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あんぽん

あんぽん

【鷹に扮した鳶から生まれた鳶】
ずっと自分は鷹から生まれた鳶なのだと思っていた。
鳶が鷹を産むのは聞いたことがあるが、逆は聞いたことない。
なぜ自分は鳶なのか。なぜ鷹になれないのか。
なぜ自分だけこんなに無能なのか自責する毎日だった。
親からは鷹になるよう育てられ、
彼らが思い描く理想とのギャップに苦しんだ。
次第に、鷹の姿をしている彼らに違和感を覚え始めた。
彼らの周りに人は集まらず、集まったとしても鳶が集まっているように見える。
類は友を呼ぶのではないか?
なぜわざわざ鳶の群れに入るのか。
そしてなにより私が嫌悪を抱いていたのが、
鳶たちと群がっているにも関わらず、その鳶たちを罵るのだ。
仲間ではないのか?罵るくらいなら自分達と同じ鷹と群がればいいのではないか。
子どもながらそんな風に思い、
なんだか鷹という存在自体に嫌悪し、
自分は鷹にはなりたくないと思った。
なのに私は今、鷹の群れの中にいる。
正確には群れに入ってしまった。
相変わらず鳶な私は、きっと鷹たちに罵られるのだろうと怯えていた。
しかし、私のいる群れの鷹は私を罵ることはない。
鷹には鷹の、鳶には鳶の、
それぞれ得意なこと、苦手なことがあるのだから、
お互いに補完していけばいい。
そういって快く群れに入れてくれた。
鷹への印象が大きく変わった。

そして大人になった今、
ある日親に、これまでのキャリアと年収を聞いてみた。
すると驚き。鷹ではなかった。
私が子供のころに鷹である両親に抱いていた違和感は間違いではなかった。
彼らは鷹に扮した鳶だったのだ。
鷹になりたかったプライドの高い鳶たちは、
ありのままを受け入れて生きることができず、鷹に扮した。
そして彼らは自分達から鷹が生まれることを願った。
しかしそれは叶わず、鳶として生まれた我が子を
どうにかして鷹に育てられないかとあらゆる手を試した。
その結果、鷹に扮した鳶から生まれた鳶は鷹の群れの中に入った。
でも所詮鳶は鳶。
しかも鷹になることを強いられたことで、
上手く飛べず、狩りすらもままならない鳶になってしまった。

鷹の子として生まれたかったとは思わない。
ただ変に気取らず、ありのままを生きる人たちの元に生まれたかった。

#ジャーナリング #書く瞑想 #日記 #毒親 #毒親育ち
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コメント

ビティちゃん【非公…

ビティちゃん【非公…

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ビティちゃん[好き]【非公式】 あん肝ぽん酢も鷹になれる日がきっとくるビティよ。それはきっと、鳶であったご両親を許し、尊敬できるようになった時だビティ。鳶を罵るのは鷹ではなく、同じ鳶なのビティ。 これからのあん肝ぽん酢の幸せな未来を応援しているのビティ。

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あんぽん
あんぽん
いつか鷹になれたらと願います。 少なくとも鳶を罵る鳶にはならぬように。
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あきもと

あきもと

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文を拝見して、だれかに何かを期待してしまうこともまた、人間らしさだと感じました。あなたが親がこうあってほしいと期待してしまうように。 親子ってむずかしいですよね… あなたの見た空はあなたでしか見えなかった空です クソリプ失礼しました💦

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あんぽん
あんぽん
おっしゃる通りですね。 自分が色々求められすぎたからなのか、自分も同じように親に対して求めすぎていたのかもしれません。 親も人間なのだと、もっと早く気づけていればこんなに傷が深くなることはなかったでしょう。 だからといって親を責めるわけでもなく、反面教師にして行きたいです。
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