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アメジスト
読書しました。
哲学史入門Ⅲ
現象学・分析哲学から現代思想まで
斎藤哲也 編
NHK出版新書
20世紀の哲学史は入門するだけでも難解です。
現代思想というのが、自己と他者あるいは内部と外部という二項対立の構図を脱構築して、支配関係や上下関係や敵対関係を克服するための哲学なのだと思いますが、現代思想が世の中に受容されるにつれて、むしろシニカルな相対主義が広まってしまったようです。
それがトランプ現象につながった面も否定できないと言われており、現代思想が克服するはずだった対立関係や分断が深刻化しているのは悩ましいことです。
ハリス氏が述べた、愛国というのは合衆国憲法に忠誠を誓うことであるというのは、ハーバーマスの憲法愛国主義的な市民社会の概念にもとづくものだと思いますが、グローバル資本主義を制御して人権や福祉に配慮する社会をどう築いていくか。
日本国憲法第13条にうたわれている幸福追求権とは何かということまで改めて問い直すという作業も必要なのかもしれません。
自立した個人や私的所有権の主体としての近代の人間像をアップデートして、グローバルな連帯やグローバルな公共圏が求められる、これからの時代のための人間像を問い直す作業が、これからの社会哲学に求められているようです。
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#社会哲学

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クワガタ1975
何年か前、もう10年くらい前か、確かいわゆる左寄りの雑誌「世界」の編集長と、右寄りの「諸君!」の編集長が対談したりしていて、そういう蛸壺を超えて対話することは私はとても良いと思っています。 ネット掲示板では煽り合いみたいなのが多いですが、何か共通点を見つけたり、止揚できる部分が無いか考えたり、そういう作業は面白いと思います。 先日たまたまYouTubeで自ら左翼を名乗る斎藤幸平とひろゆきが対談しているのを見たのですが、これもなかなか面白かったです[穏やか]