人気

しのち

シャニマスの星ゼウス
なんだっけ…


しのち

鯖缶
チュルルル・チュルルル…
無機質な声がする
AM6:32
心臓がトクトクと鳴り響く
「今日も同じ時間」
砂時計の様に
ゆっくりと時が流れ落ちる
AM6:41
少し赤い瞳で
鏡の中の私は微笑みかける
「少し涙で目が腫れてるかな…
まるで昨夜の私が
話しかけているみたいだね」
AM6:42
ハブラシは
シャカシャカ
リズムを刻み出す
歯磨き粉がポタリと
「あッ今日もまた…」
AM7:08
キュッキュッ
ネクタイを優しく絡ませる
「今日のディンプルは
深い笑窪を見せてくれた」
AM7:16
カチャッ
ケトルが話しかけてくる
「早くしなさい」と
そっと温もりを引き寄せた
窓から差し込む
朝の光に照らされ
辺りに漂う紅茶の香りが
踊り出す
傷んだ心に話しかる
「冷えた心を温めてあげよう」
AM7:42
温もりの和らいだ
少し苦めの紅茶を
そっと流し込む
心のカップを
満たしていく優しい温もりが
AM7:51
「いってきます」
響き渡る寂しい声
「いってらっしゃい」
何処か憂いの幻
今日も時との戯れが始まる

日常革命
