開け放たれた窓の外からやってきた金木犀の香りが鼻の頭をつんと掠めたときに長い昼寝から目が覚めた。今は何時だ。空には雲がいっぱいで日の光は弱く、よって時間がわかりづらいのだった。貴重な休日がなあなんて言葉はもはや意味もない。それでも頭はだいぶすっきりとしていて、今ならなんでもできそうな気さえした。この気の大きさがおそらく夜中に意識を閉じることを拒んで寝不足になってしまうのはいたしかないことである。さてこれから何をしようかな。何も浮かばないから金木犀を嗅ぎに行こうかと服を着替えにかかった。