#詩 #現代詩 #自作詩の星 (ひきこもり) 運命よ跪け 夢に見るのは恐ろしい甘美 暗闇に現れた後光の人 しかしずっと神はいない 外に出る力がない 錠のはずれた四角のカゴで 今もノブは頷かない ここでゴッホは生きられない マルクス主義のマキャベヴェリ ルーターのバッハ しかしずっと神はいない 運命よ跪け いつかドアのノブ こうべを垂れてそして進む その時に暗闇を象徴する扉が顕現する 人の深淵のなんと深きことか だからいっそ跪いてくれ こんなに足が棒になっている こんなに熱っぽく抱擁している いっそドアの方が赤面するほどだ どうか向こうから 先を歩むショーペンハウアー 我が始祖よ代わりに その美しいフルートの 運命を奏でてくれ ああ後光の人 愛してる後光の人 もう一度だけ現れてくれ どうかどうか隔てたドアのそちらから もう一度現れて 手をかけてノブのこうべを垂れてくれ どうか愛してる 愛してるから 未来に進みたいんだ いっそそちらが跪いてくれ 愛してる 愛してる あと何度叫べばいい