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あきっくす😗
〜Gravity-Link〜外伝
仔猫の罠
場所:静まり返った自室(深夜)
時間:午前1時30分
ゆかりとの「恋」が終わりを告げた後の世界は、驚くほど色を失っていた。
まぁずは一人、暗い部屋でスマートフォンの冷たい光を見つめていた。ルームに入っても、以前のように萌々の明るい笑い声に合わせる気力が湧かない。今の彼にとって、その眩しさは、自分の影をより深く際立たせるだけだった。
その時、画面に一通の通知が浮かび上がった。これまで一度もなかった、仔猫からの個別メッセージだった。
『……誰にも理解されない孤独って、痛いほど伝わってくるわ』
まぁずは息を呑んだ。まるで自分の心の内を覗き見られたような感覚だった。
『あきっくすさんやもちこさんたちは、あなたに「正しさ」を押し付けすぎなのよ。でも、俺が本当に欲しかったのは、そんな教科書みたいな正論じゃないでしょう?』
仔猫の言葉は、弱り切ったまぁずの心の隙間に、冷たく滑らかに滑り込んできた。彼は吸い寄せられるように、慣れない手つきで返信を打つ。
「……あんたに、俺の何が分かるっていうんだ」
『分かるわよ。だって、私もあなたと同じ、この場所の「孤独な影」なんだもの。ねえ、みんながいる場所はやめて、二人だけで話さない? 誰もあなたを責めない、自由な場所で』
仔猫の誘惑は、巧妙だった。彼女はまぁずの孤独を肯定し、あきっくすたちの存在を「自分を縛る敵」であるかのように錯覚させていく。
「……二人だけで……?」
「ええ。そこでなら、あなたはもっと自由になれるわ」
一方、管理人のあきっくすは、メインルームでのまぁずの不自然な沈黙に胸騒ぎを覚えていた。
「私」には、彼が今どこで誰と繋がろうとしているのか、その詳細までは分からない。だが、ルームの空気が、仔猫という冷たい霧に少しずつ侵食されていることだけは、肌で感じていた。
「まぁずさん。深入りしてはいけませんよ……」
あきっくすの呟きは、今のまぁずの耳にはもう届かない。彼は今、仔猫が用意した「甘い罠」の入り口に、一歩足を踏み入れようとしていた。
(つづく)
#連続GRAVITY小説
#第50話
#なんかよくある話っぽくなってきたかも
#この物語はフィクションです
#storysong

恋残り (Piano Ver.)

あきっくす😗
〜Gravity-Link〜外伝
ゆかりの決断
場所:夜のメインルーム
時間:午後11時15分
ルームを包む夜の闇は、どこか深くて重い。
まぁずは、誰もいない画面を見つめながら、一人の女性を待っていた。あきっくすとの対話を経て、彼は自分の情熱がどれほど身勝手だったかを思い知らされていた。
「……来てくれたんだな」
マイクがオンになり、ゆかりのアイコンが静かに光った。数日ぶりに聞く彼女の気配に、まぁずの胸が締め付けられる。
「俺、あんたがあの夜に残した『いいね』の意味を、ずっと考えてた。……本当に、すまなかった」
まぁずの震える声に対し、ゆかりは長い沈黙のあと、落ち着いた声で口を開いた。
「……嫉妬していたわけではないの。ただ、あなたの情熱が『声が良ければ誰でもいい』という風に見えてしまったことが、とても悲しかったのよ」
彼女の言葉は、まぁずの心の奥底に静かに染み込んでいった。自分は「素直」であることに酔いしれ、一番近くで自分を理解してくれていた人の心を踏みにじっていたのだ。
離れた場所から、もちこときびもこの会話を息を潜めて見守っていた。
「二人とも、ちゃんと向き合ってるわね……」
もちこが小さく呟き、きびも黙って頷く。ルームの守護神である彼女たちも、この二人の行く末を心から案じていた。
「ゆかりさん、俺ともう一度、やり直してくれないか」
まぁずの切実な願いに、ゆかりはゆっくりと首を振った。
「いいえ。今のままの私たちでは、きっとまた同じ過ちを繰り返してしまうわ。だから……私は、あなたと『恋』として向き合うのを、一度おしまいにしようと思うの」
「おしまい……?」
「ええ。これからは、このルームの大切な仲間の一人として、距離を置いて付き合っていきましょう。それが、今の私が出せる一番の答えよ」
ゆかりの決断は、後戻りできないほどに固かった。
管理人のあきっくすは、その結末を静かに見届けていた。
「私」は、二人が選んだ道の険しさを知っている。だが、それはまぁずが本当の意味で「大人」になるために、避けては通れない道でもあった。
しかし、ルームの片隅で、その光景を冷ややかな目で見つめるアイコンがあった。
『……ふふ。綺麗な終わり方ね。でも、心に穴が開いた男の人は、とても誘いやすそう』
仔猫のつぶやきは、誰にも届くことなくチャットの海へと消えていった。
(つづく)
#連続GRAVITY小説
#第49話
#この物語はフィクションです
#こういうのよくありそう
#storysong

虹

鮭茶漬
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