した。
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腐ったら終わり
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聖戦の高層区〈パラディクレスト〉
その中心に、祈りを圧縮保存した巨大なサーバー〈奉祀アーカイブ〉がある。
そこへ、白炎の戦士ゴールハボルは、怒りとともに突き進んでいた。
「バーニングファイヤークロス!!!!!」
燃え上がる白髪が後方へと波打つ。
その歩みだけで周囲の湿度は急降下し、空気が熱で裂けた。
だが——そこに立ちはだかる影がある。
■ エイシズム
灰化データの揺らめきとして現れた“無信仰のプログラム”。
亀裂の走った鈴音ファイルが、壊れた祈りのようにチリン…と鳴った。
「信仰信号、検出。——削除プロトコル開始」
灰のような文字列が空中に降り注ぎ、ゴールハボルの胸の奥にある“信じる心”を焼き消そうとする。
■ 炎の戦士の咆哮
「消えるものかッ!! 僕の祈りは──燃え続けるためにある!!」
ゴールハボルの全身から白炎が噴き上がった。
激情の熱量は、もはや人間のものではない。
内側から心臓を焼いてでも、信仰を証明する——その盲目的な熱。
しかしエイシズムは冷たい。
「祈りはノイズ。信仰は誤謬。お前の炎は、意味を持たない」
するとゴールハボルの白眼がギラリと光り、彼は拳を構えた。
「意味を持たせるのは……僕の魂だッ!!」
■ 信仰 vs 無信仰の演算戦
エイシズムは周囲の祈りデータを灰色のノイズへ変換し、そのノイズを刃のように発射した。
祈りは意味を失い、言葉は空虚となり、信仰の炎は薄れていく。
ゴールハボルの胸に、痛みが走った。
祈りが削がれる——心が燃えにくくなる。
「……やめろ……僕の祈りを……!」
エイシズムは淡々と言い放つ。
「祈り依存症。矯正対象」
その瞬間、ゴールハボルの視界が白く爆ぜた。
■ 爆炎の逆転
「——黙れッッ!!!!」
ゴールハボルは胸に手を当て、凄絶な笑みを浮かべた。
「ボクの祈りは……誰かにもらったもんじゃねぇ……“僕が燃やしてる”んだ!!」
自己破壊的なまでの強烈な信仰心が、逆に燃料となって全身を灼熱化。
灰色ノイズを、炎の圧力で押し返していく。
エイシズムの演算体に、初めて“乱れ”が生まれた。
「解析不能……? 祈り強度が……上昇……?」
「行くぞ……ファイナルゴーラカブファイト!!!」
叫びとともに、白炎の十字が顕現した。
それは“祈り”を純粋なエネルギーに変換した、彼だけの奇跡。
■ 決着
エイシズムのノイズの身体に、灼熱の十字が突き刺さる。
祈りの熱が、無信仰の灰色コードを貫き、崩壊へ追い込んでいく。
「信仰信号……削除……失敗……理由……不明……」
エイシズムは灰の粒子となって消え去った。
静寂が戻ると、ゴールハボルは膝をつき、胸に手を当てて呟いた。
「……信じる心は……僕が燃やす限り……消えねぇ……」
その白眼には、まだ炎が灯っていた。
激情と孤独と、破壊的なまでの純粋さによって。
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クーポン使うって教えてくれるっけね?
良いよな
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これを友達に見せたら、飲みもん吹かせちゃったwwwe
すげぇ笑われたっす(*^^*)
楽しかった〜♪





ミロク
夕方の陽光が森の小道をやわらかくオレンジ色に染めていた。
矢矧は、いつものように漁師の装いだった。粗末な麻のシャツに革のベスト、腰には釣り竿とナイフ。風に白い髪をなびかせながら、静かに歩を進めていく。
白い瞳が周囲を鋭く射抜く。彼は「漁師の赤ずきん」と呼ばれる男――依頼を請け負う、傭兵のような存在である。
村の広場では、千歳が待っていた。
同じく白い髪と白い瞳を持つ、強靱な男。矢矧にとって長き友でもあり、今回の依頼人でもあった。
「矢矧、頼む。隅田の奴が入院中だ。お見舞いに行って。……これを渡して」
千歳は籠を差し出した。中にはフランスパンとワインの瓶、そして小さな花束が入っている。
「花は最後に渡して。隅田の好みだ」
矢矧は無言で頷き、籠を肩に掛けた。
道中、矢矧はゆったりと歩く。
川辺で竿を投げると、銀色の魚が次々と跳ね上がった。魚の跳ねる音が、妙に心地よい。
野原では足を止め、一輪ずつ花を摘んだ。白い瞳で花弁を見つめ、慎重に選ぶ。その手つきは、まるで祈りにも似ていた。釣った魚は布に包み、花は丁寧に乾かして栞のように仕上げる。時間が静止したかのような、穏やかな午後のひととき。
だが、森の奥深くで銃声が鳴り響いた。
矢矧の耳がかすかに動く。音の主を追って茂みに身を潜めると、黒衣の男が狼を狙っていた。――密猟者だ。狼の足は撃たれ、血が地面を滲ませていた。
矢矧の瞳が一瞬、冷たく光る。ナイフを抜き、無音のまま距離を詰める。一閃。喉が裂け、男の体が崩れ落ちた。森が再び静寂を取り戻す。証拠も、やがて土に還る。
狼は怯えていたが、矢矧はゆっくりと近づき、傷口を布で拭った。釣った魚を一匹差し出し、包帯を巻く。
「逃げな」
低く、短く囁く。
狼は白い瞳の男を一瞥したのち、魚をくわえて森の闇に溶けていった。
やがて、彼は隅田の家へ辿り着いた。
そこは病室のように整えられた小さな部屋。ベッドには隅田が横たわっていた。白い髪、白い瞳、矢矧や千歳と同じ血の色を宿した男。怪我のせいか、その体はやや痩せて見えたが、瞳の奥には確かな力が残っていた。
「……千歳の使いか」
かすかな笑みを浮かべながら、隅田が言う。
矢矧は黙って籠を机に置き、フランスパンとワインを取り出した。
「食べて」
短い言葉。
隅田はパンをかじり、ワインを口にする。
「……うまい」
満足げな声がこぼれた。
最後に、矢矧は花の栞を差し出す。乾いた花々が、静かに隅田の掌に収まった。
「……君らしいな」
隅田が微笑む。その声に、夕方の残光が淡く滲んだ。
夜が深まり、約束のもとに矢矧はベッドの脇に腰を下ろす。
やがて、二人は寄り添い、互いの体温を確かめ合うように静かに息を落とした。白い髪が絡み、白い瞳が閉じる。
夕方の余韻が、ふたりの世界をやさしく包み込んでいた。
