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ヒロ🦻【えんの木】
1.「マインドフルネス認知療法」から得られる知見
・Segal, Williams, & Teasdale,(2002)
・「制御志向性が問題を持続する」と考える
①「することモード」 (doing mode)…うつの再発に関与し、望ましい精神状態を追い求めコントロールを試みることで却って不快な状態が悪化・持続する
②「あることモード」(being mode)…望ましい精神状態を持たずにただ状態の観察を続けることで余計な苦しみが生じず不快な状態が悪化・維持しない。
↓
コントロールできない困難なことはゆだね、コントロールしやすいことに力を注ぐ
2.「ニーバ―の祈り」(Niebuhr, 1974)
“神よ,変えることのできない事柄については冷静に受け入れる恵みを,変えるべき事柄については変える勇気を,そして,それら二つを見分ける知恵をわれらに与えたまえ”
コントロールできるのかできないのかを見立てるヒント
3.コントロールからの解放とマインドフルネスの誤解
・「私がする/している」という意識から, 「私はされる/させられている」という意識への変換であり、生きる意味を能動的に生成するというよりも「生かされている」という受動的な状態を体感する。
・自分をコントロールの座に置いた状態から,自分以外のところにコントロールの座を置いた状態への転換
・「考えても仕方ない」「なるようにしかならない」 と思うことで自分を現象にゆだね苦しみから解放される。
↓
「生きる意味を作る」ことは自力に相当し、他力ではなくなり苦しみを味わう
【まちがえたマインドフルネス瞑想】…マインドフルネス瞑想の実践を通して「私は気づきを得た」「集中力を高めた」「ストレスから解放された」「リラックスした」 → ”自力”で獲得したことになる。
※ 正解は「自分に命じて制御するのではなく,感じて許すこと」(藤田・魚川, 2018)
【参考】奥野・砂田・木甲斐・伊藤(2021)心理臨床家によるスピリチュアルケアの実践についての試案―心理学と宗教の両側面からの理論的検討,アルテス リベラレス (岩手大学人文社会科学部紀要) 第109号
→アーカイブはStandFM


ヒロ🦻【えんの木】
マインドフルネスのトレーニングを実施する際に注意を向ける刺激のちがい
MCT…外受容感覚を用いる
MBCT…内受容感覚を用いる
→ それぞれの理論に基づいて違いが生まれている。
ICSモデル(Interacting Cognitive Subsystem)
・MCT・MBCTでも適用されている
・情報処理理論の観点からマインドフルネス瞑想によるうつ病の再発予防効果について検討したモデル
【理論の中核】
①命題的コード(prepositional code)特定の意味に関連
②含意的コード(implicational code)言葉で表現できないが感じることができる意味に関連
…身体感覚の入力を受ける性質や,感情の生成に関与する機能を有する。
この2つのコードの相互作用が中核となって、感情処理過程の中心にあると仮定し「セントラル・エンジン」と称される。
・ICSに基づいたMBCTは,認知的な命題コードから身体的な含意コードに移行する手続きを,処理モードの変換を通じて行なっているトレーニング
・この相互作用は,S-REFにおける下位処理システムとメタシステムの機能構造と類似
【二種類のコード処理】
①ダイレクトモード(direct mode)…オンライン処理による習慣的な反応
②バッファード・モード(buffered mode)入力されたデータを広範な文脈を考慮して処理。認知レベルを想定していないが,対象モードとメタ認知モードに類似した機能
・含意コードを生成する下位システムがバッファード・モードで処理されることが重視され(Teasdale, 1999)、S-REFにおける下位処理システムから入力された感覚などの自己関連刺激に対してメタ認知モードで処理されることを治療において重視していることと類似。
・「気づき」と「持続(あることモード)」がマインドフルネスの効果を示すためには、この含意的下位システムがダイレクト・モードよりもバッファード・モードが優位であることが重要。
・内受容感覚にアクセスすることによって 「あることモード (つまり, バッファー・ モード)」にシフトする
・MCTで提唱されている「メタ認知制御システム」では,サイバネティック・コードが生成され,ニューラルネットワークによって対象レベルの認知システムにバイアスを生じさせると想定‐(平たく言うと)自分の考え方を見張る司令塔(メタ認知制御システム)がルール(サイバネティックコード)を作って、脳の情報ネットワーク(ニューラルネットワーク)に伝えることで、考え方の癖や偏りを調整している
→ S-REFモデルで示された情報処理よりもICS モデルに近接していると考えられる。
脳を観察した実験(Farb, Segal, and Anderson 2013)
自分の呼吸に意識を集中する課題(内受容課題) 視覚刺激に注意を向ける課題(外受容課題)をするグループに分け、知覚された身体の信号によって統合的な表象が形成される脳部位(前部島)をfMRIによって観測した。
【結果】
瞑想経験が長い人ほど,自分の呼吸に意識を集中する(内受容課題)すると前部島の活動が高まり,視覚刺激に注意を向ける(外受容課題)では前部島の活動が低下するトレード・オフの関係を示した。
→ 「マインドフルネスは内受容感覚にだけ注意が固定されているわけではなく,必要に応じて注意を柔軟に切り替えられる」
これをMCTの注意訓練法などの介入法で自己関連刺激をトレーニングの刺激として適用しない(または適用できる)根拠を明らかにすることにつながる可能性を示す。
【参考文献】
今井(2021)メタ認知療法からみたマインドフルネス,心理学評論 Vol. 64, No. 4
【ベストコメント】
すごい!8回連続クシャミ はじめてきいた!!

