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みおこんぼ

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「会いに来た」①

私が保育教諭の仕事を始めて、最初に勤めた園でのお話。
ハッキリ言葉を発する前のお子さまを預かるクラスでは、〈大人には見えない何か〉の存在が話題になることが少なくありません。
例えば、遊んでいるお子さまたちが突然揃って何もない天井を見て笑い出したりすることがあります。そういう時には、「きっとあそこに誰かいるのね。」なんて言いながら職員同士で笑い合うのが常でした。
また、頻繁に何もない方向を指さしているお子さまを見て、「この子は何か、私達とは違うものが見えてるよね。」というような話になることも多々ありました。

小さなお子さまを預かるクラスでは、そういった不思議なことが自然と受け入れられていることが多い気がします。わりと、今まで勤めたどの職場でも同じような会話をした記憶があります。
ある園では、「◯◯くん、何かが見えるみたいでパニックを起こすから、あの道はお散歩コースから外しましょう。」というような配慮までありました。
それこそ誰も「何言ってるの?」なんて口にせず、そういうものとして受け入れられていたことを覚えています。

ある日のお昼寝の時間のことです。
いつも通り1人ずつ寝かしつけ、全員が寝たところでブレスチェックをしながら連絡帳を書きます。たまに泣いて起きたり、寝返りでうつ伏せになるお子さまを抱っこで落ち着かせて再び寝かせたりと、いつも通りの昼下がりでした。

突然、Rちゃんがガバっと起き上がり、止める間もなくテラスのある窓際へ駆け寄っていきました。慌てて後を追うと、外に向かって笑顔で大きく手を振り出します。私もRちゃんが見ている方向を目で追ったのですが、特に何も見えません。
「Rちゃん、どうしたの?お布団もどろう。」と声をかけても全く反応せず、そのうちキャッキャと声を出し始めます。他の子を起こしては困ると思ってRちゃんを抱き上げると、Rちゃんの目はしっかり閉じていました。
(嘘でしょ、Rちゃん、寝ぼけてたの?)
驚きながらお布団に下ろすと、数分後にまたガバっと起き上がり、同様の動きをするのです。
これには参ってしまい、同僚を呼び、Rちゃんを別室で眠らせることにしました。
すると、すやすや眠りについたのでほっとしてまた業務に戻りました。

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