共感で繋がるSNS
GRAVITY(グラビティ) SNS

投稿

塩分

塩分

五十路(いそじ)を迎えた自分へ。この節目に「おめでとう」と言うのは少し違うかもしれません。むしろ、「お疲れ様、そして、ここから」と、静かに言葉をかけたい気分です。
孔子の『論語』にある「五十にして天命を知る」という言葉は、私たち日本人にとって特別な響きを持っています。これまでの半世紀、私たちは何を求め、何に悩み、そして何を得てきたのでしょうか。
「不惑」(四十歳)の時代には、まだ目の前の選択肢に迷い、世界の広大さに圧倒されることもあったかもしれません。しかし、五十の坂を越えた今、世界の見え方は少し違ってきているはずです。
「天命を知る」とは、何も壮大な使命を突然悟ることではありません。むしろ、自分という存在の限界、向き不向き、そして自分に与えられた役割を、謙虚に受け入れることではないでしょうか。
若い頃は「何にでもなれる」と信じていました。それは希望でしたが、同時に焦燥感でもありました。しかし今は違います。自分は完璧ではないと知り、諦めではなく「これで良いのだ」という肯定感にたどり着く。これが「知命」の境地です。
これからは、肩の力を抜いて生きる時期です。無理をして誰かの期待に応えようとするのではなく、自分が本当に大切にしたいもの、心地よいと感じる時間を優先する。そうすることで、これまでの人生で培ってきた経験と思慮深さが、穏やかな光を放ち始めるでしょう。
「知命」とは、人生の後半戦の始まりを告げる合図です。悟りを開いた仙人のような心境ではなく、地に足をつけて、残りの人生を自分らしく豊かに生きるための羅針盤を手に入れた瞬間です。
さあ、新しいあなた自身の「天命」とともに、残りの人生を味わい尽くしてください。この五十年目の節目が、あなたにとって最も穏やかで充実した章の始まりとなりますように。
GRAVITY
GRAVITY4
関連する投稿をみつける
話題の投稿をみつける
関連検索ワード

五十路(いそじ)を迎えた自分へ。この節目に「おめでとう」と言うのは少し違うかもしれません。むしろ、「お疲れ様、そして、ここから」と、静かに言葉をかけたい気分です。