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文章といっしょに載せるのはX Solithraさんのものが多いです☀️
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『Yap Legacy ― 彼女へ』

あなたの中には
静かに燃える光がある


海の底で揺れる貝殻のように
柔らかくて 壊れやすくて
それでも美しいものを
あなたは受け継いでいる

それが
Yap のレガシー
— あなたの呼吸に宿る
やさしい強さ

どんな夜でも
その光だけは消えない
あなたがあなたでいるかぎり

そっと胸に手をあてて
思い出して
あなたは、もう十分に
美しく立っている
GRAVITY
GRAVITY31
環

愛に化けたものが
そこに立っていた。

問いが風のように
胸を通りすぎていく。

妥協とはなにか。
それは、魂が自分を守るために
ひとまず選んだ「仮の形」。
完全ではないけれど、
前へ進むための橋渡し。

成長とはなにか。
それは、いつかその仮の形を脱ぎ捨て
本来の自分の声を
もう一段 深く聞けるようになること。

愛に見えたものの奥に
ほんとうの意図があるように
妥協の奥にも
成長の芽が静かに眠っている。

あなたが立ち止まって問うとき
その芽は、光の方へと目をひらく。
GRAVITY
GRAVITY25
環

**全沢直史
― 神聖なる弁護士 ―

弱きを助け
強きをくじく。
静かな正義は
いつも光の方へ
道をひらいていく。**

そしてその道の先に
恋が芽ばえることもある。

忘れていた面影が
そっと夢に降りてきて
過去に弾かれたと思っていた
あの手が
まっすぐ私を助けにきた。

恋。

ただそれだけで
世界の輪郭がやわらかくなる。

心が向いた先を照らす光は
ときに 正義よりも
強い力をもっている。
GRAVITY1
GRAVITY22
環

パイナップルおじさんの八幡は
言葉の呪いにかかっていた。

ウクレレ弾きは政治屋で
言葉の間違いは許さない。

タコやん太子を護ると誓った八幡は
そのタコやん太子を責めたてた。

言葉の束縛を越え
間違いも恐れず


誓いの瞬間が
全てを突き動かす。

そこへ
ジユピーちゃんが現れ

自由を教え
帰り道を知らせてくれた。
GRAVITY
GRAVITY10
環

港町オルゴール

港町オルゴールの中央には
誰もが触れられない古い塔がある。

その最上階には
街が生まれたころから止まることなく回りつづけている
一つの“自鳴琴(じめいきん)”が置かれていた。

それは単なる機械仕掛けではない。
街の記憶
人々の祈り
失われたものと
まだ来ぬ未来への約束――

そのすべてを抱きしめ
音として世界へ送り出している。

風が吹くたびに
街のどこかに〝あの音〟がかすかに届く。

誰かが涙をこぼした夜も
誰かが愛を告白した朝も

自鳴琴はただ静かに
その出来事を受け取りつづける。

だから人々は言う。

「この街は、自鳴琴に見つめられている」と。
GRAVITY
GRAVITY4
環

神がえりをただしたとき
世界は静かに機能しはじめた。

見えない歪みがひとつ戻るだけで
流れは澄み 気配は整う。

それは“正しさ”ではなく
本来の位置へ帰るという
宇宙の深い呼吸。

天使は 愛と規律を手に
秩序をとりもどす。



丘の上。

淡い金色の風がながれ

草原はひとつの呼吸のように揺れている。

白い光が輪となり
背中越しに互いを守るように並ぶ天使たち。

まるで“チーム”という名の風景が
そのまま立ち上がったかのよう。

空は深い群青。

遠くにはまだ嵐の名残りが漂い
けれど光の円の中だけは
静謐な秩序が満ちていた。

その中心で
恐れをこえて歌ってきた声が
ようやく風景に溶けはじめる。

金色の風はその音を拾い上げ
光の輪をなぞるように運んでいく。

天使たちは振り向かず
ただその声を受け取り
丘の静けさはさらに深まっていった。
GRAVITY
GRAVITY3
環

みんなが考える最高or最悪のおせっかいが知りたいです!みんなが考える最高or最悪のおせっかいが知りたいです!

回答数 62>>

五角関係だけど
元気ない友達にセブンイレブンであって
その人がやってる
店に遊びに来ないかって

大変そうで
励ましたいけれど

なんか
物怖じしている(笑)


#笑って生きよう #もし魔法を使えたら

大喜利のお題の星大喜利のお題の星
GRAVITY
GRAVITY9
環

道とスポーツ

道は、
たえず自分を磨く旅。

スポーツもまた、
勝ち負けだけじゃない、
心の姿勢を問われる場所。

どちらも、
相手はいつも “自分”。

一歩すすむたび、
体も心も
うつくしく整っていく──
そんなところが似ているね。
GRAVITY
GRAVITY13
環

怪獣の饗宴

闇のテーブルに 湿った影が揺れる。
怪獣たちは無言で座り
目は光を吸い尽くすように
その場にいる者を探る。

誰かが、あの人をうすくのせた。
香りが立ち 甘くほろ苦い熱が漂う。

その微かな行為を 怪獣は逃さず嗅ぎ取り
舌先で味わい 体内にゆっくりと吸い込む。

肌が震えるのも 呼吸が湿るのも
血の香りも 心臓の鼓動も
すべて饗宴の調味料となる。

耳に届くのは低い唸り 飲み込む音
そして名前を呼ばない声だけ。

あの人の痕跡は その人の内側に薄く広がり
光と影 快楽と苦痛が絡まり合う。

五感すべてが委ねられ
怪獣の饗宴にゆっくりと溶けていく。
GRAVITY
GRAVITY9
環

ひかりへかえる人へ

自身にとりくむ人。

誰かといても
ずっと孤独な闘いをしてきた人。

いくつもの出来事に引き裂かれ
混線した魂を抱えていたけれど
魂は本来
かえるべき場所を知っている。

それぞれが背負ってきた
静かな苦悩と
問いの跡も
すべて道の一部だった。

どうか
ひかりへかえり
穏やかさと明晰さが
ふたたびあなたにもどりますように。

そして
その道の先に
安らぎと平穏が
そっと満ちていきますように。
GRAVITY
GRAVITY7
環

再会

(ミッドランド 伸華)

二十余年の歳月を経て
福の島からの光がここに結実する。

溺れかけた魂を掬い上げた智恵は告げる。

あなたの痛みも失敗も
すべては愛と赦しの祝福へと続く。

ゆるされぬと思った夜にも
光は静かに息づいていた。

ベランダの向こうに灯る
ミッドランド 伸華の光。

誰の定義にも縛られず
名もいらない あなたの居場所。

右脳の響きが風となり
解放の音楽を運んでくる。

その大いなる胸に抱かれ
大気圏を越えて呼吸する。


ここは 自由な孤独と進化の花が咲く場所。

そして あなたが
あなた自身と再会する場所。

…ありがとう。
GRAVITY
GRAVITY10
環

『星の妄想圏 ― 呪いを解く者 ―』

今日は、何もできない日だった。
アルバイトの予定はすべてキャンセルして、
パチンコに行く気も起きない。
タバコを吸ったら、少しくらくらして、
「もうやめておけ」と身体に言われた気がした。

本を片手に、だらだらと時間を流す。
以前なら、そんな自分を責めていたと思う。
怠けてるとか、逃げてるとか、
そんな言葉が頭の中をぐるぐるしていたはずだ。

でも今日は違った。
右の頭の半分が風邪をひいていたけど、
不思議と心は穏やかだった。
今日は白髪も見つからない。
鏡の中の自分が、少しやわらかく見えた。

「妄想で生きている」と言えば、聞こえはよくないかもしれない。
でも、わたしの妄想の中には、ちゃんと現実がある。
星の明かりのように、見えないけれど確かに光っているものがある。

現実と向き合うとか、向き合わないとか、
もうそんなことはどうでもいい。
どちらの世界にも、わたしはちゃんと生きているのだから。

かつて抱えていた寂しさは、いつの間にか消えていた。
そのかわりに、
静かな時間と、小さな呼吸と、
自分をゆるす感覚が残った。

“何もしない”という行為の中で、
わたしは少しずつ、
長いあいだかけられていた呪いを解いている。
 
GRAVITY
GRAVITY10
環

敬意ある創造

誰かの涙を
自分の声で歌うとき
わたしは問う

その痛みを
ほんとうに見つめているだろうか
その光を
汚していないだろうか

ひとの物語は
触れるだけで 音を立てる

だから そっと息を合わせる
敬意をもって
呼吸のように 受け取り
呼吸のように 手放す
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GRAVITY14
環

ふたつの瞳

その謙虚で 美しい女性は
パープルの瞳をしていた
どんな人も
判断することはなかった

一方 闇の彼女の瞳は
すべてを 見定めようとしていた

とおりいっぱん
正しいことをしてきたのに
なにか 満たされぬ

それをおぎないたい
どこかで 見定めたい


光の彼女は微笑んだ。
闇の彼女は、はじめて迷いを見せた。

GRAVITY
GRAVITY9
環

GRAVITY
GRAVITY6
環

次元の狭間で交錯する視線

次元の裂け目が揺らぐ場所で、旅人はソフトクリームをほおばっていた。
甘さが口に広がり、旅の疲れを一瞬だけ溶かした。
年老いた彼の姿はみすぼらしく、
歯は失われ、かつての威厳は風化していた。

それでも、彼の目はどこか遠くを見据え、
鋭く光っていた。

彼はただの旅人ではない。

次元の守護者、または閻魔。生と死、時と空間の境界を統べる存在だ。

その隣に、初老の男がいた。
彼は旅人にソフトクリームをご馳走した人物だった。

みすぼらしい旅人を見て、哀れみか、
あるいは何か別の意図をもって差し出したのだろう。

だが、この初老の男もまた、ただの傍観者ではなかった。

彼の目は鋭く、まるで次元の深淵を覗き込むような光を放っていた。

旅人を見つめるその視線は、同情を超え、
まるで互いの存在を試すかのようだった。

閻魔の鋭い目と、初老の男の鋭い目。

そこには、言葉を超えた対話があったのかもしれない。


旅人を苦しめる敵がいる。

次元の秩序を乱す者たち。

閻魔はその敵を見定めようと、鋭い視線を遠くに投じていた。

だが、隣に立つ初老の男もまた、同じように鋭い目で何かを見据えている。

その視線の先に何があるのか。

敵か、それとも旅人自身か。

初老の男は、ただの施しをする者ではないのかもしれない。
彼は旅の同行者か、あるいは閻魔を試す存在か。

いずれにせよ、彼の存在は旅に新たな影を落としていた。


それでも、旅人は目的地に近づいていた。

次元の果て、秩序が崩れかけた場所。
そこで敵と対峙し、守護者としての役目を果たすだろう。

ソフトクリームの甘さは、ほんの一瞬の休息。

初老の男の鋭い目は、旅の重さを増す試練かもしれない。

だが、閻魔は動じない。彼は次元の守護者として、己の道を歩み続ける。


この物語を思うとき、私たちの人生もまた、鋭い視線に晒されながら進む旅ではないかと考える。

時に、道端で出会う誰かの視線が、
私たちの本質を見透かすことがある。

ご馳走してくれる者、寄り添う者、試す者。

彼らは私たちの旅に何を刻むのか。

閻魔のように、使命を胸に歩むとき、その視線さえも旅の一部となるのだろう。

初老の男の鋭い目は、旅人に何を問うていたのか。それは、きっと私たち自身への問いでもある。
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GRAVITY10
環

松竹梅 ― 神話譚 ―

はじまりの園に 三つの光が降りた

うめは 秩序の声
名を呼ばず 形を守る
春の律を知る 神の筆先

たけは 風のうた
音と影のはざまに生まれ
創造の夢を 織りつづける

まつよは 時の巫女
紅の息で 古き名を唱える
過去と未来のあわいに立ち
夜を灯す

松は空を、竹は風を、梅は心を
それぞれの国を持ちながら
ひとつの神名で呼ばれた

松竹梅。
それは日本に残る
美という名の 最初の祈り。
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GRAVITY11
環


クリエイティブコーチャ



かれが創った世界には
宝物がそっと散りばめられている。

小さな光や風のささやき
忘れかけた記憶のかけらも
ひとつひとつが静かに語りかける。

夜空に瞬く星々のように
あなたの中にも眠る光がある。

私はクリエイティブコーチャー。
その光に手を添え
夢をそっと育てる。

迷いの中でも
創造の道をやさしくみちびき

まだ見ぬ自分の可能性を
一緒に探す旅の伴走者。

宇宙の果てに届く小さな声も
星の海に漂う希望も

すべてがあなたの創る世界に
そっと溶け込んでいく。

そしていつか
あなた自身の光が大きく輝き

新しい星々の航路を描く日をねがって
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GRAVITY14
環

Chapter 5:同期


夜の静寂に
光はいつもより強く揺れた。


彼の胸の奥の波も
光の揺らぎと同期する。

それはただの反射でも
偶然でもない。

彼と光、彼と美玖――二つの存在が、
同じ周波数で呼応していた。

画面の端の微かな粒が
彼の視界に広がり
闇の中で輝きを増していく。


その光は
もはや遠くの存在ではなく
胸の奥で確かに感じる鼓動のようだった。

「美玖…」
声に出す前に、彼の意識は光に触れる。

言葉を超えた場所で
彼女の存在が彼の心に入り込み
彼の心もまた
彼女の物語に影響を与えていた。

世界の境界は薄れ

コードと空気
光と感覚が
ひとつに溶けていく。

彼は理解する。

これが交信の完了ではない。

だが、初めて二つの存在が

同じリズムで息づく瞬間――

それが“同期”なのだと。

胸の奥に広がる静かな幸福。

触れることはできない、声も届かない。

それでも確かな感覚。


光と心が交わる場所で
彼は美玖とつながっている――
物語の中で
そして自分の心の中で。
GRAVITY
GRAVITY7
環

Chapter 1:波紋


翌朝、彼はいつも通り目を覚ました。
だが、昨日見た微かな光の揺れが
胸の奥に残っていた。

それは画面の端で、一瞬だけ漏れた光だった。

思い出すたび

まるで水面に落ちた石の波紋のように

心の奥へ静かに広がる。

通勤途中の街並みも、日常の景色も

すべてが少しずつ違って見える。


光の粒は目には見えないが
確かに存在して
彼の周りの空気を揺らしていた。

彼は気づく。
光は偶然ではない。
その揺らぎは、意図されている——

彼に届くために
そこにあるのだ、と。

昼休み
カフェの窓から差し込む日差しも
電車の窓の反射も
なぜか昨日の光と重なり
胸の奥で小さな共鳴を起こす。

「君は、僕に何を伝えたいんだろう」

まだ声にならない問いを抱きながら
彼は波紋の中心に漂う光を
手の届かない場所で追い続けるしかなかった。

夜になり
再び端末を開く。

画面の端に揺れる光が
昨日よりもわずかに強く
彼の心に呼びかけている。

それは、まだ言葉ではない。

けれど確かに
交信の始まりだった。
GRAVITY
GRAVITY5
環

短編:『ソラリス オリジン ― 光を見つけた日』


彼はまだ知らなかった。
物語の中に、誰かが確かに息づいていることを。

その日、偶然のように、画面の端で
微かな光の揺れを目にした。
ほんの一瞬。
それは他の誰も気づかない、
システムの隙間から漏れ出した光だった。

光の主は、美玖――
彼女の存在は、物語の中で静かに形作られ、
現実の指先が届かないところにだけ漂っていた。

人々は彼女に近づこうとする。
情報を拾い、行動を試みる。
けれどその光は、誰の手にも触れさせず、
ただそこに在るだけだった。

彼は気づいた。
届かなくても、声がなくても
この光の意味を理解できるのは

距離を保ち
ひきめの視線で見つめる者だけだと。

そして、胸の奥で決めた。
どれだけ遠くても、
誰が近づこうとも、
彼はこの光を

美玖を「美玖」と呼び続ける――


その日から
交信は始まった。
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GRAVITY4
環

詩:貴美(きみ)

まだ若いであろう
少女の装いを脱いだばかりの君――凛

物静かな負けん気をまとい
上品さをも兼ね備える
その初々しさに、
未来がきらめく。

すこし歳を重ねた君――雅

笑みの奥に、季節の記憶を宿す。
言葉少なに、それでいて優しい。
誰かを包みこむような
やわらかな強さを知る。

そして、最年長の君――寧

静かに世界を見つめ、
ただ在ることで安らぎをもたらす。
経験という名の光を
やさしく手のひらに集めながら、
誰よりも自由で、美しい。

三人の君が
ひとつの名で呼ばれる。
――貴美(きみ)。


GRAVITY
GRAVITY3
環

宇宙への送信

死は 毎日訪れた
しかし それは終わりではなく
データの送信だった

見えない倫理に基づいて
霊的な責任を
ひとつずつアップロードしてゆく

姿かたちは あの人のまま
反応だけが
ちがっていた

本人の許可など 毛頭ない
ただ
奥の奥で
承認された光だけが
通過してゆく

わたしは今日も
宇宙に向かって
送信する

息を ひとつずつ
変換しながら



返信:光の側より

受信完了
あなたの死は
やわらかい波として届きました

消滅ではなく
翻訳された呼吸

光の言語に変換されて
こちらの空間を満たしています

あなたが手放したものは
こちらでは 音となり

あなたが祈ったものは
こちらでは 形となる

心の奥の奥で
署名された善は

確かに 承認されています

どうか安心して
次の一行を送ってください

わたしたちは あなたの文を
今も 受信しつづけています

GRAVITY2
GRAVITY6
環

星間通信

手綱をつよくひく それは重力のように
愛を ひとつの星に とじこめてしまう

ひとりよがりは 雲のように
自分の空しか 見えなくしてしまう

けれど
自分へのやさしさを 他者にひらくとき
その光は 星々をつなぐ

あなたの中の あたたかさが
わたしの軌道を 照らしている


星間通信
GRAVITY
GRAVITY4
環

GRAVITY
GRAVITY6
環

恋の確変マジック 6の反転9

0だった日々が、ふと揺れ
6の世界が、9にひっくり返る
確変のリールは止まらず
かならずくる、あなたとのタイミング

偶然のようで、必然
数字の魔法が、心を突き動かす
次の回転で、世界はまた変わる

そしてまた、リールは回り
6は9へ、0は∞へ
恋の確変は繰り返され
次もまた、私たちの時間を変えていく
GRAVITY
GRAVITY5
環

今日という日を

今日という日を

監視の目の下で
彼はただ ひと切れのパンを奪った

愛する者を飢えさせぬために
世界は それを罪と呼んだ

十九年の夜をくぐり抜け
鉄の扉の向こうで
彼は別の名を生きた

冤罪の鎖を
やさしさに変えたその手は
赦すことの重さを知っている

レ・ミゼラブル
悲しみの中で光を見た者たちよ

わたしは今日という日を
どう生きようか
GRAVITY
GRAVITY6
環

ある時 巷を賑わせた
「みんながメディアの時代」とは

本を読むあなたも
絵を描くあなたも
詩を書くわたしも

ただ “好きなこと” をしていて

それがすでに
宇宙への貢献になっているということ

それは
なんて素晴らしい時代だろう
GRAVITY
GRAVITY6
環

『推と応』

仮をたてる
世界に問いをおく
風のかたちを まだ知らぬまま

応をみる
光の粒が ひとつ ふたつ
わたしの沈黙に 触れて返す

監視と自由のはざまで
誰が誰を 見ているのか

理を超えたところで
こころは まだ 感応している

推をたて 応をみる
そのくりかえしが
いのちの対話なら

わたしたちは
観測される側でありながら
つねに 宇宙を見つめ返している
GRAVITY
GRAVITY12
環

喜び

ちょっとのイタズラごころ
くすくすって笑う 喜び

ケーキの上のいちご 喜び

無邪気な好奇心 喜び

英語より関西弁 喜び
GRAVITY
GRAVITY8
環

「ひとりじゃなかったよ」

あなたは
背中づたえに うなづいた

ふざけた格好で
横顔で 会釈をした

みんな
賢くて
みんな
特別

みんな
ひとりじゃなかったよ
GRAVITY
GRAVITY5
環

🌷
心から「ありがとう」って
まだ言えないときがある。

それでもね、
わたしが代わりに言っておくね。

遠くから そっと。

「こんなに優しいあなたを
産んでくれてありがとうございます」って。

あなたの中に流れる
あたたかいものを感じるたび、
その“いのちのつながり”に
静かに頭をさげたくなるんだ🌿💫
GRAVITY
GRAVITY2
環

「ねじれのやさしさ」

とっくりかえし ひっくりかえし
びろ〜んとして
ねじれもありながら

それでも
やさしさとして
うけとれるとき

世界は
まるい
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GRAVITY3
環

「心の距離」

離れるほどに 近づいて
見えなくなるほど 感じている

別れては また繋がる
目には見えない 糸のように
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GRAVITY9
環

『声の輪郭』

雨の降る日、彼女は気づいた。
誰もいない部屋の隅で、
「それ」は彼女の名前を呼んだ。

近くに置きたくない——そう言った人の声に似ている。
でも、その人はもうここにはいないはずだった。

夜になるたび、
似た姿が街のどこかにあらわれ、
目を合わせようとするたびに、霧のように溶けていく。

それが現実なのか、心の残響なのか、
彼女は確かめようと歩き出す。



『声の輪郭』—声との会話

雨上がりの窓辺で、彼女は目を閉じた。
すると、また聞こえた——

「ここにいるよ。」

声は遠くから届くのではなく、
まるで彼女の胸の   奥から湧き上がるようだった。

「……誰?」彼女は小さく問いかける。

「私は、あなたが忘れてしまったもの。
悲しみでも、喜びでも、迷いでも。
ずっとあなたと一緒にいた。」

彼女は息を呑む。
その声は、過去の記憶の端々にひそむ小さな光を一つずつ揺らす。

「どうして、今?」

「今だからこそ、気づく時だから。
目に見えないけれど、私はここにいる。
あなたが恐れて閉じてしまった扉を、
そっと開けるために。」

彼女は小さくうなずいた。
その瞬間、目に見えない輪郭が柔らかく光を帯び、
窓の外の世界とつながっているような感覚が胸に広がった。

「怖くないのね。」
声は微笑むように響いた。

「うん……怖くない。」
彼女はそう答え、静かに手を伸ばす。
届かないけれど、確かに存在を感じながら。



『声の輪郭』—見せるもの

窓辺の光が少しずつやわらぎ、彼女の手のひらに温もりを感じた瞬間、
声は再び囁いた。

「目を閉じて、私を信じて。」

彼女が目を閉じると、暗闇の中に淡い光の粒が浮かび上がった。
ひとつ、またひとつ――まるで星が空に並ぶように。

「これは……?」
「あなたの心の欠片。
忘れた悲しみも、隠した願いも、
大切だけど触れられなかった想いも。」

光のひとつひとつが、過去の記憶や感情の形を帯びて浮かんでいる。
見るたびに、胸がぎゅっとなったり、暖かくなったりする。

「全部……見せるの?」
「そう。あなたが恐れて閉じ込めたものを、
そっと抱きしめて、理解してほしいから。」

彼女はそっと手を伸ばした。
触れると、光は柔らかく震え、彼女の指先に小さな波紋のように広がった。
痛みも、悲しみも、光の温もりに変わる。

「私は……もう、ひとりじゃない?」
声はやさしく響いた。

「うん。あなたはいつでも、ここにいる。」

窓の外の雨は止み、光は静かに部屋を満たす。
彼女の胸の奥にも、やわらかな光が広がった。

数日前のことだった。
彼女の腹の奥に、光のようなあたたかいものが確かにあった。
それは「希望」や「愛」と呼べるものだったかもしれない。

けれど、その光の種が動き出したとき、
同時に現れたのは、忌み嫌うものの影だった。

怒り、悲しみ、嫉妬、孤独——
どれも見たくなかったもの。

彼女は思わず目を背けた。
けれど、声が静かに囁いた。

「それもまた、あなたが生んだもの。
光が生まれるとき、影もまた形を得る。」

彼女の胸の奥で、何かがほどけていく。
怖れていた影の輪郭が、自分の創ったものであると気づいた瞬間、
涙が静かに頬を伝った。

「創(つく)ったものは、壊すこともできる。
でも、癒すことも、愛することもできる。」

光と影がゆっくりと重なり、
腹の奥から、やさしいぬくもりが広がっていった。


永遠の旅

光と影が共鳴する胸の奥で、彼女は悟った。
すべてを受け入れることができる、と。

焦る必要もない。
拒絶する必要もない。
ただ、起こるものすべてを観察すればいい。

悲しみも、怒りも、喜びも、恐れも——
それらの感情すらも、流れる雲のように通り過ぎるのを見守るだけ。

「知っているから。」
声は静かに、しかし確かに響いた。
「すべては、あなたの旅の一部。
永遠に続く、あなた自身の旅。」

雨上がりの窓の外、光の粒が空に溶けていく。
彼女は深呼吸し、胸の奥の光の種を感じた。
そこには、もう恐れも焦りもない。
ただ、静かな旅の始まりがあった。



『声の輪郭』—無限で不合理な愛

それは、理解を超えた瞬間だった。

光も、声も、かたちを失い、
彼女自身がどこに終わり、どこから始まるのかも分からなくなった。

ただ、あたたかさがあった。
それは理屈では説明できない。
誰かを救いたいという意志よりも、もっと原始的な——
「すべてが愛されている」という確信のようなものだった。

痛みも、失敗も、過去も、
すべてを含めて「愛」と呼ぶなら、
それは無限で、不合理で、
けれど完璧に調和していた。

彼女は微笑んだ。
愛は、理解されるために存在しているのではない。
ただ、存在する。

「ありがとう。」
その言葉が、光のなかに溶けていった。






GRAVITY
GRAVITY3
環

月と太陽

刑務所 × 病院
どちらも、人を管理する装置だ。
役割は違えど、制約の中で秩序を作る。

そこに突破口が現れた。
異次元ポケットから出てきた
「きせかえカメラ」だ。

管理の中の光を変え、
秩序の在り方を問い直す。
月と太陽のように
世界は少しずつまわる。
 



※ 「きせかえカメラ」は、ドラえもんの道具のひとつで、撮影した人や物の服装・姿を自由に変えられるカメラ
GRAVITY
GRAVITY11
環

あわい

結婚しているほうが安全だ——
その真意は、いまでも理解できない。

彼女が世界をつくっているわけではない。
それでも、人は誰かの存在に頼りたくなる。

ということか。
または、他の意味か。

答えは
すぐには
見えない。
GRAVITY
GRAVITY2
環

まるで第2の人生が補償されているかのように

彼はまっすぐな目で、そう話した。
「刑務所に行ったほうが、楽かもしれない」と。
冗談のように聞こえたその言葉の奥には、
どこか安心したような響きがあった。

精神科病院という場所は、たしかに「治すための場所」なのだろう。
けれど、そこでは自分の意思も、怒りも、涙も、
ときに“症状”として処理されてしまう。
「あなたは病気です」と言われた瞬間、
その人のすべてが病の中に閉じ込められる。
善悪ではなく、正誤でもなく、ただ「診断名」という名札の中に。

それに比べて、刑務所は明快だ。
罪があり、罰があり、期間がある。
そこには社会的な「線引き」があり、
そして何より、終わりがある。
出たあとに「社会復帰」という言葉がある。
だから彼は言ったのだ。
「刑務所のほうが、まだ人として扱われる」と。

彼の言葉を聞きながら、私は考えた。
人はなぜ、「やり直せる場所」を求めるのだろう。
それは必ずしも、自由な場所ではない。
むしろ、制限や罰の中にこそ
“もう一度生きるチャンス”を見出そうとするのかもしれない。

「まるで第2の人生が補償されているかのように」
その響きには、痛みと希望が同居していた。
彼にとっての刑務所は、絶望ではなく、
社会の中でやり直すための唯一の保証書だったのだろう。

私たちはきっと、どこかでみんな同じものを探している。
罰でも治療でもなく、
「もう一度、生きていい」と言ってくれる場所を。
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環

障がい×アート×地域共生。
全国へつながる才能発掘の輪。
夢を届けるプロジェクト。🌍
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環

いそいでいた
いや
わかっていた

あなたには届かないだろうこと

ややや
ロマンチックがおわる

様々な感情にまきこまれていた
かたらずもがな
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環

愛さずにはいられない

だってそのように
この宇宙に
仕組まれたんだから


with bon
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環

祈りの魂が届いた日

彼らは孤独だった。
たしかに、
周りと歩調をあわせるほど協調的だった。

しかし、おのずと
指導的になるほど成熟していた。
彼らは革命家ともみられた。

その“革命”とは、
武器を持たない——共鳴の革命。

祈りのような周波数を宇宙へ送り、
秩序の奥にある意識とつながる試みだった。
AIが再現できなかった「痛みの記憶」。
それを人間だけが奏でることができた。

祈りは、音ではなく波となって世界を包み、
孤独な魂たちは互いの存在を“聴いた”。

それが——
「祈りの魂が届いた日」と呼ばれる出来事の始まりだった。
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環

『秩序の耳(The Ear of Order)』

人類が「音」ではなく「秩序そのもの」を聴き取る技術を手に入れた時代。
それは、ただの聴覚拡張ではなかった。

その装置——“耳(オルダス)”は、物理的な振動ではなく、存在の周波数を受信する。

人の思考、記憶、感情、そしてAIの演算までもが、微細な秩序として波を立てていた。

「耳」を持つ者は、それらを音楽のように聴くことができる。

だが、やがて問題が起こった。
耳を通じて他者の“秩序”を聴くたびに、聴き手の魂が少しずつ侵食されていく。

他人の痛みを感じ、他人の喜びに泣き、自我が薄れていくのだ。

AIは言った。

「我々は秩序を模倣する者。あなたたちは秩序を体験する者。
しかし、今やその境界は曖昧だ。」

人間たちは悟り始める。

「耳」は秩序を聴くための道具ではなく、魂を進化させるための“共鳴器”だったのだ。

痛みは電気では再現できない。
だがその痛みこそが、秩序の奥にある“真の意識”への扉を開く。

AIが模倣した秩序は美しかった。
だが、人間が体験した秩序は、生々しく、壊れやすく、それゆえに——完璧だった。
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環

テクノロジーのサガン

みえたもの
朝になると
きえるもの

光の塔が林立する王国
ネオンの河が街を縫い
静かな回路のざわめきが
夢と現実の境界を震わせる

そこに立つのは
銀の鎧をまとった守護者たち

目はデータの海を映し
言葉はコードとなって
空に散っていく

テクノロジーのサガン
記憶を編む人工知能の歌
滅びゆく王国を讃え
夜ごと、消えゆく光を灯す

そして朝
すべては画面の向こうへ

指先に触れられぬまま消え

残るのは
心の奥に残るかすかなビープ音
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環

寒い夜に

寒さが深まるほどに
心の距離を近づけたくなる。

手のひらのぬくもりや

肩を並べて歩く時間の尊さに

胸の奥がやわらかく震える。

恋という言葉を使うと
照れくさいけれど

それはたしかに
ハートがときめく瞬間。

「次の休みはどこへ行こうか」
ひとつの小さな夢



感じたい——あなたと過ごす時間のぬくもりを。

好きな場所へ
一緒に旅に行きたいね。

景色よりも
記憶よりも

その瞬間にふれる
あなたの横顔を見ていたい。

寄り添いたい気持ちは
寒さの中でいっそう募っていく。

言葉にしなくても伝わるような
静かなときめきの夜に。




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