共感で繋がるSNS
GRAVITY(グラビティ) SNS

投稿

アメジスト

アメジスト

こんにちは。
読書しました。

吾妻鏡
-鎌倉幕府「正史」の虚実
薮本勝治 著
中公新書

吾妻鏡は鎌倉時代の最重要文献ですが、その実態は頼朝の政道の正統後継者は北条得宗家であるということを正当化するための歴史物語であるということがわかりました。
北条氏に都合のいい編纂をしているという認識はありましたが、虚構を積み重ねて、ここまで独自のストーリーを描いているとは思っていませんでした。
義経の腰越状の訴えまでフィクションだったとは驚きました。

「歴史とは過去の事実の羅列ではない。事実同士があるいは虚構を交えつつ関係づけられ、一定の意味を与えられ、ストーリー性を付与されて初めて歴史となる」

『吾妻鏡』という非常によく出来た歴史書が、どのように歴史を物語っているか、それを考察したというのが、本書のテーマとなっています。
史料批判にあたっては、事実誤認や虚構を明らかにするだけでなく、何を語ってないかや、事実であってもどのような配列で語っているかなどに注目するのが大切であるということを、『吾妻鏡』を教材として実践した内容となっています。

あくまでも歴史というのは人間が過去を語り直し、意味づけ、更新していく営みであって、端的に言えば、歴史というのは後世の人々による解釈と創造の作業であること。
それに無自覚で「正しい歴史」というものを振りかざしてしまうと、現在の世界でも起きている通り、戦争になってしまう。
それを考えさせてくれる良書です。
#読書
#読書感想文
#歴史
#文学
#叙述
GRAVITY
GRAVITY20
話題の投稿をみつける
関連検索ワード

こんにちは。