タクシードライバー』(Taxi Driver) (1976)監督 マーティン・スコセッシ脚本 ポール・シュレイダー 主演 ロバート・デ・ニーロ 評価すべき点としてまずロバート・デ・ニーロの名演技では。 特に「You talkin' to me?」という即興のセリフは、映画史に残る名場面として知られています。 音楽においても特筆すべき点 バーナード・ハーマン (Bernard Herrmann) による劇伴音楽は、物語の緊張感と寂しさを一層引き立てています。この映画が彼の遺作ともなりました。テーマとしては 社会の腐敗、孤独、精神的な不安定さ、そして人間の内面的な闇を鋭く描いた作品と言えます。ジョディ・フォスターの存在も大きい 当時13歳で売春婦のアイリスを演じ、その演技力と存在感で注目を集めました。映画の意義として『タクシードライバー』は、アメリカン・ニューシネマの代表作と言われており、特に都会生活での孤独感や社会から切り離された人々の心理を描いた点で評価されています。また、クライマックスの暴力シーンや事件の展開が議論を呼び、現代においてもその影響力は衰えていません。そのダークで重厚な物語と強いメッセージ性により、現在も映画史における傑作として扱われています。ベトナム戦争後の虚無、都市の荒廃(犯罪・ドラッグ・売春)、帰還兵の社会不適応トラヴィスは個人でありながら、アメリカ社会そのものの病巣の象徴でもあります。(『ランボー』においてもそういう描き方しているかと)彼の独白“This city is sick…”は、当時の観客に強烈に刺さりました。『タクシードライバー』は「不快で、危険で、だからこそ真実を突いた映画」それによって、評価が高いのは安心させない勇気を映画が持っていたからではないでしょうか。最後にデ・ニーロは、実際にタクシー運転手として働き即興的な独白を取り入れあの有名な“You talkin’ to me?”は脚本にほぼなかった即興とのことです。内面の狂気が、説明なしで伝わる演技は「メソッド演技の到達点」と評価されています。