"わたしね、よく海に行くんだ。ほらうちママ1人だし、お酒ばっか飲んでるし、こう見えてしんどいこと多いのよ。でね、海行ってね、ぼぉぉぉって座って眺めてるの。別に綺麗でも何でもない海よ。黒くて、向こうにはタンカーが行き来する工場みたいなのがあってね、沖の方でちっちゃな船がぷかぷか浮かんでて、分かるでしょ？でもわたしはそんな海見てるのが好きなの。なーんにも考えないでずーっと見てるの。そしたらよ、何か目の端でキラって光るの時々。船が通ったとか、浮かんでる瓶が光ったとかそんなんじゃなくて、なんて言うかもっと激しく動くキラキラなの。それでね、それからはじっと、今度はちゃんと海の隅々まで意識して見るの。そしたらね、サカナが跳んでるのよ、サカナが。サバ？だかアジ？だか分かんないけど20センチとか30センチもあるすっごくおっきいサカナがよ？イルカショーみたいに跳ねてるのよ、信じられる？その大きなサカナが跳ぶとね、白いお腹んとこが太陽を反射してキラキラッて光るのよ。よく見てるとさ、それが実は海のあっちこっちで跳んでるのよ。だからキラッキラキラッキラ光ってんの。そんなのってさ、信じられる？ほんとそれってなんていうか、祝福されてるみたいじゃない？何だかよくわかんないおっきいチカラ？地球さん？みたいなのがさ、わたしたちを祝福してくれてるみたいじゃない？わたしはさ、それみて、それでまた頑張ろうってなるの。また明日笑っていようってなるの。ふふ変？とにかくそれがわたしの海のはなし。"#海のはなし#笑ってごらんよ歩いてごらんよ#サラウンドbyクラムボン#ひとりごとのようなもの
