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わんわん

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これは連載小説です。1話からどうぞ。

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第2話

「 メモリーローン!」

ドラえもんが4次元ポケットから取り出したものは、モニターが大きいタブレットのようなものだった。

しかし普通のタブレットと違うのは、機械の上部から太いコードが伸びており、その先端にトイレの詰まりを治すラバーカップのようなものがついている事だった。

ドラえもんは、おもむろにラバーカップをのび太の頭にのせた。

「 これはね、つけた人の記憶を読み取るんだ」

メモリーローンの画面に、画像と数字が縦にずらっと映し出される。
一番上の画像は、のび太がホームランを打っている姿だった。
その横には「3,000円」の文字。

のび太は数字に反応した。

「 さ、3,000円!?」

「 この機械はね。記憶をお金に変えることができるんだ。その記憶と引き換えにね……」

少し神妙そうな表情のドラえもんをよそに、のび太は瞳を輝かせた。

「スネ夫にちょうど3,000円を渡せるね! 画面を押せばいいのかな?」

モニターに手を伸ばすのび太。

「 ちょっと、のび太くん! もう少し考えたほうが……!」

「だって、お金が必要なんだ!」

のび太は、モニターをタッチした。

ピッピロリロ〜♪ ピッピロリロ〜♪

軽快な、しかし聞きようによっては少し不気味に聞こえる電子音が鳴った。
のび太の表情が固まる。
のび太は、目眩のような、脳を揺さぶられるような感覚を感じていた。

しばらくすると、メモリーローンの下にあるスリットから、千円札が3枚出てきた。
のび太は我に返る。

「あっ! 3,000円だ! ほんとに出た!」

ドラえもんは心配そうにたずねる。

「のび太くん、大丈夫……?」

しかしのび太は、3,000円を手に上機嫌だ。

「 よし! さっそくスネ夫に渡しに行こ〜っと!」

((≡゚♀゚≡))

「 ああ、確かに受け取ったぜ」

スネ夫は玄関で、3,000円をポケットに入れてニヤリと笑った。

「 それにしても驚いたなぁ! のび太が、あんな特大ホームランを打つんだからなぁ〜!!」

それを聞いた、のび太はきょとんとした表情をうかべた。

「え? ホームランってなんのこと?」


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