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あお

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パジャマにジャージのパンツのままコートを羽織ってスーパーに来れる季節になりました

ヘイヘイ今日はお出かけです
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あいなしちゃん

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マウイまで出したのに
序盤からいるヘイヘイがずっとココナツ被って岩にぶつかるだけで
全く顔が見えんくてやる気出ない
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🍌みみ🥚

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某通販アプリ使ってるとずーっとおすすめからヘイヘイがこっち見てくる‪🥲‎
欲しい‪🥲‎

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シュウ

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東方Project二次創作

宵闇奇譚

「第3話  白城都の実力」


「霊夢さんと組手ですか!?
無理!無理!無理!無理!無理ですよ~
今まで幻想郷を守って来た巫女様と組手なんて一村人の私には無理ですって!!」


ただの村人が人の身でありながら妖力を持ち、宵闇の人喰い妖怪と呼ばれた妖怪らしき存在に師事し、妖怪化しない為に修行させられ、能力に目覚めたりしない
もうただの村人などと呼べる存在ではない

「都ちゃん!もしあなたが妖怪化したとしたら、排除するのは私の役目
博麗の巫女としてあなたがキチンと妖力を制御出来ているか?妖怪化してないか確認する必要があるのよ
これはその為の組手、断るのは許さないわ」

うーと唸りながら渋々構えを取る都

「しょうがないです
夜陰流白城都、お願いします!!」

「魔理沙!あんたは下がってなさい!」

「ヘイヘイ・・・わかったよ」

魔理沙は頭の後ろで手を組み2人から離れる
さてこれは弾幕ごっこではない
なのでスペルカードなどの派手な攻撃は出来ない
ましては人里の中、無闇矢鱈とは暴れられない
これはあくまで組手でしかない
霊夢と都の距離は2.5メートル、都は腰をやや落とし、両手をダラリと下げている
これが構えらしい
霊夢は無造作に間合いを詰めて、やや大振りぎみの右ストレートを都に放つ
刹那!都の右手が微かに動く、霊夢は前進する止めて、上体を後ろに逸らした
その瞬間霊夢の目の前を妖力を纏ったビー玉が通過する
都は霊夢が止まったのを確認し、バックステップで間合いを取る

「これが指弾か
確かに厄介ね」

霊夢は体勢を整え小刻みにステップを踏む
その時、都はポケットから1枚のカードを出し叫んだ

「夜符!ナイトバード!!」

「なっ!?」霊夢は一瞬あっけに取られ、次の瞬間防御姿勢を取る
刹那!都は間合いを詰める

「都の奴、スペルカードをブラフに使いやがった」

魔理沙が人が悪そうな笑顔を浮かべ呟いた
弾幕ごっこに慣れている霊夢は大技であるスペルカードに対して身体が反応してしまったのだ
こんな人里でスペルカードなんて!?っと頭では分かっているが、しかし驚いてしまった以上、身体は条件反射で反応してしまうモノだ
都は間合いを詰めると鋭く上段右回し蹴りを放つ
スペルカードに驚いてしまった事、条件反射で防御姿勢を取ってしまった事と2つも後手に回った霊夢は、素直に左腕でガードするしかない
しかし都はまだ主導権を渡さない
右回し蹴りが当たる直前に止まったのだ
右回し蹴りを止めた姿勢のまま、やや下段にあった都の左手が僅かに動く
霊夢の顔面目掛けて指弾が飛ぶ
霊夢は慌てて右手に霊力を集め、なんとかビー玉を弾いたが、その瞬間左脇腹に都の蹴りがヒットする
しかし霊夢も負けていない、蹴りがヒットした瞬間に能力を使い右へ飛んでダメージを軽減する

「後手に回って主導権が取れない」

霊夢の呟きに都が「夜陰流戦闘術の夜霞です」と返す
ルーミアの教えに格上の相手と戦う時に如何にイニシアティブを取るか?が重要であると都には説いている
狙うべきは思考力、洞察力、観察力の源、思考の瞬発力である
現に霊夢は悉く読みを外し、先手を取られ、主導権を奪われて、やられっぱなしと思っている
しかし実は違う
都は選択の瞬間だけ、加速しているのだ
都は言った
現実時間の1秒間だけ加速できる
それは最大加速時間は1秒と言うだけで、1秒未満でも加速できる
つまり都は選択の瞬間、1秒に満たない僅かな時間だけ加速し、霊夢の行動を確認してから次の手を決めている
先手を取っていると見せかけての後の先なのだ
先程の上段右回し蹴りの時、当たる直前で止めいるのは、霊夢の防御が間に合うのを加速状態に入り確認しているからの行動だ
そもそも当たるならそのまま蹴りを入れている
加速する事で都は相手よりも確実に確認と思考する時間を稼いでいるのだ
都の行動に咄嗟の判断はほぼ無い、見て、考えて、行動する
その為に加速能力を使うのだ
夜陰流とはルーミアが使う戦闘術ではなく、ルーミアが過去に覚えた体術の中から都の力を引き出す為にデザインした戦闘術でしかない
使い手は白城都しかいないのだ
それ自体がブラフである
夜の闇の中、更にその陰に潜み全貌を見せず、相手を翻弄し、読みを悉く外させ、疑心暗鬼の迷路に叩き込む
疑心暗鬼は思考の瞬発力を奪い、迷い、正解が見えなくなる
夜陰に紛れるが如く、相手は見るべき相手である都を見失う
都の言動、行動の1つ1つがブラフであり、正解でもあるのだ
都は後出しでその行動がブラフなのか、正解なのかを決めている
なのでその事に気づかない限り、霊夢が主導権を取り戻す事は無いのだ

『したたかな奴だな
直感で戦う霊夢とは相性が最悪
いや都にとっては最高に手玉に取りやすい相手って事か』

魔理沙は離れた位置で見ている為、ある程度は理解していた
全貌までは見えていないが、都が何をしているかくらいは理解している

「おーい!霊夢!!アドバイスいるかー?」

「いらないわよ!魔理沙!!黙ってなさい!!」

『だよなぁ・・・そう言うよなぁ』と魔理沙はやれやれと首を振った
霊夢自身も何かが違うと感じている
直感がそう告げている
しかしその何か?が分からなければ、迷いの元でしかない
都は一瞬だけ、チラっだけ魔理沙を見た
その時2人の視線は刹那の瞬間だけ交差する
都の視線は普段の能天気なモノではなく、冷たく品定めでもしてるかのようだと魔理沙は思った
視線を霊夢に戻した都はまたもバックステップで大きく距離を取る

「夜陰流影牢(カゲロウ)・・・行きます!」

都は特に構えも取らずゆっくりとした歩調で霊夢に向かって歩く
霊夢は身構える
本来の霊夢なら先手を取るはずなのだが、駆け引きで負けたと言う事実が受けを選択してしまう
本人は安全策を選んだつもりなのだが、後手に回ると言う悪手を打ってしまう
これはある意味都に選ばされたとも言える
ここで勘違いしてはいけない事は、霊夢より都の方が強いと言う訳ではないと言う事だ
都の戦術の基本は、あくまで格上相手にイニシアティブを取り戦闘を有利に進める事だ
ルーミアが都に徹底的に叩き込んだ戦闘術、その基礎は相手の実力を発揮させない事にある
人間は妖怪より弱い、弱い人間が強い妖怪に勝つ為には相手の実力を発揮させずに勝つ事
その為には相手の心理的に誘導し、こちらの都合の良い選択肢を選ばせる事
それを積み重ねる事で心理的敗北を受け入れさせる事である
能力を持つが故にいずれは戦闘に巻き込まれるであろう都に、過保護のまでの英才教育
ルーミアは何を想って都を鍛え上げたのだろうか?

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