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カムイ
監督 アピチャッポン•ウィーラセタクン

大好きな映画を教えてください何度でも語りたい作品ありますか
参加
雨玉


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今朝は目的であったアーツ前橋の企画展へと行った。Ghost展、足を向かわせる程度に魅惑的である。松井冬子、丸木夫妻、諏訪敦、ボルタンスキー、アウスラーやアピチャッポンなど、ゴーストをテーマにするならば錚々たる面々による不可視の存在への接続や憑依、儀礼を目の当たりにする。先に老齢の団体客が鑑賞していたのだが、平田尚也のVR作品をキャッキャしながらプレイしていたり、マームとジプシーのミクストメディアの黒電話から流れる一方向性の音声と対話していたりと、作品の意思を十二分に汲み上げているように見えつつ一方ではディストピア感も受け取れ個人的には歓喜した。また、諏訪敦のMimesisを踏まえ大野一雄のラ・アルヘンチーナの映像展示も鑑賞できたのは貴重であった。
昼食は老舗の町中華に入り、レバニラとビールで乾杯する。前橋は近年、ギャラリストや建築家を取り込みながら新しい文化拠点へ発展しているように思っていたが、結局は長年営んだ、味のある店に惹きつけられ、馴染みの客と店主の会話を聞くのが好きで、そうした店に町の一側面を表す説得力があると感じるのはどこに行けど変わらない。建築家が設計した新しい商店が建ち、建築や都市によって内容物が規定されているのか、内容物が建築を規定するのか、そうでなく隔たった間柄にこそ絆が生まれているように見受けられた。隔たりの中に規定を埋め込むことや、建築が街や人に無関心な様については背景となる性質に相応しい佇まいを建築が有することで正しいと思われるが、しかし、内にはスキャンダルを秘める至高の無関心をどのように作り抜くかは個人的な関心事である。
今後、前橋初の蒸留所の立ち上げをするようで、昨夜のマスターも監修に入るとのこと。お酒は良いぞと思うのは自分がのんべいだからか、しかしまた前橋の銘柄を飲みに訪れたいし、少しの滞在ではあったが好きだと思える街に出会えた。アーツの次回展示は向井山朋子展のため直ぐに来ることになるのだが、本人のライブは未定であるとのこと。


