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わんわん

わんわん

連載小説です。1話からどうぞ。

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『待てコラ』

第三話

スクリーンに映し出されたタイトルの文字が消えると、画像は初夏の青空に変わった。

それを見た生徒たちが、少しざわついた。
俺も意外な映像に驚いていた。

映画は全編モノクロ映像だったのだ。

画面は街の雑踏に変わる。
不安をあおるようなBGMが流れてくる。

(後で聞いたのだが、『待てコラ』のBGMは、全てヤンキー映画やヤ◯ザ映画のサントラを使用したらしい……)

画面内では、俺がとぼとぼと歩いている。
どすん。
すれ違いざまに男性と肩がぶつかった。
しかし俺は気にせずに、そのまま歩いていく。

唐突に、和歌山ヤンキー先輩の短い頭髪がアップになる。
画面の下の方で眉毛がヒクヒクと動く。
どうやら、俺の肩が当たって怒っているようだ。

すると和歌山ヤンキーが叫んだ。

「待てコラーー!!」

一瞬、俺のムンクの叫びのような酷い顔がインサートされる。
俺は逃げるように走り始めた。
その後を和歌山ヤンキーが追う。

俺と和歌山ヤンキーはひたすら走り続ける。
街の中を、大学の構内を、広い公園を。

画面はただ二人が走っているだけなので、すぐに飽きてくる。

しかしそれを見計らうかのように、時々和歌山ヤンキーの頭髪がアップになり、その叫び声が響く。

「待てコラーー!!」

その度に、画面に引き戻される様な気がした。
BGMもそこで毎回変わった。

さんざん逃げ回った俺は、ついに高架下のフェンスに追い詰められた。
キョロキョロと辺りを見渡すが、逃げ道はない。

ジャリジャリとサンダルを鳴らして、和歌山ヤンキーが迫ってくる。

アップで映った俺は、酸欠の金魚のように無表情で口をパクパクしていた。

……映画は、いよいよクライマックスだ。

和歌山ヤンキーの片手が、俺の肩を掴んだ。
そのまま、俺の顔を近距離でにらみつける。
俺の額から、汗が流れ落ちた。

突然、和歌山ヤンキーは気が抜けたように言った。

「すまん、人違いだったわ!」

ーー完


小説は続くよ

#連載小説
#待てコラ
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コメント

大義

大義

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そのまで追っ掛けて人違いって(笑)

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わんわん
わんわん
そんな映画、誰が喜ぶのよ〜!🤣🤣🤣
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azusa

azusa

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予想外のオチ! 映画見た人のリアクションが気になる笑

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わんわん
わんわん
ほんと、変なオチだよねぇ〜💦 ヤンキーの考える事は分からん!笑
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わち

わち

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今度朗読サセテヨ🙄

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わんわん
わんわん
こんなんで良ければ、喜んで〜!!
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リス🐿

リス🐿

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まさかの人違い~🫣!

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わんわん
わんわん
なんてことを考えるんだろうね!!🤣🤣🤣
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♥️ユニ🧸

♥️ユニ🧸

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まさかの人違いとは…[びっくり][泣き笑い]w

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わんわん
わんわん
人違いで追いかけ回された俺……!😵💦 どんな映画〜!笑
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