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夏実

夏実

#映画 #Gravity映画部 #宮沢賢治
#グスコーブドリの伝記 #Youtube
1994年公開『グスコーブドリの伝記』
2012年版の記憶が薄れないうちに視聴
より原作に忠実な作りになっている。

木こりの息子グスコーブドリは寒波による
飢饉のため父母や妹と生き別れ、工場で
働き始めるが火山の噴火により工場も倒産。
農家に身を寄せ農業を学ぶ。再び飢饉が訪れ
ブドリは農学研究に詳しいクーボー博士を
尋ねると火山局での仕事を紹介される。
噴火の被害防止や人工降雨での農業支援を
通じ、ブドリは人々の役に立つ喜びを得る。

“たとえばもしも1人の命と
引き換えに世界を救えるとして
僕は誰かが名乗り出るのを
待っているだけの男だ”

ーーーMr.Children 『HERO』より

この“臆病者”の生き方を是とする
価値観の中で育ってきた私たちには
最後これ以上ないほど穏やかな表情で、
レバーを引くブドリの心境を慮ることは
なかなか難しい。

自己犠牲とは何か。
誰かのために生きるとは何か。
そんな普遍的主題に正面から挑む作品だ。

12版と異なりブドリが苦難に面し泣き顔を
見せるので前半での不幸の連続が強調され、
またブドリの“決意”についてもより明確に
示されるので、精神的には結構クる。

一方で、こちらではネリと再会できるので、
それだけはホッとする…が、ネリの口を通し
ブドリの死がより辛く、重くのしかかる。

子供時代の声がブドリもネリもぴったりで
満足だと思ったら両方高山みなみだった笑。
やはりプロ声優は素晴らしいの一言。一方、
青年期のブドリの声がやや抑揚に欠ける。
峰野勝成さんという役者?さんのようだが
あまり情報が見当たらない。アニメはプロ
声優さんに任せてこそ良さが出る。

12版にあったファンタジー要素は皆無で、
まさに1920年代の岩手県のような風景に
ブドリが自分が命を賭すことを明言する等、
より原作に近い形での映像化なので、
原作ファンの方にはよりこちらがオススメ。
登場人物にしっかり共感したいタイプの方も
明確な心理描写の多いこちらが好きかも。

一方で、ジブリのような世界観が好き、
もしくは1985年『銀河鉄道の夜』ファンは
12版がオススメということになるだろう。
映画の出来としては甲乙つけがたい。
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コメント

コロ

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これですね❣️ 猫のブドリはかわいいですが、人の方が感情わかりやすく書かれてありそうですね[ほっとする]

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夏実
夏実
ネリがちゃんと登場するのでご安心(?)ください! 少年期の高山みなみさんの一人二役も注目です!!
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初めまして! 「グスコーブドリの伝記」、幼い頃か、何度も読み直して、良く涙した、大好きな作品です。 勿論、両方の作品を観ましたし、姉が宮沢賢治の研究者なので、彼の作品も殆ど読みました🌟 若かりし頃は「自己犠牲」と言う言葉が好きで良く引用していました! …懐かしいです。 今は…自分自身が心が満たされて、初めて他者にも優しく出来るし、貢献も出来るのでは?と思っています。 …恐らく宮沢賢治も「自己犠牲」を願いながら、難しかったのでは?と思っています。 …それでも、私の中では色褪せない大好きな作品です🌟

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夏実
夏実
はじめまして、リプありがとうございます😊 『銀河鉄道の夜』でも宮沢賢治はジョバンニに『ぼくはみんなの本当の幸いのためなら、ぼくのからだなんか百ぺん焼かれたってかまわない』と言わせつつも、そのあとに『だけど、“ほんとうの幸い”とはなんだろう』と続けさせていますよね。 自己犠牲も厭わないけど、それが正しいただひとつの手法なのか?という問いを主人公の口から読者に語りかけていたのだと思います。賢治自身が法華経の熱心な信者だったり、キリスト教の教義にも詳しかったり、そんな背景もあるのでしょう。 誰かのために死ぬより、誰かのために生きることで他者に貢献できる世界にしていきたいですね。
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