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吉田賢太郎

吉田賢太郎

仮面ライダーGEAR
​静寂を切り裂く、乾いた銃声。
​降りしきる雨が、血と鉄の匂いを地面に吸い込ませていく。その光景を、風見隼人は呆然と見つめていた。瓦礫と化したビルの屋上で、彼は膝から崩れ落ちる。意識は朦朧とし、呼吸がうまくできない。背中には、裏切りの弾丸が深くめり込んでいた。
​「風見、お前はもう用済みだ」
​冷徹な声が、雨音の合間に響く。顔を上げると、かつての上官が嘲笑うかのようにこちらを見下ろしていた。彼らの背後には、異形の軍隊が控えている。まるで人間に寄生した虫のように、無機質な装甲を身に纏った兵士たち。そしてその先頭に、あの男がいた。
​「お前は最高の兵士だった。だが、兵士は消耗品だ。次の時代を築くのは、感情を持たない完璧な兵器たちだ」
​風見の意識が、暗闇に沈んでいく。
​その時、脳裏に声が響いた。
それは、彼がGEARsの一員だった頃に耳にした、AIの合成音声だった。
『対象の生存を確認。緊急プロトコル、起動……』
​風見の身体が、意志とは無関係に動く。
右腕が、血まみれの服の中から、一枚のカードを取り出した。黒いプラスチックのカード。その表面には、バッタの複眼を模した、緑色のシンボルが浮かび上がっていた。
​『緊急プロトコル:仮面ライダーGEAR(ギア)。実行』
​カードが放つ光が、彼の身体を包み込む。痛みが、熱が、全身を駆け巡った。弾丸の傷が塞がれていく。折れた骨が音を立てて繋がっていく。痛みは消え、代わりに信じられないほどの力が身体に満ちていく。
​「何だ……これは……」
​風見の言葉に、上官は薄気味悪い笑みを浮かべた。
「お前は、我々の究極兵器『仮面ライダーGEAR』のオリジナルだ。自我を維持できるか試す、最後の実験台だった」
​光が収まり、風見の姿が変わっていた。
まるで昆虫の甲殻を思わせる、漆黒の装甲。頭部には、緑色の複眼が冷たく光っている。ベルトのバックルには、一枚のカードが挿入されていた。
​それは、もはや人間ではない。
「兵器」だった。
​上官の命令で、異形の兵士たちが一斉に風見へ向かってくる。風見は無意識のうちに、身体の動きを最適化していた。CQC――近接格闘術の技が、流れるように炸裂する。無駄な動きは一切ない。一撃、また一撃と、兵士たちは沈黙していく。
​『警告。自我の侵食を確認。プロトコル2へ移行』
​AIの声が、風見の頭の中に直接響く。
風見は、自分の身体がまるで誰かに操られているかのように感じた。怒りも、悲しみも、すべてが無機質なデータに変換されていく。
​「やめろ……俺は……」
​彼は叫ぶ。しかし、声は機械的なノイズに変わり、意味をなさなかった。
​彼の目には、もはや怒りも憎しみもなかった。あるのは、ただ一つの目的だけだった。
『対象を排除せよ』
​風見隼人という人間は、雨の中に置き去りにされた。
そこに残ったのは、命令を遂行するだけの、哀しき兵器「仮面ライダーGEAR」。
​風見は、この兵器という名の檻から、いつか抜け出すことができるのだろうか。
彼は、己のアイデンティティを賭けた戦いに、今、足を踏み入れたばかりだった。
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スミス

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Gears of Warってsteamじゃプレイできないのかなと思ってたがリマスター版がようやく出たのか
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