共感で繋がるSNS
GRAVITY(グラビティ) SNS

投稿

ゴーヤ

ゴーヤ

『あの日』(小保方晴子)
2016年刊。STAP細胞騒動の当事者、小保方晴子さんによる手記です。
Audible版で聴きました。なんと、ご本人による朗読です。

正直に言うと、朗読はあまりうまくありません。
10分耐えられるかな……と不安になりましたが、
逆にその拙さが妙にリアルで、だんだん耳が慣れてきて、気づけば最後まで聞いていました(笑)

STAP細胞って何だったのか。
この本を通して、ようやく流れが少し整理できました。

もともと「ES細胞(受精卵から作る万能細胞)」という技術はありましたが、
理研などの研究チームは、体の細胞にストレスを与えることで多能性が引き出せるのではないか、という現象を観察し、研究を進めていました。
その現象は「刺激惹起性多能性獲得=STAP」と名づけられ、論文ではチーム内での検討の末に「STAP細胞」という名称が採用されました。

その存在を裏づける証拠とされたのが「キメラマウス」。
STAP細胞をマウスの胚に注入し、生まれたマウスの体の中にその細胞が取り込まれていれば、「本物だ」と言えるという実験です。

ところがその後、使われた細胞が、もともと保存されていたES細胞と一致していたことが判明。
「そもそもSTAPではなかったのでは?」という疑いが生まれました。

論文は撤回され、科学的検証が続く中で、小保方さん本人も精神的に追い詰められていきます。

本書では、「STAP細胞は確かに存在した」と信じる理由や、理研内部での対応、再現実験での葛藤、論文撤回に至るまでの経緯が、ご本人の言葉で語られます。

共著者の一人の離脱、共著者の一人の自死、アメリカ側との板挟みによる孤立。
見た目や態度への人格攻撃、博士号のはく奪――
高く持ち上げられた末に、地面に叩きつけられるような体験がつづられています。

記録の不備や論文の粗さは、確かに批判されるべき点です。
でも同時に、若手研究者がすべての責任を背負わされ、社会的に抹殺されていく過程には、
制度、メディア、ジェンダーといった構造の問題も見えてきます。
GRAVITY
GRAVITY40
話題の投稿をみつける
関連検索ワード

『あの日』(小保方晴子)