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アクア−Devil

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◆絵本風物語(長文版)

『ひかりの穴と小さなスコップ』

むかしむかし、ひかり丘というのどかな村に、ニモという小さな男の子が住んでいました。
ニモは、木登りも走ることも得意で、いつも村の子どもたちの真ん中にいるような明るい子でした。
けれど、ただひとつだけ、どうしても好きになれないものがありました。
それは――村に古くから伝わる「穴ほり係」の仕事です。

村の中央には大きな「ひかりの木」が立っていました。
太い幹は空に向かって力強く枝を伸ばし、夜になると葉っぱが星のように光る、不思議な木でした。
この木は村の守り神のような存在で、
精霊たちが根元を通って土に光を届けることで、畑や川に豊かさが保たれると信じられていました。

ところが、精霊の通り道――「通気の穴」を保つためには、
毎朝、人が土をほり返して空気を通してあげなければいけません。
その作業は泥だらけになり、腰は痛くなり、雨の日には冷たいしぶきがかかる。
誰もすすんでやりたがらず、結局いつも身体の小さなニモに回ってくるのでした。

「どうしてぼくばっかり……」
ニモはスコップを引きずりながら、重い足取りでひかりの木の根元へ向かいます。
みんなは鬼ごっこをして遊んでいるのに、自分だけ土だらけ。
そんな日が続き、ニモの心には小さな不満が積もっていました。

ある朝、いつものように穴をほっていると、
カンッ、と堅い金属のような音が響きました。
ニモは驚いて土をかきわけます。
そこには、こぶしほどの小さな金色の箱が埋まっていたのです。

「なんだろう……?」
箱のふたには古い紋章が刻まれ、そっと開けてみると、一枚の紙が入っていました。

――「光は、誰もが嫌がる暗いところにこそ眠っている。
   掘る者だけが、その光を見つける。」

ニモは首をかしげました。
けれど、どこか胸の奥がふわりと温かくなるような、不思議な感覚をおぼえたのです。

その年の夏、ひかり丘を大きな干ばつが襲いました。
川は細い糸のように縮み、畑はからからに乾き、人々の顔には不安が広がります。
井戸の水は日に日に減ってゆき、ついには村長でさえ声を上げました。

「このままでは、村がもたない……」

そんな中、ニモは気づきました。
自分が毎朝ほっていた通気穴だけが、
冷たい空気をたっぷり含み、地面の下でひんやりと水気を保っているのです。

ニモは村の人たちに知らせました。
すると大人たちはすぐ周りを調べ、驚いて声を上げました。

「この穴が、地面の熱を逃がしてくれていたんだ!」
「ここから上に立つ風が、雨雲を呼んでいる!」

やがて空には重たく黒い雲が集まり始め、
ぽつり、ぽつり……
ついに恵みの大粒の雨がひかり丘一面に降りそそぎました。

村人たちは歓声をあげ、泥だらけになって喜びました。
だれよりもたくさん泥を浴びたニモは、満面の笑みで空を見上げました。

「ニモが毎日続けたおかげだ!」
「嫌がられた仕事が、村を救ったんだ!」

村の人たちはニモを囲み、抱きしめ、感謝の言葉を伝えました。
ニモの胸にはあの紙の言葉が静かに響いていました。

“誰もやりたがらない仕事の中にこそ、
 未来を変える光がひっそり眠っている”

その日からニモは、スコップを磨く時間すら楽しみになりました。
穴ほりは、もう「面倒な仕事」ではありません。
それは、自分だけが見つけられる宝物を探す、大事な大事な役目になったのです。

――おしまい。
GRAVITY
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連

確かに聞いたんですッ

耳元で「カンッ、コロコロコロ」って音を。

どこにいるんだよっ、キャッチが小さすぎて見つかんねぇよッ…。
GRAVITY
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シアワセノウタ

シアワセノウタ

犬と一緒に旅行に行ったことある?どこへ?犬と一緒に旅行に行ったことある?どこへ?
パグ犬と渓流釣りに行きました。
でも途中で事件が…
パグ犬さまが逃げてしまい、公道へ…
運悪く車が来てしまい、車に急ブレーキをかけさせてしまい、パグ犬さまも車のほうを向いて急ブレーキ。
パグ犬の額と、車のナンバープレートがちょうどぴったり当たった瞬間に車が止まり、
「カンッ」
と乾いた音が鳴りました。

驚いたパク犬さまは涙目で全速力でこちらへ走って戻ってきて事なきを得、運転手さんにはパグ犬と一緒に平謝りしました。
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GRAVITY159
︎ ︎ま

︎ ︎ま

スプレー缶置いたらカンッって音がして
缶ってカンッて音する…!!
に気がついたまぜ家ツボにどハマり
GRAVITY
GRAVITY6
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