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物価高対策の核心は「コメ」だ――争点化を避ける政治の怠慢

 衆院選を前に、主要政党がこぞって「消費税減税」を掲げている。しかし、それで本当に生活は楽になるのだろうか。物価高対策が最大の争点だというのなら、まず直視すべき現実がある。それは、コメ価格の異常な高騰である。

 精米5キログラムがかつて2000円前後で買えたものが、今や4200円を超える。2年で2倍以上だ。消費税を仮にゼロにしても下がるのは数百円にすぎない。一方で、コメ価格そのものが元に戻れば、家計への影響は桁違いに大きい。主食であるコメの高騰こそ、生活者の実感として最も重い物価高である。

 実際、消費者物価指数を押し上げている最大の要因の一つがコメだ。エネルギーや輸入物価の影響も無論あるが、国内要因でここまで価格が跳ね上がった品目は他にない。それにもかかわらず、どの政党もコメ問題を正面から争点にしない。この不自然さこそ、今の選挙の最大の問題点である。

 なぜ議論されないのか。背景には、農政をめぐる長年の慣性がある。減反政策、生産調整、JA農協を軸とした集荷・流通構造。これらは「農家保護」の名の下に続けられてきたが、その結果として価格が硬直化し、需給の調整機能が弱まった。近年の気象異変が引き金になったとはいえ、供給が回復しても価格が下がらない現状は、制度の歪みを示している。

 問題は、こうした構造に政治が切り込もうとしないことだ。与党がJA農協との関係に配慮するのは理解できなくもない。だが、野党までが沈黙する理由は何か。消費者の利益を正面から掲げ、米価引き下げと直接支払いを組み合わせる政策は、本来なら支持を広げる可能性がある。それでも誰も踏み込まないのは、組織票への過度な忖度と、「コメ価格は下げてはいけない」という空気の支配があるからだろう。

 しかし、その空気の代償を払っているのは誰か。高いコメを買わされ続ける消費者であり、税金による対症療法を繰り返される納税者である。さらに言えば、生産調整に縛られ、規模拡大もできない主業農家自身でもある。

 コメ問題は単なる物価の話ではない。食料安全保障の問題でもある。減反によって生産余力を削ぎ、輸入に依存する構造を温存したまま、「日本人ファースト」や「生活者ファースト」を唱えるのは自己矛盾だ。主食を安定的に生産し、適正な価格で供給する体制をどう作るのか。これこそ国家の基本政策である。

 消費税減税は分かりやすい。しかし、分かりやすさだけで政策を選ぶ政治が、生活を守れるはずがない。今こそ問われるべき争点は明確だ。
コメをどうするのか。

 この問いから逃げ続ける限り、どんな選挙スローガンも空虚である。
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凛

マイクロソフトなんであんな下がるねん。でも結局需給だし、仕方ないな。銘柄に惚れたらダメだね。
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