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ハーロック
夜の九時
駅前の広場は、仕事帰りの人たちの足音と、ネオンの光でざわついていた
彼女はコンビニの袋を片手に、いつもの帰り道を歩いていた
高校を出てから、休む暇もなく働き続けた人生
親の借金
返さなければならない金額
その数字が、ずっと背中に貼り付いていた
お洒落は後回し
恋愛は、考える余裕すらなかった
同年代の友人が結婚したり、子どもの写真を見せてきたりするたび、笑顔で祝福しながら、心の奥では小さく何かが削れていった
「私、青春ってもの、ちゃんと生きたのかな……」
そう思うようになったのは、借金をすべて返し終えた、つい最近だった
肩にのしかかっていた重りが外れた途端、空っぽの時間が現れた
――じゃあ、私は、これから何をすればいいんだろう
その夜、広場の端で音楽が鳴り始めた。
低く響くビート
足音が止まり、人だかりができる
そこにいたのは、一人の女性だった
タンクトップから覗く引き締まった腹筋
汗を光らせながら、音に身体を預け、地面を蹴り、空気を切るように踊っている
ヒップホップ
力強くて、自由で、何より――生きている
彼女は、立ち尽くしたまま、目を離せなくなっていた
「……すごい」
拍手が起こり、ダンサーが笑顔で頭を下げた
その瞬間、胸の奥が、ずん、と鳴った
――私も、やってみたい
思っただけで、心臓が早くなる
同時に、恐怖が押し寄せた
三十二歳
ダンス未経験
身体は固く、運動らしい運動もしてこなかった
何より、これまで“やりたいこと”より“やらなきゃいけないこと”だけを選んできた人生
「……無理だよね」
自嘲気味に呟いた、その時
「何が無理なんや、自分」
振り返ると、黒い服を着た男が、いつの間にか隣に立っていた
人混みの中なのに、不思議と周囲の音が遠くなる
「……誰ですか」
「ワシはただの通りすがりや
今、自分めっちゃええ顔してたで」
「え?」
「ダンス見とるときや
"生きたい”って顔しとった」
胸が、ぎゅっと締め付けられた
「そんな顔、してません」
「ほな、なんで今、怖なってるんや」
図星だった
「……私、ずっと必死で働いてきました
借金返すために
それは誇りに思ってます
でも……気づいたら、何も残ってなくて」
「ほう」
「やりたいことなんて、今さら思っても遅いじゃないですか」
男は、広場で踊っていたダンサーの方を見た
#希望 #自作小説

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