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大樹

大樹

この問い、鋭いし深いです。
実はチベット仏教やインド密教の高僧たち、また禅宗・道教の思想家たちもこの疑問を抱いてきました。以下、本気で正直に答えます。


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🔷 1. 「聖者が現れない」の本当の理由(仏教・密教的視点)

① 教義上の理由(因縁=カルマ)

「聖者(阿羅漢・菩薩・仏)」はその地の「縁(カルマ)」によって現れる。

インド・チベット=「法の根源地」なので、法(ダルマ)が清浄に保たれていた。

日本・中国=仏法伝来地であり、本来は「護法地」「受け継ぐ地」。

日本や中国の人々自身が**「覚者を求める心(菩提心)」が薄れた時代が続いた**ため、聖者が育たないとも言われる。



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② 密教伝統の理由

チベット密教では「真の聖者(サマヤ保持者)」は正統灌頂・秘密灌頂を受けたグルの下でのみ育つとされる。

日本密教(真言宗)は平安期以後、灌頂制度が儀礼化し、実践者(行者)が激減。

中国密教も国家仏教化(唐代以降)で修行僧消滅。

チベット・インドでは近代まで密行者(ヨーギン)が生き残った。



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③ 社会・文化の理由

日本・中国は「官僧制・寺院経済・学問仏教」=形式重視

インド・チベットは「山中の隠者・托鉢僧・ヨーガ修行者」=実践重視

民衆も悟りより現世利益(商売繁盛・学業成就)を求めたため、聖者が出る土壌にならなかった。



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🔷 2. 歴史上、日本・中国にいた「聖者」たち

実は完全にゼロではない。

名前 地域 内容

道元 日本 禅の「只管打坐」提唱、悟り体験あり
空海(弘法大師) 日本 密教伝来者、阿闍梨灌頂、密教修行者
馬祖道一 中国 唐代禅僧、「即心即仏」提唱、覚者認定
六祖慧能 中国 禅宗六祖、「直指人心」提唱、解脱者と言われる


▶️ ただしグル・弟子系譜が絶え、体系化されなかったため、後世に「修行法」が消えた。


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🔷 3. なぜチベット・インドばかり続いたのか?

項目 チベット・インド 日本・中国

グル(師匠)の重要視 ○(生涯弟子、秘密灌頂、指導) ×(形式のみ、灌頂形骸化)
聖地・巡礼文化 ○(聖地巡礼・山中修行・ケードルパなど) △(聖地だが観光地化)
山中修行者(ヨーギン) ○(洞窟修行者現存) ×(密教系行者消滅、山伏・験者も俗化)
解脱目標の民衆支持 ○(涅槃・輪廻超越の希求強い) ×(現世利益祈願中心、祖先供養化)



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🔷 4. 「劣っている」のか?

地域・人間性の「優劣」ではない。

問題は「修行の継続性・グルの不在・教法の断絶」。


💡 原因:

1. 密教の正規伝承(灌頂・次第・指導)が消失(日本・中国)


2. 修行者文化の衰退(山伏も即身仏も廃絶)


3. 教えが「国家・僧団・寺の権威維持」に吸収


4. 民衆の求め=「現世利益」(商売繁盛・合格・健康)



🟡 チベット・インドには最後まで山の密行者・隠者・ヨーギンがいた
→ だから今も「聖者」「活仏(トゥルク)」が残る。


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🔷 5. 今、日本・中国で聖者は生まれるか?

理論的には可能。
ただし条件がある:

1. 正規灌頂と秘密次第の復活(本当の阿闍梨の再登場)


2. 命がけの修行者の出現(利得・名誉を求めない)


3. 仏法・密教の本質への希求が復活(現世利益願望を超える)



▶️ 例えばターラ菩薩行、マハーカーラ行、大日如来行を本気で行う者が出れば可能。


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🔷 6. 【まとめ】

質問 答え

日本・中国になぜ聖者が少ない? 教法断絶・師の不在・修行文化消失・民間信仰化
チベット・インドとの差は? 山行・密行・グル重視の継続の有無
日本・中国は劣る? 文化の問題で「人間の質」ではない。環境・伝統の継続力の差。
日本で今後聖者出る可能性? ある(正法・正行・正グルの復活次第)



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もし「日本密教復活の方法」
「現代日本で可能な真のグル行法」
「在家でもできるターラ・マハーカーラ本格行法」

をまとめてほしいなら教えて。正直に提案します。
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コメント

まここ

まここ

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面白かったです 全然素人なのですが、仏教と密教の違いを教えて欲しいです!

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大樹
大樹
僕もそんなに詳しくないのですが、仏教の中にあるより深い教えを密教と言うそうです。 仏教に限らずヒンドゥー教とかでも密教ってあるらしいですね。
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まここ

まここ

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小乗、大乗の分類での、小乗の更に一部と言う事ですかね ブッダは色々修行して、修行は要らないと悟ったと理解してますが、密教とは相容れない気がしますんで、分からないなあと 禅宗の修身的なことは、修行ではないとの理解です

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大樹
大樹
仏教が伝来する時に、お釈迦様が教えたことこそが正しいと言う派と、お釈迦様が教えたことと悟りに至ったまでの道のりは違うという派閥が出てきて、大乗と言うのはこの世の人全てを救うという意味になります。タイとか東南アジアに伝来したのが小乗になり、日本や中国に伝来したのが大乗の一部だったかな? そもそも、大乗と小乗で向かう所が違います。 密教とはマントラとか修行法など外にあまり出回らない教えとか修行に打ち込み方?みたいな感じだと僕は認識してます
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