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#楽しく分かる万葉集 15 / 山上憶良
「楽しく分かる万葉集」を読んで、歌の内容と感想を記しています。

【口語訳】※本とは異なる訳にしています
まだ幼い子なので、黄泉(あの世)への道のりも知らないので、贈りものをしました。
黄泉の使よ、わが子を背負って通してやってください。

幼く亡くなった我が子を悼み、黄泉の道を知らぬ子をあの世の使いに幣帛(へいはく)を贈って背負って通してほしいと祈る切ない親心を詠んでいます。

幣帛(へいはく)は、神道の祭祀で神に捧げる供物の総称で、主に布帛や貴重品を指します。


歌の作者は山上憶良(やまのうえのおくら)です。

山上憶良は奈良時代初期に活躍した歌人です。

660年頃生まれで、701年に遣唐使として唐に渡り、学問を修めました。

帰国後、下級官人から従五位下に昇進し、716年に伯耆守、726年頃に筑前守を歴任。733年頃に病没したとされます。

大伴旅人と交流し、筑紫歌壇を形成しました。

歌風と業績貴族でありながら、貧民や防人の苦しみ、家族の愛を詠み、異色の視点で知られます。

この歌の他に「貧窮問答歌」が有名です。


#万葉集 #山上憶良
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#楽しく分かる万葉集 14 / 大伴旅人
「楽しく分かる万葉集」を読んで、歌の内容と感想を記しています。

【口語訳】※本とは異なる訳にしています
わが庭に梅の花が散っている。
まるで、はるかな空から雪が流れ落ちてくるかのようだ。

梅の花びらが白い雪のように舞い散る様子を、「天から流れ落ちる雪」にたとえた、華やかで視覚的な歌です。

この時代は、白梅だけで、紅梅はありませんでしたので、梅の花といえば白でした。


歌の作者は大伴旅人(おおとものたびと)です。

飛鳥時代末から奈良時代に活躍した公卿で、大伴安麻呂の子、家持の父にあたります。

官位は従二位・大納言で、漢詩にも通じた教養人として朝廷文化を体現しました。

この歌の「雪が流れる」というのは、和歌には馴染まない表現であり、おそらくこの表現は、中国の六朝詩文に見られる「雪の流れ落ちる」イメージを借用し、梅の白い花びらが天から雪のように舞い散る様子を視覚的に描いたものと思われます。



万葉集での位置づけ万葉集には旅人の作とされる歌が70首余り収められ、多くは大宰帥として太宰府に赴任していた晩年期の作です。

息子の大伴家持が万葉集最終編成に深く関わったとされ、その中で旅人の作品も体系的に収録されています。

#万葉集 #大伴旅人
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#楽しく分かる万葉集 13 / 高市黒人
「楽しく分かる万葉集」を読んで、歌の内容と感想を記しています。

【口語訳】※本とは異なる訳にしています
さざなみ(近江)の土地の神の心も衰えて、荒廃した都を見ると悲しいことです。


歌の作者は高市黒人(たけちのくろひと)です。

高市黒人は奈良時代初期の歌人で、『万葉集』にこの歌を含む連作などを残しました。


近江大津宮は天智天皇の時代に短期間栄えたが、すぐに遷都され廃墟と化しました。

作者の高市黒人はその荒れ果てた様子に、地の神の威光も失せた無常を嘆いています。


そして、この高市の氏族…
壬申の乱のとき、今の奈良県高市郡にいた高市許梅(たけちのこめ)という人物が神の御告げを受け、大海人皇子が勝利したと言われています。

そのため、同じ氏族である高市黒人も神託をつげるものの血をひいているのではないかという説もあります。

古代では、それぞれの国には、その土地を支配している神がいて、その霊力によって国が栄えると信じられていました。

荒れた都の光景に、国の神の衰えを見るところは、神託に通じるものがうかがえそうです。


そして、いまの…

歴史ロマンを感じますね✨

#万葉集 #高市黒人
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日本右翼は四書五経と万葉集・勅撰和歌集を読もう!
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寒い冬の朝に食べるピザまんが一番おいしいって大昔から言われてるもんね、万葉集に書かれてるもんね、歌として詠まれてるもんね。
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#楽しく分かる万葉集 12 / 柿本人麻呂
「楽しく分かる万葉集」を読んで、歌の内容と感想を記しています。

【口語訳】※本とは異なる訳にしています
鴨山の岩に枕して眠るように亡くなってしまった私のことを、まだ知らずに妻(いも)が待ち続けているのだろうか。

「鴨山」は奈良盆地の南部、現在の明日香地方にあるとされ、古墳とも関係が考えられています。

「岩根し枕ける」は「岩を枕にして寝る」という意味で、墓に葬られることの暗示。

「妹が待ちつつあるらむ」は、生前に愛した妻が、まだ自分の死を知らず、帰りを待っているという切ない想像です。

死者の霊が語るような構成は、万葉集の中でもきわめて印象的です。

「知らにと妹が待ちつつあるらむ」という結びが、静かな悲哀と愛情を深く湛えています。



この歌の作者は、柿本人麻呂で、飛鳥時代末〜奈良時代初頭にかけて活躍した歌人です。

『万葉集』を代表する歌人で、「挽歌」と「宮廷儀礼の歌」で名高い存在です。

それでいて、生没年や具体的な官職・経歴は史書にほとんど記録がなく、正体不明のミステリアスな人物です。

人麻呂の挽歌の中でも、とくに余韻の美しい代表作の一つとして知られます。

#万葉集 #柿本人麻呂
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#楽しく分かる万葉集 10 / 額田王
「楽しく分かる万葉集」を読んで、歌の内容と感想を記しています。

【口語訳】※本とは異なる訳にしています
紫草の生える「紫野」や、立ち入りを禁じた御料地「標野」をあちこち歩いていると、野を見張る番人(野守)が、あなたが私に袖を振って合図しているのを見てしまうのではありませんか。


この歌の作者 額田王(ぬかたのおおきみ)は、飛鳥時代の有名な女性歌人の一人です。

彼女は大海人皇子(後の天武天皇)の妃であり、後に天智天皇に仕えたと伝えられています。

額田王は宮廷に仕える才色兼備の女性で、斉明天皇の時代から持統天皇の時代にかけて活躍し、多くの長歌や短歌を詠みました。


「袖を振る」は、古代では相手への恋情・合図を示す身振りで、「そんなに人目もはばからず、私に気持ちを見せていたら見とがめられてしまいますよ」という、ややからかいを含んだ口調だと解釈されています。


この歌に対して大海人皇子が「紫草のにほへる妹を憎くあらば…」と有名な返歌をし、二人の間の親密さや、天智・天武をめぐる複雑な恋愛・政治関係を象徴する一場面として後世に語られています。


この歌は、次回 紹介しようと思います。

#万葉集 #額田王 #大海人皇子
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