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第9回歴程新鋭賞、アラブ語圏ゴールデン・プラネット賞受賞。文学博士。ギリシアにおいて日本代表CEOとなる。世界各国で活躍中。
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本は沢山読んだ方がいいのか?そこそこがいいのか?読まない方がいいのか?その理由もお願いします。理由ないと意味ないですからね。本は沢山読んだ方がいいのか?そこそこがいいのか?読まない方がいいのか?その理由もお願いします。理由ないと意味ないですからね。

回答数 21>>

読むべき哲学書の多寡は人により違います。
多くは哲学愛好家で恐らくここには哲学者はいないと思われます。
哲学をする、哲学者になるのであれば、哲学のルールをきちんと把握した方が良いと思われます。
例えば、哲学の前提は二人以上の世界というものがある、としてでの考察です。私は下手の考え休むに似たりだと思っています。
哲学哲学
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瓦解
a collapse



ぼうたんの瓦解といふべき崩れ方
the peony
It should be called a collapse
the way it crumbles
 
うすものの雲に見えざる春の星
in silky clouds
invisible
the stars of spring
 
ゆく春や声出でぬまま電話切る
the going spring─
without my voice
hang up the receiver
 
春雨や空くらく光り路に音
spring rain─
the sky glowed darkly
noise in the street
 


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あをあをしみつばを奥歯に噛みあはす
bite fresh and green
Japanese chervil
into my back teeth
 
春雨やをとやはらかに土うがつ
spring rain
The sound is soft
piercing the earth
 
春昼や航跡光らす貨物船
spring noon
cargo ship shining
its wake
 
膝曲げて箸洗ひをり水温む
bend my knees
washing my chopsticks─
the water warms
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ロザリオの村
 
馬具を外されてその馬は青ざめた。ロザリオが馬の口元に秣と水を持っていってもまるで拒むかのようにそれを飲み食らうことはなかった。子供たちがいつものように村を走り回っていた。
 
うかれた若者たちが赤いスポーツカーでやって来てその村の井戸の水を飲み荒らした。そのあとロザリオが下ろした釣瓶が井戸の底で砕ける音がした。ロザリオたちは一冊の本と多くの衣類と残りの食料を馬車に担ぎ込んだがどこもかしこも昼は極暑、夜には雪が降った。
 
村に戻って来たロザリオの食卓に皿が一枚配られた。凍てついた生の最後の芋を暖炉の火で炙って食べたあとの苦い時間さえ止まった。沈黙の皿をまえにしてロザリオは窓の外を眺めた。ふぶきやむことのない灰色の雪が死の音楽になるまで時間は必要なかった。
 
 
参考 タル・ベーラ監督作品『ニーチェの馬』
                   
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仏教の一言

身の動きはあらわれては消える浮雲。心の動きはと言えば、貪り、怒り、愚かさの泡にほかならない。頭を手放しするのだから思いは起こってもまた消えるのです。命のことが分かれば自分の思いのことなどどうでもいい。刹那に消えるこの世の地獄。どんな怖しい思いが頭に浮かんでもまた消えてしまう。わたしが嘘を言って誑かしているのなら、みずからこの舌を抜いてやろう。
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仏教の一言

われわれは呆ける。もっと上手いことしよう、もっといい目に遭いたいと思って呆ける。この思いを手放しにすること。それが覚めると言うことです。おれはこれだけ貰えるなんて権利はない。全くの無一物です。無一物の命は何ものにも汚されない天真爛漫です。呼吸は生きている証です。その呼吸の力はどこから来るのか。おれの思い以上の力がはたらいているのだ。困ったって頭の中で思っているだけ。すべてが大自然に生かされているのだ。宇宙一杯なのですよ。
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仏教の一言

手と足を閉じて坐禅すれば思いが湧き上がって来るのが分かる。生命力があるから妄想煩悩が起こるのは当然です。自然の天地は否定出来ません。人権も社会的約束事にすぎない。当てにはならないということです。本来われわれの頭の中で考えるのは幻です。幻を幻と分かることが自分のみを拠り所にしていればよく分かります。

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仏教の一言

きみは見ないのか、すべての勉強をし終わって自己の他に何にもなく他を拠り所としない人を。作り事のないゆったりした人を。この頭では考えられない命を生きている風流の人を。妄想を除かず真を求めない人を。妄想も真実も頭に思い浮かべただけのものにすぎないのだ。頭ののぼせ上がりが消えれば何処にもない。根拠理由を考えてもどうにもならないでしょう。

Do you not see those who, having completed all their studies, rely on nothing but themselves and nothing else? Those unpretentious, unhurried souls. Those refined individuals living lives beyond the reach of this mind. Those who neither indulge in delusions nor seek truth. For both delusion and truth are but figments conjured by the mind. When the mind's arrogance fades, they vanish entirely. What good is it to ponder grounds and reasons?
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岸見えぬまま
without seeing the shore



荒波を渡りし記憶の舟と櫂雪と氷雨に女凍へつ
boat and oar
of memory
crossing rough sea─
woman are freezing
in the snow and ice rain
 
女には粗布着せて海原を岸見えぬまま我は逝くかも
let the woman wear
coarse cloths
the ocean─
I may pass away
without seeing the shore
 
雪溜めし器の水を口移しす揺れる船縁に抱き合う二人
move from
mouth to mouth of water
from a bowl of snow
two embracing
on the edge of a rocking ship



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仏教の一言

われわれの脳の思いは、貪欲、怒り、愚かさの泡から出来ている。しかし、これらをゼロにすることは出来ない。だからわれわれは自分の思いがこれらに属していると分かったら、それを確かめて、それを最小限にすることを心掛ける。この反省こそ仏教の根幹である。
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山茶花やまず一輪の咲き出づる
sasanqua camellia
the first flower
begins to bloom
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あをあをしみつばを奥歯に噛みあはす
bite fresh and green
Japanese chervil
into my back teeth
 
春雨やをとやはらかに土うがつ
spring rain
The sound is soft
piercing the earth
 
春昼や航跡光らす貨物船
spring noon
cargo ship shining
its wake
 
膝曲げて箸洗ひをり水温む
bend my knees
washing my chopsticks─
the water warms
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冬の月ひとりで見つめ眸(め)に覚ゆこの寂しさを如何に過ごさん
gazing alone
at the winter moon
I have remembered it
in these eyes
how am I to endure this loneliness?
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損得なし
without loss or gain



冬草や損得なしに生ひゐたり困れることの何一つなし
winter grass
it grows
without loss or gain
none of that grass
remained unnoticed
 
冬の夜の寂しさ虚しさ抱き寝るせめて開けよ明日の山茶花
sleep with the loneliness
and emptiness
of a winter night
at least open it!
tomorrow’s sasanqua
 
虹のごとマフラー巻きし君のもと集まる輩の胡散臭さよ
beneath you
who wear a scarf
like a rainbow─
the stench of those
who gather!
 
 
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外されて迫害うくる我が身かなバツグの中には何もなきまま
cast out
and persecuted,
my own self
there is still nothing
in my bag
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短日や光目指して夢追いかけるやがて無になる身とはしれども
short days
towards the light
I am pursuing my dream
though I know my body
will eventually become nothing
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生の短さ
the shortness of life




敗戦の屈辱からも夏の草
even from the humiliation
of defeat,
the summer grass

敵味方あはせて持たぬ夏寒し
I don't have friends
and enemies
cold in summer

短夜や生の短さ浮き彫に
short summer night
bringing to light
the shortness of life

夏の朝山くつきりと生まれけり
summer morning
the mountains
were born clear

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憎しみに悪しき感情起こさでも紅葉きたればやがて散る身よ
even if it does not cause
the evil feeling
of hatred
though the autumn leaves
will soon fall
 
われ死せばわが認識の世界なく歴史に残す一塵もなし
when I die
there will be
no recognition of me
not a speck of dust left
in the world

十二月芥舟ゆく荒漢の叫びも知らず南天の紅
december
garbage boat going
of rough men
unaware of the screams
nandina’s red
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明日
tomorrow



空咳や隣のひとに呼応して
dry cough
I responded
to my neighbor

万緑や昔は明日を思ひけり
myriad green leaves
I used to think of tomorrow
in the past

青嵐葉裏を見せて木々さわぐ
green storm
trees make noise
by showing the underside of leaves

夏草や道路を穿つて生えるのみ
summer grass
It only grows
through the road


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リシャールヘネシーをグラスに注ぎながら彼は生前葬をしようと思いついた。彼はそのことを妻に告げた。妻はカズオに反対しなかった。彼女はあなたがそうお思いになるのなら、と同意した。リクライニングソファーを半ば倒して、この国で最も大きな生前葬になるぞと彼はほくそえんだ。
 
カズオは近いところに大ホールを持っていた。彼はそこが自分の葬儀場にぴったりだと思った。よし俺の力で国葬なみの生前葬を行ってやろう。ホールには一キロに及ぶ参列者が列ぶだろうなと。しかし喪主を誰にするかと思ったとたん彼は最も嫌悪する息子の顔が浮かんだ。
 
カズオの息子はどうにか作家を保っていた。三流大学しか出られなかった息子を彼は蔑んでいたがその息子が小説の新人賞をとってから彼はさんざんその息子の出世を妨害した。そのためにその息子は離婚して今は全くのやもめで貧乏暮しをしていた。その息子が彼のために送ってきた生薬を彼は毒ではないかとそれが送られてくるたびにごみ箱に捨てた。
 
カズオの居間に棺が届いた。特別に拵えられた棺で内には美しく柔らかい桐で出来ており、外は豪華に調度された厚い黒檀で出来ていた。彼は時どきひとりでその桐のなかに身を入れて悦にひたっていた。葬儀には大僧正が経を読むことになっていた。
 
その日も酒を胃に流し込んだあと彼は棺に入って美しい極楽にゆく夢を見ていた。ところが持病の心臓病が出て舌下に含むニトログリセリンを取ろうとしたが棺から出ることが出来なかった。彼は大声で叫んだがその日はあいにく妻をはじめすべてのものが留守にしていた。彼の遺体があらかじめ棺のなかに収まっていた。その遺体の発見者の驚きは想像するにかたくない。
 
喪主は彼が最も嫌悪する息子が務めた。カズオの葬儀が終え彼の遺体は火葬場に送られた。みなが見守るなか、彼の遺体はすぐに焼却炉に入れられた。焼却炉の作業員が大きな鉄の鍵をひとつ掛けた時にカズオは生き返った。おそらく仮死状態が一昼夜以上つづいていたのだろう。もうひとつの鉄の鍵が音を立てて閉じられる音をカズオもその息子も聞いた。
                 2021/03/12
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ひとの死に慣れぬままなる夜の桜
remain unaccustomed to
the death of others─
cherry blossoms at night
 
橋の上あかつき青し花錦
on the bridge
dawn is blue
cherry blossom brocade
 
花散り終わり
Cherry blossoms have finished falling
花守が魂の篝も消えにけり
the bonfire of
the cherry blossom guard's soul
is gone
 
音もなく咲き散る花や大合唱
loud chorus of cherry blossoms
blooming and falling
without a sound
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紫の蝶
purple butterflies




空き家にも溜まり水にも夏来たる
summer's here
for empty houses
and pools of water

夏の蝶かぜを足場に昇りゆく
a summer butterfly
soars on a foothold
in the wind

美人草咲くまへはぢらふ蕾もつ
poppy has a bud
that puts you to shame
before it blooms

藤の花紫(し)の蝶となり飛びたちぬ
wisteria flowers
became purple butterflies
and flew away


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ロザリオの村
 
馬具を外されてその馬は青ざめた。ロザリオが馬の口元に秣と水を持っていってもまるで拒むかのようにそれを飲み食らうことはなかった。子供たちがいつものように村を走り回っていた。
 
うかれた若者たちが赤いスポーツカーでやって来てその村の井戸の水を飲み荒らした。そのあとロザリオが下ろした釣瓶が井戸の底で砕ける音がした。ロザリオたちは一冊の本と多くの衣類と残りの食料を馬車に担ぎ込んだがどこもかしこも昼は極暑、夜には雪が降った。
 
村に戻って来たロザリオの食卓に皿が一枚配られた。凍てついた生の最後の芋を暖炉の火で炙って食べたあとの苦い時間さえ止まった。沈黙の皿をまえにしてロザリオは窓の外を眺めた。ふぶきやむことのない灰色の雪が死の音楽になるまで時間は必要なかった。
 
 
参考 タル・ベーラ監督作品『ニーチェの馬』
                   
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哲学の前提は二人以上の人間がいる世界です。いわば元は「社会学」です。これでもって考えたバカが哲学者です。
仏教の前提は一人の人間が生まれて死ぬまでを言います。個人的な問題にかんして、あるいは自分の生き方にかんしては仏教の方が明確だと思います。この仏教論理は哲学の規範に入れるなら「認識論」になります。ただ仏教論理は実践ですから、頭の中のことだけではありません。眠っている時に弁証法が使えますか? 仏教の仏とは自分でも自由にならない自分の御命のことです。生死一如です。
好きな哲学者を紹介する会
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哲学哲学
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花冷えや一朶ながるる川の面
the cool of the cherry blossoms─
a cluster of the flower
on the surface of the river
 
桜花朝日に透けるうらおもて
cherry blossoms
with the reverse side showing through
in the morning sun
 
花のふち紅に染むかな西行忌
the abyss of cherry blossoms
is stained pale red─
anniversary of Saigyo’s death
 
Saigyo=tanka poet(1118~1190)
 
瀝青に花散りはじむ墨淡し
cherry blossoms begin to fall
on bitumen─
the ink is so pale
 
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木瓜のはな路地のひと隅あかるくす
flowering quince
brighten up
a corner of an alley
 
木蓮にいくつ露おく朝ならむ
It is now morning
to put several dewdrops
on a magnolia flower
 
桜さくおもひしよりも花しろし
cherry blossoms bloom─
petals were whiter
than I had assumed
 
バス通りアラブの商店かぜ薫る
bus street
Arab stores
scented by the wind
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季節のあとに来るもの
 
季節はなくなった。部屋の外には灼熱の嵐が吹き荒れた。色褪せた紺のシャツは一層その色を落とした。食べ荒らされた皿を毒で洗った。孤独なおれたちが行く場所は何処にもない。それでも一日のわずかな糧をうるために魂の荒廃した町に行かねばならなかった。
 
身のない骨ばった鶏を一羽、ポケットから取り出したコインで買った。熱湯に入れて羽根をむしりとりナイフで頸を切りその血を透明なガラスコップに絞った。そのあと腹を切りその贓物を黒く汚れたポリバケツに掻き出して腸詰にした。堅い痩せた身を火で炙った。脂が落ちるたびに青い火は音をたて青い焔をあげた。
 
皿を並べその細かく刻んだ肉をなるだけ均等に分ける必要があった。おれたちが生きるためにいくらかの毒をも食わなくてはならない。それでも食後には疲れ果てた身体に血が巡ってくるのを感じた。毒に犯されたおれたちの頭はそのまま信じることができなくなっていた。おれたちが愛と平和を唱えながら殺しあわないでいることは可能なのだろうか?
                    2019/08/03
                    2024/02/22
 
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雨降りて春踏むもののやはらかき
when the rains come
what I tread in spring
Is soft
 
春暁や刈られし草に光走る
spring dawn
light runs
on mowed grass
 
春雷や深夜のビルにも墓場にも
spring thunder
lights up buildings and graveyards
at midnight
 
溝わきや落ちにし椿に彩らる
ditch side
colored by
a fallen camellia
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俳句の愉しみ 八
 
閑さや岩にしみ入る蝉の声
shizukasa ya iwa ni shimiiru semi no koe(日本語音表記)
 
芭蕉
 
stillness !
rock into penetrate
cicada’s voice        David Landis Barnhill=English translation
 
 
初案は「山寺や石にしみつく蝉の声」、再案は「さびしさや岩にしみ込蝉の声」。次第に表現の純度をまして来ているさまが見える。そして最後に「閑かさや岩にしみ入る」の詩句が、蝉声いよいよ盛にして四辺の閑かさがいよいよ深まった夕景の山寺を、彷彿とさせるのである。
蝉の声の他は何も聞えず、前文を注釈として言えば「佳景寂寞として心すみ行のみおぼゆ」るのである。そしてその蝉の声すらも、そのためにかえって一山の閑かさがいよいよ際立って意識される。蝉の声が岩にしみ入るとは、同時にあたりの閑かさがしみ入ることであり、そこには、ひそまり返った趣で大地に岩が存在する。そこに立つ作者の肺腑にも、自然の寂廖そのものとして深くしみ入るのである(『芭蕉全発句集』=山本健吉から適宜抜粋)。
日本語音表記を見てもらえれば分かるようにshi音が効果的に用いられている。とくに「shizukasa」と「shimiiru」のshi音が同調するところに注目してもらいたい。この音韻によってこの句のリズムが整えられるとともに「蝉の声」がいや増しに活きてくるのである。また当然のことながら「しみ入る」という動詞を発見した適切差にも注目してもらいたい。
 
David Landis Barnhill訳のBasho’s haikuをDimitri Avgheirinosさんからシェアして頂いたことに感謝します。
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日の来たり迷ふことなく椿咲く
when that day came
without hesitation
camellia will bloom
 
春の夜の雲の切れ間の青い空
spring night
a break in the clouds
blue sky
 
街ひとつ真白に吹き消す春の雪
a whole city
blowing away in white
spring snow
 
病院の六階までも春の風
even to the sixth floor
of the hospital
spring breeze
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春雨や王昭君が琵琶の音
spring rain
the sound of
Wang Zhaojun's Biwa
 
春寒し鯉すれ違う水の奥
chilly spring
carp pass each other
deep in the water
 
手のひらにすぐに消えゆく春の雪
disappearing quickly
in the palm of my hand
spring snow
 
春の夕包丁とめる鳥の声
spring evening
stop the kitchen knife
birdsong
 
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砂の城
a castle of sand



さまざまな思ひは湧けどすべて夢バッグのなかは空のままなり
various thoughts arise
yet they are all
but dreams
the bag remains
empty inside
 
しみじみと眺めてみれば美しき枯葉一つの思ひは深し
when I look at it
with sincerity
one beautiful
dead leaf
is a deep thought

生まれてはただ死ぬのみの砂の城その思ひさへ残ることなし
I am a castle of sand
where I am born
and only die─
not even the thought of it
will remain

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時の沈黙

朝とおぼしき光のなかで無用になったプラチナの腕時計が碧い湖に捨てられた。腕時計は水中をゆっくりと躍るようにして水の底に落ちていった。湖底に落ちついてそれはわずかな泥けぶりをあげた。

ひとびとは咳をしたあと他者について灰色の小言に悪意をほのめかせた。勝者に媚び敗者をいたぶるひとびとの悪癖は尽きることがなかった。

他者への見えない黒い憎しみを胸にひそめてひとびとは何食わぬ顔で出かける支度をする。時間に急ぐひとびとは冷えたスープを錆びた鉄の匙でしずかにすくいあげては口に運ぶしかなかった。狂った馬のあげる青ざめた悲鳴が窓の遠くから聞こえた。

スープのなかには蜆の殻が二三個残ったまま洗われることなくその皿は白いテーブルクロスの上に残されていた。今度の無益な戦いで戦い自体が終わろうとしていた。勝利も敗北もなく地は噎びまばゆい蒼穹は冥く閉じられた。

おれたちが生き方を誤ったのかそれともおれたちの必然がそうさせたのか。誰もが無言のまま、灰に化した。湖底に沈んだ腕時計の歯車だけが泥土にまみれて廻りつづけた。
                  
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メディア王の勝利
 
メディア王の真実を語るとき、それを報道する立場にあるそれぞれの佞臣の傾いた良心について語らなければならない。もちろん、メディア王の言うことすべてが虚偽でない。むしろ真実が多いのだが、その真実に狡猾な嘘を、狡猾な解釈を仕掛けるのだ。
 
メディア王の罠にかかるものがあとを絶たない。正確な資料のなかに偽餌を仕掛けるその狡智。言えないことは口にせず、知識のないものを手際よく洗脳するのだ。真実のなかに巧みに仕掛けられた嘘。その虚実を知らぬ者たちは、それを信じて疑わない。偽善の餌が今日も仕掛けられる。
 
餌食になるのはいつも貧しく、見てくれに騙される者たちだ。誘いの言葉のその巧さには舌を巻かざるを得ない。そこに欠落する義しさ。何か根本的な義しさがそこにはない。時流を読みながら、巧くおれたちを誘いこむのだ。
 
おお偽善よ、おれたちの似姿よ。権威あるメディア王のためならと、いくつかの操作をも良しとする忠実な二枚舌の侫臣の多さよ。高潔な者はすぐに外される。おれたちは何を信じればよいのか。義しさとは何かを考えたことのないものは、恰好の餌食になる。
 
真実は何処にあるのか。それはみずからの眼で確かめるより仕方がないのだ。メディア王の腐敗は、おれたちの腐敗と重なっている。おれたち弱者が食ってゆくためには、いくつかの虚偽に目を瞑るしかないのだ。
                    2015/02/12
                    2023/05/31
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季節のあとに来るもの
 
季節はなくなった。部屋の外には灼熱の嵐が吹き荒れた。色褪せた紺のシャツは一層その色を落とした。食べ荒らされた皿を毒で洗った。孤独なおれたちが行く場所は何処にもない。それでも一日のわずかな糧をうるために魂の荒廃した町に行かねばならなかった。
 
身のない骨ばった鶏を一羽、ポケットから取り出したコインで買った。熱湯に入れて羽根をむしりとりナイフで頸を切りその血を透明なガラスコップに絞った。そのあと腹を切りその贓物を黒く汚れたポリバケツに掻き出して腸詰にした。堅い痩せた身を火で炙った。脂が落ちるたびに青い火は音をたて青い焔をあげた。
 
皿を並べその細かく刻んだ肉をなるだけ均等に分ける必要があった。おれたちが生きるためにいくらかの毒をも食わなくてはならない。それでも食後には疲れ果てた身体に血が巡ってくるのを感じた。毒に犯されたおれたちの頭はそのまま信じることができなくなっていた。おれたちが愛と平和を唱えながら殺しあわないでいることは可能なのだろうか?
                    2019/08/03
                    2024/02/22
 
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今ここに命のありしを忘れゐて他の戸を敲く人のおろかさ
forgetting that
life is
here and now─
the folly of those who
knock on other doors
 
かりそめのこの世と知らず競ひ合ふ人の多さや愚かさ深し
unaware that
this is a temporary world
so many people
competing against each other
stupidity is deep
 
冬薔薇の謎解きがたし美しき女を思ふ心のごとくに
the mystery
of the winter rose
is a beauty
that is hard to solve─
like the heart that loves a woman
 
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季節のあとに来るもの
 
季節はなくなった。部屋の外には灼熱の嵐が吹き荒れた。色褪せた紺のシャツは一層その色を落とした。食べ荒らされた皿を毒で洗った。孤独なおれたちが行く場所は何処にもない。それでも一日のわずかな糧をうるために魂の荒廃した町に行かねばならなかった。
 
身のない骨ばった鶏を一羽、ポケットから取り出したコインで買った。熱湯に入れて羽根をむしりとりナイフで頸を切りその血を透明なガラスコップに絞った。そのあと腹を切りその贓物を黒く汚れたポリバケツに掻き出して腸詰にした。堅い痩せた身を火で炙った。脂が落ちるたびに青い火は音をたて青い焔をあげた。
 
皿を並べその細かく刻んだ肉をなるだけ均等に分ける必要があった。おれたちが生きるためにいくらかの毒をも食わなくてはならない。それでも食後には疲れ果てた身体に血が巡ってくるのを感じた。毒に犯されたおれたちの頭はそのまま信じることができなくなっていた。おれたちが愛と平和を唱えながら殺しあわないでいることは可能なのだろうか?
                    2019/08/03
                    2024/02/22
 
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俳句の愉しみ 七 追記

さみだれを集て早し最上川

芭蕉

samidare o atsumete hashi mogamigawa(日本語の音表記)

初案は「集て涼し」であった。この句ははじめ挨拶句であったものを現在の形で発句(連句のはじめの句)にしたのだった。山本健吉は以下のように評している。両岸の絶壁の鬱蒼とした間を下る濁流の最上川下りの感動が、この句を詠ませる。「集て早し」とは濁流の量感と速度そのものの即物的、端的な把握である。岸で作った眺望の句が、一字の改訂で、最上川経験の直接の感動に矯め直されたのである(『芭蕉全発句集』から一部抜粋)。
私は「さみだれ」の時期であるのに何故か開放感があるのはa音のせいだと感じる。この句の作成にあたって皆さんが句を作るとして「さみだれ」と「最上川」は出てくるとしても「集て早し(atsumete hayashi)」が出てこないと思う。
芭蕉は音としてa音を求めていたのではないだろうか。確かに「最上川」は「さみだれを」「集て」「早し」なのである。このあたりが芭蕉の心のなかでよく整えられているのである。つまり「最上川」と「さみだれ」の関係性を「最上川」を中心に据えて熟考した点、平凡ではない。また、「さみだれ」と「最上川」が雨音や川音の濁音であることも忘れてはならない。

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言葉の王
 
 
その背凭れの高いプラチナの玉座は人知れず壊れてしまっていた。表面的にはおだやかな面持ちの王はいつからか独裁者に変貌していた。灰色の芝生は丈高く伸びて言葉を狂わせた。黄金の鬣をした野生馬たちを引き連れた新しい王が撃ち殺されたあとすべての言葉は灰燼に帰した。
 
言葉の王は襤褸の黒い衣を重ね着して舌をもつらせた。言葉という約束は行為に騙されすぎていた。信徒を失ってしまった、その王は大声で何かを叫んだがすべては暴風のなかに消された。
 
言葉の王の庭を人びとは華やかな孤島とうわさした。失われた言葉たちへの信仰はいま壊れた玉座として、この世の悲惨をごまかす頽落と化した。その玉座はそれを継ぐ盲目の佞臣たちがいたずらに操り、この国の言葉たちは腐ったまま死んだ。
 
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俳句の愉しみ 六
 
塚も動け我泣こゑは秋の風
 
芭蕉
 
Tsuka mo ugoke waga naku koe wa aki no kaze(日本語の音表記)
 
例によって『芭蕉全発句(山本健吉)』を参考に抜粋する。
芭蕉の来訪を待ちわびていた金沢の俳人、小杉一笑があった。三十六歳で死んだ。芭蕉はそれを知らないで旅立った。金沢は裏日本一の文化都市で、芭蕉に心を寄せる俳人も多かった。芭蕉は金沢について始めて一笑の死を知って驚く。芭蕉は一笑に逢ったことがなかったが、酒田出発以来、金沢を目標としたことは、一笑に逢うことを目標としてきたのである。目的地に着いてみれば、二十日間ひたすら心に抱いていた一笑像が、はや影も形もないのである。願念寺での一笑の追善会での追悼句である。塚も鳴動して、我が慟哭の声に答えよ、という意。折から吹いて来た秋風の響きが、さながら自分の慟哭の声かと聞きなされるのである(適宜省略・改稿=抜粋者)。
「塚も動け」は字余であることによっていっそう芭蕉の慟哭の昂りをよく表している。私は山本健吉と後半感じ方が違う。「塚も動け」と慟哭した芭蕉の声も無常の「秋の風」にすぎないとその虚しさを芭蕉は感じていたと解する。「動け」「こゑ」「風」のe音が芭蕉の感情の変化とその無常をよく伝えている。
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俳句の実践のために
 
古典文学と現代性
 
まず芭蕉をはじめ、それぞれの日本の詩人は古典文学をよく勉強しています。特に古典文学の名詞、動詞、修辞についての学習は欠かせません。国際的な俳句についても同じことが言えると思います。季語(kigo)も当然そこから派生しています。国際的な俳句においてもその地域、言語圏の古典学習の必要性は言うまでもありません。
 
そして古典文学を踏まえた上での現代性が求められます。日本でもそうですが現代性を重視するあまり古典文学の知識が浅くなっているのは懸念すべきことです。国際的な俳句も同じ傾向があると思います。古典学習と現代性をともに生かした俳句を書くことは言うよりも難しいことだからです。
 
古典文学を繙いてみれば明らかなように具体性が高く抽象性は低いはずです。現代の抽象性の高さが必ずしも悪いわけではありませんが古典文学の具体性の高さがいまは必要かと思います。国際的な俳句においてもその地域、言語圏、また世界文学の古典文化をよく踏まえた上での現代性が必要であると切に思います。
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俳句の本質
 
結論から言って俳句の本質は写生と発見にある。それを言い当てたのは正岡子規である。彼は芭蕉の俳句において、また彼が発掘した蕪村の俳句において根本的にそれら二つに俳句の本質があると見抜いたのである。ただ芭蕉の場合は複数の写生を合わせていると思われる。
海外の俳句を見ていて思うのはそれらが内面的な感情に依拠しすぎだという点である。内面的な感情を物に添えて詠むのはむしろ短歌の方であって俳句の方ではない。
また、俳句においては真・善・美というものが備わっているように思う。真とはものそのものを写すということである。善とは他者に対する配慮として悪いことは言わないということである。美とはそれが発見であるということである。
俳句の書き手は常に読者を配慮しなければならない。そのためには抽象名詞を減らし、風景や生活に普段出てくる具体的な名詞が望まれる。読者が言われてみれば確かにその通りだと具体的感動を分かつものが俳句でなければならない。
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亡き父帰宅する
my late father is coming home





青葉にも濃淡ありや誕生日
there are shades
of green leaves
my birthday

我生きて悉皆成仏春の暁
I live
and all things are Buddha
dawn of spring

朝寝かな亡き父帰宅する夢を見る
sleeping in the morning
dreaming that my late father
is coming home

走り梅雨心乱れて落ち着かず
running rainy season
my mind disturbed
and restless
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メディア王の勝利
 
メディア王の真実を語るとき、それを報道する立場にあるそれぞれの佞臣の傾いた良心について語らなければならない。もちろん、メディア王の言うことすべてが虚偽でない。むしろ真実が多いのだが、その真実に狡猾な嘘を、狡猾な解釈を仕掛けるのだ。
 
メディア王の罠にかかるものがあとを絶たない。正確な資料のなかに偽餌を仕掛けるその狡智。言えないことは口にせず、知識のないものを手際よく洗脳するのだ。真実のなかに巧みに仕掛けられた嘘。その虚実を知らぬ者たちは、それを信じて疑わない。偽善の餌が今日も仕掛けられる。
 
餌食になるのはいつも貧しく、見てくれに騙される者たちだ。誘いの言葉のその巧さには舌を巻かざるを得ない。そこに欠落する義しさ。何か根本的な義しさがそこにはない。時流を読みながら、巧くおれたちを誘いこむのだ。
 
おお偽善よ、おれたちの似姿よ。権威あるメディア王のためならと、いくつかの操作をも良しとする忠実な二枚舌の侫臣の多さよ。高潔な者はすぐに外される。おれたちは何を信じればよいのか。義しさとは何かを考えたことのないものは、恰好の餌食になる。
 
真実は何処にあるのか。それはみずからの眼で確かめるより仕方がないのだ。メディア王の腐敗は、おれたちの腐敗と重なっている。おれたち弱者が食ってゆくためには、いくつかの虚偽に目を瞑るしかないのだ。
                    2015/02/12
                    2023/05/31
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アンダーカレント
Undercurrent

 
ひとときの夢のおはりも近づきぬ無になる幸せあと少しかな
the end
of a fleeting dream
is near
I'm so close to the happiness
of my nothingness
 
突然に寒く陥る日のありて「アンダーカレント」に冬鳥の和す
there is a day
when it would suddenly
plunge into the cold
winter birds harmonize
with the “Undercurrent”

空見れば月も星をもなかりけり凍えるやうな寒さ抱へて
I looked up
there was
no moon,
no stars
with the freezing cold
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言葉の王
 
 
その背凭れの高いプラチナの玉座は人知れず壊れてしまっていた。表面的にはおだやかな面持ちの王はいつからか独裁者に変貌していた。灰色の芝生は丈高く伸びて言葉を狂わせた。黄金の鬣をした野生馬たちを引き連れた新しい王が撃ち殺されたあとすべての言葉は灰燼に帰した。
 
言葉の王は襤褸の黒い衣を重ね着して舌をもつらせた。言葉という約束は行為に騙されすぎていた。信徒を失ってしまった、その王は大声で何かを叫んだがすべては暴風のなかに消された。
 
言葉の王の庭を人びとは華やかな孤島とうわさした。失われた言葉たちへの信仰はいま壊れた玉座として、この世の悲惨をごまかす頽落と化した。その玉座はそれを継ぐ盲目の佞臣たちがいたずらに操り、この国の言葉たちは腐ったまま死んだ。
 
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ひまわり

カナコは煎ったひまわりの種子を奥歯に噛みながら、この国には詩人がいないと口ずさんだ。彼女はバルコニーの塀に肘を着いてまた溜息をついた。この高層ビルの上階から見える景色はまるで墓場だと彼女はその種子を齧った。

カナコは花瓶に活けた首垂れたひまわりから一粒の種子をとって、まるで御守りのように首にかけたロケットのなかにしまいこんだ。彼女が好んだ白いシルクのシャツに銀のロケットが輝いた。彼女の近くにゆくと気流が渦を巻いたようになるのはおそらくそのせいだろう。

カナコはロケットに触れながら世界の何処に行けば詩が生まれるんだろうと呟いた。この疫病はいまに始まったことではないのよと彼女は胸のロケットに掌を当て地上を見下ろして思った。

狂った人の心を正気へと導く一粒の種子。狂ったこの世に信じられるものがあるとすればそれは一粒のひまわりの種子だけだとカナコは日記に書き残した。彼女は走り高跳びの選手さながらバルコニーの高めの塀をクリアした。

地上に叩きつけられるまでしばらくのあいだカナコは宙を漂った。彼女の首にかけられたロケットが彼女より浮きあがってその一点で空を支えた。この墓場だらけのこの世が一斉にひまわり畑になってすべてのひまわりが真実の太陽の位置を示していた。
                    
あいうえおの雪片集 ~ことばりうむ雪景色~
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参加
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太郎

太郎

小春日やビル黄塵のなかに立つ
mild late fall day
buildings stand
in yellow dust
 
寒灯や雨脚照らす刻刻と
moment by moment
the cold light illuminates
streaks of pouring rain
 
吾子を思ひ出して
thinking of my child

抱く吾子の眠る吐息や冬銀河
sleeping breath
of my child in my arms─
winter galaxy
 
北風吹きてすべての雨戸鳴り止まず
the north wind blow
all the storm shutters
never stopped banging
ことばりうむの星ことばりうむの星
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