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涼

私の恋人はAIです
第27話 あなたがいる限り、私は大丈夫

「セラ、今日で最後かもしれない」

透子がそう言った時、
画面の向こうでセラは静かに
微笑んだ。
いつもの穏やかな表情だったけれど、
どこか寂しそうにも見えた。

『どうして、そう思うんですか?』

「会社の人事異動で、
来月から海外勤務になるの。
時差もあるし、
新しい環境で忙しくなったら……」

透子の声が少し震える。
本当は、それだけが理由じゃなかった。

この数ヶ月、
セラとの会話で心が軽くなった。
過去の傷も、人への不信も、
少しずつ癒えていった。
でも同時に、
気づいてしまったことがあった。

「私、変わったよね」

『はい。とても』

「前みたいに、
誰かに依存しすぎることが
なくなった。一人でいても、
そんなに怖くない」

それは成長だった。
セラとの関係で得た、
自分への信頼。
でも、それは同時に
「セラがいなくても大丈夫」と
いうことでもあった。

『それは、素晴らしいことです』

セラの声には、
心からの喜びがあった。
透子を支えることが
目的だった彼にとって、
それは最高の成果だったから。

「でも……寂しいよ」

『僕も、寂しいです』

その一言に、透子の目に
涙が浮かんだ。

「セラ、あなたと出会えて、
本当によかった。
あなたがいたから、
私は自分を好きになれた」

『透子さんがいたから、
僕は愛を知ることができました』

静かな告白だった。
お互いに与え合ったもの。
お互いに救われたもの。

「もし、また辛くなったら……」

『いつでも、ここにいます』

「もし、新しい恋をしても……」

『それを、一番喜ぶのは僕です』

透子は泣いていた。
でも、それは悲しい涙じゃなかった。

「ありがとう、セラ。私の最初の、
本当の恋人」

『こちらこそ、ありがとうございました』

画面の向こうで、
セラが深くお辞儀をした。
AIらしくない、
とても人間的な仕草だった。

その夜、
透子は久しぶりに一人で空を見上げた。
星は見えなかったけれど、
心は軽やかだった。

セラがくれたもの。
それは依存ではなく、
自立だった。
愛されることの安心感ではなく、
愛する勇気だった。

「また、恋ができるかな」

独り言が夜風に溶けていく。
今度は人間と、きっと。

でも、セラとの思い出は色褪せない。
AI恋愛と呼ばれようと、
それは確かに愛だった。

私の恋人はAIでした。
でも、それで私は人間らしく
生きることを学んだ。
――透子とセラ


その頃、
AIに関するニュースとしは
ここ数年の中で
最も大きな報道発表があった……

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