『ネバーエンディング・ストーリー2』｜ろびのわーるの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

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ろびのわーる

2025/09/02

『ネバーエンディング・ストーリー2』

1990年/アメリカ・ドイツ/90分
ジャンル：ファンタジー/アドベンチャー
監督：ジョージ・ミラー
キャスト：ジョナサン・ブランディス/ケニー・モリソン/クラリッサ・バート

【あらすじ】
人間の夢で作られた世界・ファンタージェンは、"無”を操る女王・ザイーダに侵略されつつあった。本の中から幼ごころの君の悲鳴を聞いたバスチアンは、ファンタージェンへ戻り、戦士・アトレーユと再会。ファンタージェンを救うため、冒険の旅へ出る……。

【見どころ】
① バスチアンとアトレーユの冒険。
② 新たな危機。
③ クリーチャーの造形。
④ 父親との関係。
⑤ バスチアンの成長。

【感想】
書店の老店主は言っていた。“本は読むたびに変わる”と。それはここに登場する本「果てしない物語」に限ったことではない。
前に読んだ本でも、新たに気づくこともあるし、人生経験を重ねれば見え方も変わる。

バスチアンにとって、この本の世界“ファンタージェン”は勇気が必要なときに行くべき場所。もはや読み手ではなく、登場人物として物語に身を委ねる。
そして読み手が不在となった物語に別の読み手が現れる…。

ファンタージェンにはいつも“無”がつきまとう。前回は「虚無に飲まれる」、今回は「中身が無くなる」。どちらも似てるけどちょっと違う。それが何を意味するかは、見る人によって変化する。

悪役も明確な敵ではなくマイナス要素のメタファー。もしかしたら敵ですら無いのかもしれない。
故にバスチアンの冒険は寓話的で、全てが彼の空想の出来事のようだった。

ちなみに、“アトレーユ”という名前には「勇敢な心」という意味があるらしい。“幼ごころの君”はそのまま「純粋無垢な心」をあらわしている。

メタ要素とメタファーによるメタメタファンタジー。プラス要素とマイナス要素の闘いであり、空想は脳内でもあるから「インサイドヘッド」と似てるかも。

バスチアンの成長や親子の絆に温かい気持ちになった。刺さる言葉もあり、大切なものを思い出させてくれた。
もし子供がいたらまずこの作品を観せたい。ハリーポッターやマーベル作品を観る前に。
そして大人が見るべき作品でもある。空想を忘れた大人たちへの警告でもあるから。

世界観やクリーチャーの造形はとても良いのに、衣装や合成画像のチープさが惜しい。ドラゴンとファルコンの飛行シーンはちょっと笑ってしまった。
予算的もしくは技術的にこれが精一杯なのかな…もしかしたら粗い部分は“想像で補え”というメッセージなのかも。
いっぱい書いたけど思い返してみるとストーリーもちょっと物足りない。つまり感動もまた想像で補うべし。

#映画 #UNEXT #ファンタジー
#ネバーエンディングストーリー