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象山ノート

象山ノート

『吾輩は猫である』を聴いて
#夏目漱石 #吾輩は猫である
――夏目漱石と現代を繋ぐ笑いと哲学

『吾輩は猫である』の朗読を聴いた。
およそ17時間にも及ぶ長編だが、この作品は1人でこっそり聴いていないと危険だ。
なぜなら、突然ふと笑ってしまう場面が多すぎるからである。

私は仕事柄、常に1人きりでいることが多いので、誰に気兼ねすることもなくゲラゲラと笑えた。
物語の舞台は、珍野苦沙弥(ちんのくしゃみ)という中学教師の書斎。
そこに集うのは、どこか風変わりで滑稽な人物たちだ。

語り手は名前のない猫。
この猫が、当事者の輪には入らず、あくまで少し距離を置いた観察者として、
人間たちの愚かさや滑稽さを皮肉とユーモアで描き出す。



変人たちの座談会:ホラ話と権威主義の喜劇

迷亭は典型的なホラ吹きであり、話す内容はどこか嘘くさい。
だが、それを真に受けてしまう者がいる。まさに現代の陰謀論界隈を彷彿とさせる。

また、金田鼻子と迷亭との間で繰り広げられる「権威合戦」も滑稽だ。
内容ではなく「誰が言ったか」に価値を置く姿勢は、まさに今のSNSの縮図だろう。

さらに面白かったのは、鼻子が去った後の、苦沙弥と迷亭による陰口大会。
話の内容よりも、鼻子の容姿と人格を茶化すことに夢中になる様子は、
「誹謗中傷でバズる」現代のネット文化とそっくりだ。



寒月という「真面目な人」の滑稽さ

寒月は理系の青年で、ホラ話は一切しない。
だが、彼の話はとにかく長くて退屈。迷亭以外はすぐに飽きてしまう。

ここにも真実がある。
――真面目で正確な話は、面白くない。
それよりも、尾ひれ背ひれがついた与太話の方がウケが良く、拡散されやすい。
しかし、そのぶん忘れられるのも早い。

「人の噂も七十五日」――この言葉がまさにそれを物語っている。
反◯◯ブームや外国人叩き、◯◯党ブームなども、少量のアルコールに火をつけたように燃え上がるが、すぐに消える。
SNS時代の現代と、明治の座談会が奇妙に重なる。



独仙と漱石:西洋哲学と東洋哲学の違い

作中に登場する「独仙」は、漱石の哲学的分身とも取れる人物だ。

独仙は、西洋哲学を「克服の哲学」、
東洋哲学を「自然との調和の哲学」として語る。
この捉え方は、まさに漱石自身の思想そのものだと私は思う。

特に印象的だったのが、終盤のニーチェ批判のくだりだ。
苦沙弥の家での座談の中で、ニーチェの「超人思想」が否定的に語られる場面がある。

私は個人的に、ニーチェの「永劫回帰」は好みなので、やや引っかかりはしたが、
ここで描かれるのは、漱石の思想の立場――「受け入れること」に重きを置く、東洋的死生観だ。



猫の死と、東洋的な「受容」の哲学

議論が終わり、人々が去ったあと、猫は残されたビールを飲む。
そのまま水瓶に落ち、溺れて死んでしまう。

少しはもがき、抵抗もする。だが、最終的にはあっさりと死を受け入れる。
この描写は、東洋的な「自然に従う死の受け入れ」の哲学に思えてならない。



変わらぬ人間たち

100年以上前の明治時代と、令和の現代。
果たして我々は、進化しているのだろうか?

ホラ話で盛り上がり、陰口で笑い、権威に群がり、真面目な人を退屈がって放置する。
これらすべてが、まるで現代の写し鏡のように見えてくる。

だからこそ、『吾輩は猫である』は今読んでも(聴いても)面白い。
そして、どこか少し、怖くなる。
――人間は、本質的には変わらないのかもしれない、と。
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チャコ

チャコ

実写版バババ、シャツのボタンを掛け違えて生じた隙間からおじいちゃんの胸がチラ見えするというかなりマニアックなフェチ映像が2回ぐらいブッ込まれてたのすごかったな…
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ゼロロ

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まあ最後の授業だもんな、きて欲しいわな
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Gu(´ー

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え、これは好きなやつやんrt
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紅夜

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ファルカイケメンすぎる、まじで欲しい…
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うさぎ

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今夜は何食べようかなぁ…
今朝炊いたご飯がたくさん残ってるんだよねぇ…(´・ω・`)
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冷却日

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なんかFCN来てたウィクハイム、ノルウェー戻ってすぐ点取ってる
カドリやコヴァルと一緒に北欧→アルファテフ移籍をして欧州帰ってユールゴーデンで活躍してたと思ったらノアシェランにいて⁉️ってなってたとこだったのに、またノルウェー戻ってる
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無職く

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原神の崩壊臭がすごい
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いお🫠

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夏風邪ひいたっぽくて身体重たい熱あるっぽいみたいな感じなのに頭では今日の夜からの新作に思いを馳せるなどしており心と身体の健康状態がめちゃくちゃ乖離している
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ゼロロ

ゼロロ

厳しそうなら顔だけ出してとか…それも無理そうかい
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アオイ

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kmtもう一回見に行きたいけど、初回でお手洗い2回も行った俺には厳しい……でも本当に映像美なんだよ………漫画よか戦闘シーンが映えるよなほんと
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