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エキセ

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前世じゃ川が荒れてたけど今世じゃ柔妃の息子が謀叛かなんか起こしてロンチン共々退治されたりするのかしら。いや、あの地味目な息子は最終回まで生き残れねえか。ちょっと役不足っぽいもんな。 #度華年
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天月 兎

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サフラン色の栄光──不滅より終焉を贈るまで
第三十一話 後編

自分の後に続いていた筈の軍の気配が微かにも掴み取れない。
レイヴ「化け物…」
わなわなと震える声で呟くと、彼女は嘲りを含んだ声で一蹴した。
ルーヴェリア「魔族よりはまともだ」
剣の切先をレイヴとノクスに交互に向けて言い放つ。
ルーヴェリア「どちらが先に死にたい?」
ノクスは必死に思考を巡らせた。
先ほどから死霊術を扱うため何度か閉じられた冥界への門への接触を試みているが、ルーヴェリアの魔力に阻まれて触れることすら敵わない。
この地にはもう、屍人に出来る魔物も人の死骸も無くなってしまった。
かくなる上は、己が身を…。
その時だった。
中空に巨大な赤いゲートが開く。
横を見やれば、大量に血液を流しゲートを作り出しているレイヴの姿があった。
ノクス「何をするつもりだレイヴ!」
レイヴ「俺の残りの血液じゃこの化け物をどうにかするなんて無理だ。お前も死霊術が封じられれば、最終手段を使うしかなくなるだろう。だが、俺達には奴の造ったあれが残ってる」
ノクスは首を横に振った。
計画ではそれはまだ出さないもので、当初の予定を大幅に変更することになる。
それに、そんなに大量の血を流せば、流石のレイヴとて普通に戦うよりも多大な負担がかかる。
ノクス「やめるんだ!まだその時じゃない!僕もお前と同じ気持ちだけど、そんなことしたって…!」
レイヴ「同じなわけがないだろ!!」
言葉を遮った声は怒号に似ていた。
レイヴ「俺は許せないんだ…魂の救済は神の特権だ……神だけがそれを成し、神だけがそれを与えられる、唯一無二の神の力なんだ!それを此奴はやってみせた。神を愚弄した!神への冒涜だ!神への叛逆であり大罪だ!」
もはや誰の言葉にも耳を傾けないと言わんばかりである。
ルーヴェリアはゲートから凄まじい魔力を有する何かが出て来ようとしているのを感じながら、レイヴの言葉に違和感を抱いた。
魔族のくせに、神を信仰し崇拝していると?
よりによって、天から追放された堕天使が?
レイヴ「俺の居場所は彼の方の隣だ…だけどな、それでも俺は神を愛する心を捨てられないんだ!神を貶められて黙っていられないんだよぉ!!」
言い終えると同時にゲートは完成し、そこから一体の魔物が現れた。
何と言えばいいのだろうか。
とりあえず人の形に似た巨大な何か、ではある。
頭は六つ、そのうち二つはいつか見た魔界の宰相のものだった。後の四つは全く見たことのないもので、内一つは犬とも猫ともとれるような獣の姿だ。
胴体は人に当て嵌めるならば、両肩が黒い蜘蛛のそれがついていて、そこから幾重にも連なる木の根のようなもので腕が伸び、手先は熊の手のように鋭い爪を模している。
胸元には髑髏が三つ、薄気味悪い笑みを浮かべていた。その顎下あたりから無数の蛇が伸び、こちらを睨みつけるものもあれば腹部を構成しているようにも見える。
腰は胴と離れて形成されていて、汚物にまみれた沼色を思わせる色合いの巨大な百足が蜷局を巻いている。
本来ならば節足が出ているだろう箇所はなんと人間の手のようなものが畝っていて、率直な感想として気持ち悪いが真っ先に来るような見た目だ。
また、この魔物の全身から時折深い紫色の霧が噴き出しているのも確認した。
恐らく毒霧だろう。
魔界に生きる魔物達の集合体、キメラと呼ぶのならまだ可愛いかもしれないが、ここまでのものは最早何と呼べばいいのかわからない。
確実に言えるのは、これをのさばらせてはいけないということだった。
レイヴ「ロスト、その人間を、喰い殺せ」
ロストと呼ばれた魔物がルーヴェリアの方を向く。
咄嗟に大きく身を引いたルーヴェリアが見たのは、自分が立っていた地面が大きく抉れていることだけ。
瞬きの間には目前にそれが居る。
ルーヴェリア(速い…)
空を蹴って飛び上がり、首を狙って剣を振るうが、その体を凄まじい衝撃が襲って横に跳ね飛ばされる。
ロストは、上半身と下半身でそれぞれ意思を持ち、別々に行動することが出来るようだ。
上半身の一部を狙っても、下半身が邪魔をしてくる。
それに加えて、魔術が一切効かない。
地面に転がる直前に火焔、氷霜、神聖等の魔法矢を放ったが、直撃間際で弾かれるというより掻き消されてしまうのを見た。
衝撃緩和の魔術で体への負担を軽減し、体勢を立て直しつつ剣を構え直す。
これで刃すら通さない硬さを備えていたら、どう戦おうか頭を悩ませることになるだろう。
レイヴ「殺せなくても…一度ロストに喰われれば永遠に噛み砕かれ続けることになる…例えどんなことをしようとも…ロストには…勝てない…」
ふっと笑ってその場に座り込む。
血が足りないからだ。
ノクス「一先ず戦線離脱だ、戦況なら僕の遠見で確認できる。彼の方のところに戻るよ」
レイヴは首を横に振った。
ノクス「は…?」
レイヴ「彼の方の計画を捻じ曲げた責任を、俺は取らないといけない……ロストと共闘すれば、俺もまだ戦える」
ノクス「失血でフラッフラな状態でどう戦うんだよ!万が一ロストがやられても、生きてればあのクソ女に一矢報いる機会がくる!」
自分だって捨て身の覚悟で戦おうと思っていたのだから、説得できる立場にはないが。
それでも仲間は見捨てておけない。
お前が死ぬのは今じゃない筈だと、そう伝えるがレイヴは一歩も引くつもりはないようだった。
再び槍を作り上げ、立ち上がって、一歩踏み出す。
視線の先では剣と爪を交差させながら一進一退を繰り返す化け物同士の戦いが繰り広げられていた。
レイヴ「俺はある意味で謀叛人だ…彼の方が許しても、俺は俺を許せない。だから」

俺が俺を罰するんだ。
お前は後退して彼の方を守れ。

そう言い残して、レイヴはルーヴェリアとロストの戦いに割って入っていった。
ノクス「……転移と遠見くらいしか出来ない僕に、何が出来るって言うんだよ」
呟いた言葉はもう届かない。
もしも彼が崇拝する神がいると言うのなら、縋りつきたい気分だ。
どうか仲間を助けてくれ、奇跡を起こしてくれと。
こんな気分になったのは、久々だ。
ノクス「ごめんよレイヴ、僕は退けない」
もう失うのはごめんなんだ。
ノクスは自分の頭を外し、両手で力一杯押し潰して粉砕した。
闇色の外套が溢れ出た魔力によって翻り、体は魔力によって焼き尽くされていく。
ルーヴェリアの逃げ場を無くすように、魔力は空間と空間を裂いて次元を切り離し、外界と隔絶された領域に自分ごと閉じ込める。
死霊術はその地に残る霊魂を操るだけでなく、死者の棲家へ干渉することを得意とする。
この術を極めると、人間の住む世界、魔族の住む世界、神の住む世界、死者の住む世界、凡ゆる世界に干渉し操ることが出来るようになるのだ。
勿論、対価もそれ相応に必要になる。
ノクス「人間の姿になるまで魔力削がれたけど、まあこの程度なら補佐くらいは出来るよね」
お前が死ぬ気でそいつを殺すって言うんなら、僕だってやってやるさ。
今にも死にそうなほど痩けた頬、青白い肌、ストレスで白くなったざんばらの髪を揺らして、骨ばった腕を伸ばした青年は口の端を吊り上げた。
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入眠

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ここんとこ生理が来るたびに腰が崩壊するんだけど太ったから?運動不足のせい?サロンパス先生がいないと胴体維持できないんスけど……骨盤周りの筋肉に謀叛を感じる、私と言う宿主を舐めやがってよ
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エキセ

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やっぱ謀叛は盛り上がりますなあ。でも終わるのもあっという間。物足りないわー。おじさんの揉め事はどうでもいい。肖鐸ー、見せて肖鐸〜。 #浮図縁
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遁世

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夏の終わりを待つ
涼やかな彩りが揃いも揃い
小手先の抵抗を企てる
勢力は順次拡大中
叛乱軍は防戦一方である
ときに謀叛もでる始末
おべんちゃらをつかいながら
尻の穴から夏を後押ししている
甘酸っぱさの幻覚に耽溺し
恍惚とするヒッピーどもよ
サイダーの弾ける泡
弾け飛んだラムネの瓶
壊れかけた前頭葉
戦況は混沌を極める
夏はまだまだ終わりそうもない
お題「夏」で詩を書いてみませんか?
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参加
自作の詩の星自作の詩の星
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神門琴

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なんだこの血痕!
カーペットの!
矢…?謀叛か…!?(?)
って思ったら足から血出てただけだった
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