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ゆうドライマンゴー

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ありがとう、おひさま[照れる]
昼の部、無事活動終了しました。
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ハーロック

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第一話 (全三話)


暗い。
暗いのに、寒くない。痛くもない。
音も、匂いも、遠い。

――遠いはずの匂いが、ふいに混ざる。
濡れた土。砕けた木材。コンクリートの粉。
鼻の奥に残る金属っぽい匂いは、どこかで折れた鉄の匂いだ。
静けさの底に、低いうなりみたいな音がある。地面がまだ、完全には落ち着いていない。

少年は、白い靄(もや)の中を歩いていた。足音がしないのに、進んでいる感覚だけがある。
ふと前を見ると、家族がいた。

父。母。兄。姉。祖父。祖母。
みんな、いつもの顔をしている。
なのに、ここでは誰も言葉を出していない。

少年の胸が、ぐしゃっと潰れた。

「お父さん!お母さん!」

叫んだのに、声が出ない。
それでも、喉の奥だけが熱くなる。涙が出るはずなのに、涙がない。

家族は笑っていた。
そして、笑ったまま――振り返って、手を振った。

違う。
「おいで」じゃない。
「来るな」だ。

父が、手のひらをこちらに向けて止める仕草をする。
母が、口元に指を当てて首を振る。
兄が、いつものふざけた顔のまま、でも目だけ真剣で、ぐっと親指を下に向ける。
姉は泣きそうに笑って、胸の前で手をぎゅっと握りしめている。
祖父と祖母は、ゆっくり、ゆっくりと頷いて、そして――同じ仕草で首を振った。

少年は走り出した。
走っても走っても距離が縮まらない。足だけが空回りする。

「一緒に行く!置いていかないで!お願いだよ!」

今度は声が出た。
叫びが靄を震わせた。
震えたのに、世界は少しも動かない。

家族は、少し後ろへ下がった。
その動きが、少年の胸を裂いた。

「なんでだよ!なんで……!」

少年は膝をついた。
靄の地面に手をついても、冷たくない。
痛くない。
でも、痛くないことが一番怖かった。
痛みがない世界は、もう戻れない場所の匂いがする。

その時、靄の横から、黒い服の男が現れた。
黒いコート、黒い手袋。
この白い世界で、その黒さだけがやけに現実的だった。

男は、少年の隣にしゃがみ込んで、家族の方を見た。
そして、少年にだけ聞こえる声で、言葉を落とした。

「自分、そっちは行ったらあかん言われとるな」

少年は振り向き、怒鳴った。

「うるさい!放っといて!俺は――!」

黒い服の男は、怒らない。
でも引かない。目が、逃げ道を塞ぐ。

「ほな聞く。自分、今のこの気持ち、ちゃんとわかっとるか」

「わかるわけないだろ!家族が……家族が……!」

少年は言葉を失って、拳を握りしめた。
握りしめても、何も掴めない。
この世界は、掴めないものばかりだ。

黒い服の男は言った。

「わからんでええ。
わからんままでも、生きる方へ戻れる」


#希望 #自作小説
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なっぴー

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喉がいったいんじゃ
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そこら辺のパンの耳

そこら辺のパンの耳

土曜日出勤で👶🏻にご飯あげて寝かしつけもして、日曜日ライブで新幹線往復密集ライブハウスですごし、月曜日休みで今日出勤したら👶🏻日曜夕方から発熱からの朝も40℃でインフルだった😭😭+クラス内で2人発熱で早退

ライブで声出しすぎ+乾燥+鼻詰まりで喉が変なのかな?って思ってたけど、わたしもらってる、???
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