「脱感作法（だつかんさほう）」とは、特定の刺激（感覚、不安な状況など）に対して過敏な反応を示す人が、その刺激に徐々に慣れていくことで過敏さを軽減・消失させる技法です。主に歯科治療時の過敏症対策や、パニック障害・社会不安障害などの認知行動療法で用いられ、リラックスした状態で段階的に刺激を与え、不安や過敏な感覚を克服していくのが特徴です。

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臼井優

2025/12/31

「脱感作法（だつかんさほう）」とは、特定の刺激（感覚、不安な状況など）に対して過敏な反応を示す人が、その刺激に徐々に慣れていくことで過敏さを軽減・消失させる技法です。主に歯科治療時の過敏症対策や、パニック障害・社会不安障害などの認知行動療法で用いられ、リラックスした状態で段階的に刺激を与え、不安や過敏な感覚を克服していくのが特徴です。
主な種類と具体例
系統的脱感作法（認知行動療法）:
対象: 不安な状況（プレゼン、人前での発言など）。
方法: 不安レベルを低いものから高いものまで階層化し、リラックスした状態で、不安の低い場面から慣れていく。
例: 会社で朝挨拶する程度の不安から慣れ、徐々に会議での発言へと負荷を上げていく。
感覚の脱感作（リハビリテーション）:
対象: 口や顔、体の一部への触覚過敏。
方法: 敏感な部位（口・顔など）より、敏感でない部位（手、体幹など）から段階的に触れ、緊張が抜けるまで保持する。
例: 体幹→肩→腕→手、または体幹→顔→頬→口の中、というように中心から末梢へ（またはその逆）ゆっくりと触れる。
ポイントと注意点
段階的アプローチ: 強い刺激をいきなり与えず、ごく弱い刺激から徐々に強度を上げていくのが重要。
リラックス: 認知行動療法では筋弛緩法などでリラックス状態を作り出す。
過度な負荷は逆効果: 無理に負荷を上げると、かえって不安や症状が悪化することがある。
専門家の指導: 医療や心理分野で用いられるため、自己判断せず専門家（歯科医師、臨床心理士など）の指導のもとで行うことが推奨されます。

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