デヴィッド・ストーン・マーティン画廊 # 4#レコードジャケット #JAZZレコード ☆『チャーリー・パーカー』 村上春樹のコレクションの中からのデビッド・ストーン・マーティンが手掛けたジャケット作品にフォーカスした本を紹介している。 村上春樹がパーカーのジャケットの中でも秀逸と賞賛しているのが、この『South of The Border』だ。サウスオブザボーダー、和訳では♫国境の南 が最もポピュラーな名だ。古いスタンダード曲であり歴代のシンガーやソロイストたちがこぞって取り上げた名曲中の名曲。我が国では戦前、既にコロムビアでカバーされている。森山良子の父、久がこの専属楽団の第一ペッターでヴォーカルまで披露するレコードを幾枚かリリースしていて、♫南米の伊達男 なるタイトルでtp.とそのバタ臭いVo.を披露している。一聴の価値ありだ。♫国境の南 と定まってからの傑作は、私はディーン・マーティンの盤がオススメである。 ディーンのハスキーな中音域のゆとりある声量に洗練されたサウンドがここち良く寄り添う。ジャズ色は薄いがポピュラー音楽としてなら、このゴージャス感が堪らない。 そして、本題のパーカー盤。前回まで紹介してきた『With Strings』はどちらかと言うと冬向きである。ま、中には♫サマータイム もあったりするから夏に聴いてもグッドチョイスだが、夏にはこちらの盤がやはり相応しい。ラテンの名曲がズラリとラインナップされている。しかし、これや後にVerve盤に発展してからのパーカーのラテンジャズアルバム『フィエスタ』にもこの曲は選曲されてない。なんだかパーカーにはぐらかされたような気分になる。その『フィエスタ』のジャケットでのパーカーの笑顔はしてやったりの意味だろうか? デビッドのこのオリジナル盤のパーカーを闘牛士に見立てた構図は村上春樹が称揚するまでもなく素晴らしい👍色味と言い、構図と言い、名盤と呼ばれるに相応しい。オリジナル盤は無論、10インチだからLPのサイズだからやや小ぶりだが、村上春樹に言わせるなら、デビッドは20×20cm大の10インチ盤のジャケットの大きさにまるで合わせて描いたかのようだ、となる。仮にそれが違っていたとしても信じられる説得力だ。さすがだ。