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カナタ

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英語6語で表現する英語版の俳句「six words」の投稿サイトを見て、面白かったものを紹介します。

Many hats but so few fit

「帽子はたくさんあるけれど、自分に合うものはほとんどない」

これはちょっと解説が必要で、英語のhatは帽子という意味だけでなく、「役割」や「立場」といった意味があります。帽子がその役割の象徴であるケースはけっこうありますので(王冠、司教帽、軍帽、シェフ、看護師など)、帽子をかぶることでその役割を演じる、といったイメージでしょうか。

たとえば次の文章は

As a mother, teacher, and volunteer, she wears a lot of hats.

「母親・教師・ボランティアといった、いくつもの立場を彼女は担っている」という意味になります。外国語が難しい一つの理由として、直訳では意味が分からない熟語(イディオム)が多数あることですが、それがその言語の魅力の一つでもある(言葉は意思疎通の道具であるだけでなく、文化や文学を担うものでもある)のがまた悩ましいところです。

そういえば余談ですが、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の作中で出てくるMAGIシステム(3台のスーパーコンピューターの合議制で結論を導く人工知能システム)で構成されていて、3台はそれぞれ開発者(赤城リツコの母親である赤城ナオコ)の「母親としての私」「女としての私」「科学者としての私」を元にしている、という話を思い出しました。1人の人間であっても色々な立場があり、その立場ごとにその役割を演じなければならないので大変ですね。

話をもとの詩に戻すと、この詩の作者は色々な立場をこなしてみたものの、自分に合うものはほとんどなかった、と言っているのかもしれません。人には向き不向きというものがありますので、そういうものかもしれません。まあでもそうは言ってもひとたびその帽子をかぶったなら、得意かどうかに関わらず、その役割を必死で演じなければならないこともあります。なかなか辛いことではありますが。

#sixwords #6語の物語
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