#映画 #Gravity映画部 2025年公開『#ぢいさんばあさん』久しぶりのシネマ歌舞伎は片岡仁左衛門と坂東玉三郎の人間国宝黄金コンビに加え、悪役に亡き中村勘三郎を迎えた豪華キャスト慎ましやかに暮らすおしどり夫婦の夫がふとしたことでいわれなきまま争いごとに巻き込まれ、散々挑発を受け人を殺めてしまう。それゆえお預かりの身となり、夫婦は37年の長きにわたり離れ離れとなってしまう…。片岡仁左衛門も坂東玉三郎も、青年期とすっかり白髪になった老人・老女を演じ分けてみせる演技はさすがである。仁左衛門は老いてなお妻が恋しくてたまらないという様相の愛苦しさを湛え玉三郎は逆に少女らしさを一切出さずすっかり風格を備えた老女を表現してて越前にお預けの身となった夫の苦労と奉公に出た妻の苦労との対比が鮮やか。原作は森鴎外。歌舞伎の演目としては比較的新しいものとなるためか、見やすく聞きやすい。もちろん、近年は風の谷のナウシカやファイナルファンタジーすら歌舞伎で舞台化している時代だけれども。中村勘三郎の悪役が新鮮だったが勘三郎と玉三郎で本作を演じたこともあるらしく、それはまた違った味があったことだろう。この素晴らしいキャストでの公演があとどのくらい見られることか。時代に選ばれた天才を見ることのできる奇跡に感謝したい。